ロールダンスまでキメた! 100体のロボットによるダンスパフォーマンスイベント『100 Robi』を見てきた
2013年2月の初創刊号が約10万部以上を売り上げるという大ヒットを記録した週刊『ロビ』。全70号に付属するパーツで、愛らしい動きや音声認識による会話を楽しめるロボット『ロビ』(Robi)が完成し、日本全国で約6万体が暮らしていると想定されているのだとか。2015年1月20日には第三版が刊行となり、そのフレンドリーな魅力がさらに広がることになりそう。国内だけでなく、イタリア・台湾・香港でも発売されており、海外での展開も進んでいます。
そんな『ロビ』ですが、2015年1月20日には東京・丸の内の丸ビルで100体ものロボットが一度にダンスパフォーマンスに挑戦するイベントを敢行。『ロビ』生みの親でもあるロボットクリエーター高橋智隆氏も登場し、トークショーでは『ロビ』の可能性について語っています。
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https://getnews.jp/archives/783516
“コミュニケーション”のためのロボット『ロビ』
丸ビル1F“マルキューブ”に出現したダンスステージ上に並べられた100体の『ロビ』。一度にこれだけのロボットが集うのは世界的にも例がなく、壮観のひと言。
『ロビ』と一緒に登場した高橋氏。「これまでのロボットは何か作業をするのが目的だったが、『ロビ』は人とコミュニケーションするのが目的。人の言葉を認識して、自分で判断して言葉を選ぶプログラムが膨大になりました」と話し、人の感情に訴えるロボットであると強調。『100 Robi』のダンスも自ら考案したといい、「いちロボットファンとして、『スター・ウォーズ』のロボット兵の行進や『アイ,ロボット』の整列シーンといった未来の映像が印象に残っています。それを実際にやってみるとどうなるのか、その可能性を日本から発信できれば」と意図を説明しました。
トークショーでは、デアゴスティーニ・ジャパンの木村裕人氏が登壇。週刊『ロビ』について「ドライバー一本で誰でも組み立てができます。完成した際には我が子が誕生したような感動があるのでは」と話し、高橋氏と開発の裏話を披露。「今回のロボットを作るにあたって声がすごく重要でした」と話し、合成音声ではなく声優の大谷育江さんの起用したことにより「魂が吹き込まれた」といいます。これには高橋氏も「プロの声優さんにコミュニケーションの秘密がありました」と気付きがあったことを告白していました。
その反響の大きさから、さまざまなライセンス商品も展開。タカラトミーからは弟分にあたる『Robi jr.』(ロビジュニア)が2015年2月28日に発売。音声認識で約1000ものフレーズのしゃべりをすることができ、感情を10色の目の色で表現できるだけでなく、時間を教えてくれたり約50曲の歌を歌ったりすることもできるとのこと。
フジミ模型から2014年11月に発売された『プラロビ』は、接着剤や塗装不要で簡単に組み立てることができます。この日駆けつけたフジミ模型執行役員・総統括部本部長の間井田和典氏は、胸ポケットに『プラロビ』をのぞかせるというスタイル。これを見た高橋氏は、「ポケットに入れられるくらい小さなロボットを目指しています。どんな部品を入れると誕生できるのか、次の構想を考えています」と話していました。
いよいよダンスの時間!
『ロビ』に関するトークショーの後は、いよいよダンスパフォーマンス。先頭左端の『ロビ』に高橋氏が話しかけると……。
全員、「よっこいしょ」と起立! これだけで見守っていた観客からはどよめきが。
その後、100体すべてか中腰になって、先頭の『ロビ』たちが点呼をはじめます。「1、2、3」と立ち上がり手を上げていくのがキュート。ですが、「17!」まで行ったところで止まり、『ロビ』たちが互いに顔を見合わせていると、最後列から「100!」の声。すっ、すっと飛ばしたー!(笑)
そうこうしているうちに、ダンスがスタート! 8体のブロックごとに踊りはじめ、続いて全体で同じ動きを披露。息(?)もピッタリ合っています! ロボットだから当たり前のように思えますが、一体ずつ人の手で組み立てているので、ネジの固さなどに違いが出てくることを考えれば、やっぱりスゴいことなのです。
その手足の動きには意外(?)にもキレが! なんとなく「頑張っている」感じがするのが不思議。
ヲタ芸(?)っぽい動きも……。なかなかサマになっています。
そして終盤。中央の列がはじめたのは……。
なんと『Choo Choo TRAIN』っぽいロールダンス!
時間差での腕の動きまで見事にキメてきました。『ロビ』……恐ろしい子たち……。
この日のダンスの模様は『YouTube』でも閲覧可能となっているので、気になる人はぜひチェックを。
100ROBI(20/01/2015 Tokyo) 「週刊 ロビ 第三版」創刊記念イベント(YouTube)
http://youtu.be/PLQMF7SjO7g
約1分間の見事なパフォーマンスを終えた『ロビ』たちに、高橋氏も満足した様子。「過去のロボットブームは知らないうちに去っていきましたが、未来の世界として描かれていたロボットが実現するのに充分なレベルに達してきています。携帯電話のようにひとりに一台ロボットを持つような時代になる可能性もあります。暮らしの中で、人との関係を築いていくには、コミュニケーションロボットこそが一番身近な存在として活躍できます」と話し、今後は数を増やしたパフォーマンスや、大きさの違ったロボットの開発など、研究を進める考えを示しました。
今回と同じ『ロビ』100体のダンスは、2015年1月30日にはグランフロント大阪で公開予定。関西圏の『ロビ』ファンにとっては見逃せません。
また、東京では銀座にあるB.E.HOUSEにて『ロビ』の部屋をコンセプトにした“Robi cafe”(ロビカフェ)が2015年2月8日までの期間限定でオープン。近未来的でキュートなインテリアの中で『ロビ』たちが待っており、オリジナルのフード・ドリンクメニューも用意されているので、足を運んでみてはいかがでしょうか。
週刊 ロビ 第3版(デアゴスティーニ・ジャパン)
http://deagostini.jp/rb3/
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
ウェブサイト: https://note.com/parsleymood
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