『たつやのにんじん』『みつトマト』『生キャラメルいも』『はちみつパイン』?! カリスマ農家が作った野菜を食べてみた
オイシックスが主催する『農家(ノーカー)・オブザイヤー』が今年も行われ、全国1000軒以上の“カリスマ農家”の中から生産者、そして選りすぐりの野菜が選ばれました。
この『農家・オブザイヤー』は今年で11回目。消費者の「おいしい」という声を評価基準に生産農家の方々を表彰する賞なのです。今回はオイシックス株式会社の協力を得て、『農家・オブザイヤー2015』受賞者の生産した野菜を試食する機会に恵まれました。最高金賞から銅賞までの4種類、おススメの方法で実食してみたいと思います。
甘くジューシーな『たつやのにんじん』は2年連続金賞受賞
最高金賞を受賞したのは『まゆみ農園』さん。代表商品は『たつやのにんじん』。
商品特長:
にんじん独特のにおいが少なく、甘みとジューシーさが特徴です。
生で食べたときに、そのみずみずしさや甘みを感じやすく、にんじん嫌いの子どもたちをも魅了しています。収穫した後に急速に冷蔵し、劣化を防いでおいしさを維持するという独自の出荷システムを構築しています。農薬を使わず、深く土を掘りかえして微生物の増殖と有機物の循環を促して作ったこだわりのやわらかい土により、甘みが強くみずみずしいにんじんを育んでいます。
まず生のスライスを口に含んでみると、断面から本当に甘味を感じます。確かにニンジン特有のにおいは少ないです。みずみずしく噛みしめるほどに甘味が増すので、このまま何も付けずに食べ続けられそう。
生でも十分美味しいのですが、熱を加えることでさらに甘味が出るそうです。今回はおススメの食べ方として『ニンジンコロッケ』を作ってみました。
『ニンジンコロッケ』をつくる
材料:
ニンジン2本(400g相当)、ジャガイモ小1~2個、パルメザンチーズ適量、塩コショウ適量、小麦粉、パン粉、卵1個
ニンジン、ジャガイモは竹串が通るまでよくふかします。蒸し器でもいいですが、ラップで密封して電子レンジで5分以上でも良いと思います。
ポテトマッシャーなどでつぶし、パルメザンチーズと塩コショウで下味をつけます。チーズは隠し味程度なので入れすぎないよう(笑)。
丸くこねたら小麦粉、溶き卵、パン粉の順で周りを整え、170度~180度の油で揚げて出来上がりです。
ニンジンがメインとなるコロッケ、今回初めて作ってみたのですが、素材の味がさらに強調されますね。熱が加わることでさらに際立つ甘味が、嫌味の無いニンジンの風味や隠し味のパルメザンチーズと絡み合い、美味しいおかずに仕上がります。言われないとニンジンとは気が付かなさそう。
真っ赤な『みつトマト』4年連続受賞
伊原努さんが銀賞を受賞。生産商品は『みつトマト』です。
商品特長:
20代ながら4年連続入賞となった伊原さんのみつトマトは、名前のとおり“みつ”のように甘いトマトで、お子さんを含む多くのお客様の心をつかみました。ビニールハウスで作る土を使わない水耕栽培で、医療分野でも使われている特殊なフィルムを活用し、根から吸収する水分を細かく調整し制限することで、甘みやうまみが凝縮されたフルーツのようなトマトにする、高い技術を持っています。
この『みつトマト』、実はもっと大きく育つ品種なのだそうですが、水を与え過ぎないように育てることで甘味とうま味が凝縮されるようになったのだとか。
『みつトマト』のおススメの食べ方は“切らずにそのまま”。食べてみるとわかるのですが、種の周りのジュースに美味しさが有るので、包丁は入れないほうが良いでしょう。(※写真では参考にカットしてあります)
皮は割としっかり。ガブリと噛みしめるとかなり甘い汁が口の中いっぱいに広がります。ただ甘いだけではなく後味のフレッシュな酸味がポイントです。名前の通りみつのような甘さがあり、さわやかな酸味が溶け合いながら消えていきます。あえて例えるならば、味と食感はさくらんぼの果肉に近い印象を受けました。
とろける口どけと上品な甘さ『生キャラメルいも』
『生キャラメルいも』を生産した飯尾和喜雄さんは銅賞を受賞しました。
商品特長:
しっとり口どけのよい甘さがまるで生キャラメルのようで、オイシックスにて「生キャラメルいも」というネーミングを提案。その上品な味わいは、大きな反響を呼びました。収穫後の非常に難しい温度と湿度管理を行う「貯蔵技術」が非常に高く、長期間いもを痛ませずに熟成させ、芋のでんぷんが糖に変わり、甘みが高まったタイミングで出荷するというこだわりが圧倒的な甘さとなめらかさを生んでいます。
非常に糖度が高い『生キャラメルいも』のおススメの調理方法は“じっくりと熱を入れること”。そこで今回は、炊飯ジャーに入れてじっくりと熱を加えてみました。
方法はいたってシンプル。水を少し入れた炊飯ジャーに『生キャラメルいも』を入れて『炊飯』スイッチを入れるだけ。お芋が水に浸からないよう蒸し器やザルに入れましょう。
待つこと1時間。仕上がった『生キャラメルいも』からはその名の通り、キャラメルぽい甘いフレーバーが漂ってきます。表面には糖分が蜜となって溢れています。
皮が薄く、クリームのようになめらかな柔らかさなのでスプーンでもすくえてしまいます。食べてみるとキメが細かく後味のまろやかな上品な甘さ。とろける食感とはこのことです。
どっしりとした甘さではなく、高級なレストランのデザートのような、さっぱりと上品な大人の甘さを味わえます。まるでデザートのような『生キャラメルいも』、アツアツでも冷めても美味しくいただけました。
パイナップルの概念が変わる『はちみつパイン』 芯まで丸ごと食べられる
同じく銅賞を受賞したのは台湾の郭智偉さん。商品は『はちみつパイン』です。
商品特長:
はちみつのようにあま~いはちみつパインは、一般的には未熟なまま輸入して倉庫で人工的に追熟させる一般的な方法と異なり、樹になったまま、自然の力で完熟させてから収穫しています。水や肥料を極力与えずにじっくり熟すのを待つため、芯まで食べられるほど柔らかく、捨てるのは皮だけ!安心安全なパイナップルづくりのために草取りもすべて手作業で手間をかけて行っています。
完熟させてから収穫したという『はちみつパイン』、芯まで食べられるほどの柔らかさと甘さを備えたビックリな美味しさです。
筆者、まるごとのパイナップルを切るのは実は初めてだったのですが、案外に簡単です。葉っぱの部分を切り落としてから、縦に4等分し、皮をそぐだけ。芯を処理する必要が無いので楽なのです。
カンタンにカットしたら、いざ試食。身は相当柔らかく、ジュースにあふれた甘味が口の中を包みます。缶詰のパインに負けないくらいの甘さが有りながら、また違うフレッシュさも兼ね備えております。まさにパーフェクト。毎日カットパインを食べているスタッフにも試食してもらったところ「僕のパイナップル観が変わりました。本当にウマいです!」と絶賛でした。
ところでこの『はちみつパイン』、下の方が甘く、上の方が酸味があるとのことなので、実際に食べるときは上の部分から味見することをおススメします。
いかがでしたでしょうか。
今回の取材で、世の中にはまだまだ美味しい野菜がたくさんあるのだなあ、としみじみ実感しました。それもこれも、農家の人たちの地道な努力ありきなのですね。
読者の皆さんも是非、機会があればこれらの野菜を口にしてみてください。
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