フィギュア愛が暴走するとどうなる? コミックエッセイ『スケオタデイズ』のハマり方がヤバい [オタ女]
2014年のソチオリンピックの男子シングル金メダルに輝いた羽生結弦選手をはじめとする活躍で、フィギュアスケートにハマる人が増えていますが、そのオタぶりを描いたグレゴリ青山さんのWeb漫画『コミックエッセイ劇場』の連載『スケオタデイズ』がメディアファクトリーから書籍化。副題に「戦慄のフィギュア底なし沼」とある通り、初めての生観戦から全日本選手権のチケットをゲットして観に行くまでエスカレートしていく様子が描かれています。
2012年3月のフランス・ニースでの世界選手権の羽生選手の『ロミオとジュリエット』をテレビで観たのがハマるきっかけだったという青山さん。その後、チケットを譲ってもらい友人と一緒に観戦することになるのですが、その会場の”非日常空間”に魅せられ、予選のある地方の会場にも足を運ぶまでに……。
その大会・西日本選手権では会場の廊下で出場選手が練習しているところに出くわしたり、自販機に飲み物を買いに行った時に町田樹選手と遭遇したりして一喜一憂します。
ここで驚くべきは、青山さんと友人が出会うスケオタのK子さん。きれいにジャンプを着水する選手を”謎軸”と表現したり、技のつなぎを”濃い”と表現したり、ルールも詳細に把握するくらいのハマりぶり。さらに、鈴木明子選手がオリンピックに出れるように断酒していると語るのですが、「私なんてまだまだスケオタじゃないですよ~」と謙遜するのです。お、おそろしい……。
その後、フィギュア好きが集まったお茶会でのはっちゃけぶりや、青山さんの知り合いの個展で記念撮影をする時についついフィギュアのポーズを皆で”競演”してしまったり、どんどんオタ度が悪化。
果ては、オリンピック出場権がかかる全日本選手権の男子フリー、高橋大輔選手が転倒した際に「ごめん」という声が「聞こえた気がした」といい、「それは採点とか順位とは別次元の演技だった」としています。なんというか、「あなたが”ゾーン”入っている!」と言わざるを得ない……。
とはいえ、感情の引入具合が克明に描かれているので、フィギュアに関心ない人にとっても、どうしてハマるのか理由がちょっとは分かるかもしれません。
書籍の帯には、鈴木選手が「スケオタの一人として私もどっぷりこの本にハマっています」とコメントを寄せていることからも、そのフィギュア愛はホンモノ。青山さんの『Twitter』で発表されたコマも収録されていて、コアなファンもライトなスケオタも楽しめる内容なのではないでしょうか。
無料WEBマガジン コミックエッセイ劇場
http://www.comic-essay.com/ [リンク]
グレゴリ青山さん『Twitter』アカウント
http://twitter.com/gureao [リンク]
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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