季節のいぶくろ。 第29回「真鱈と下仁田ネギのソテー ブルーチーズのソース」
隠れ家レストラン「shibuya bed」のシェフ・宮田さんとソムリエ・バーテンダー・宮地さんによる食の連載企画「季節のいぶくろ。」。
毎週、旬な食材を使った“簡単”なのに“オシャレ”な料理と、それに合うワインを紹介していただきます。食にまつわる豆知識も満載です。
さて、今回のメニューは…?
「真鱈と下仁田ネギのソテー ブルーチーズのソース」
宮田:今回のテーマは「真鱈」です。今回は「真鱈と下仁田ネギのソテー ブルーチーズのソース」の作り方をご紹介します。
宮地:ワインは、こちら。「ウィーナー・ホイリゲ2014」です。オーストリア ウィーンのワインです。
宮田:今は寒い時期ですので、風邪などに気をつけたいですね。真鱈には風邪予防の栄養もバッチリです。是非、こちらのレシピをお試しあれ。
真鱈と下仁田ネギのソテー ブルーチーズのソース
作ってみましょう!!
~料理のポイント~
・ゴルゴンゾーラソースは強火にすると、焦げやすいので弱火で溶かす。
・真鱈は、焼く30分前に塩をしておく。
・クリームのソースと真鱈は相性が良いです。
~真鱈の栄養効能~
・真鱈には風邪予防、骨粗鬆症予防、眼精疲労予防などがあります。
今回の料理に合う、オススメのワインをご紹介。
混植混醸のワイン
近年、どうやらボジョレー・ヌーヴォーの流行も一段落。今年のキャッチコピーは「ボジョレーのためにあるようなヴィンテージ」と今までの50年に一度!というような派手な宣伝文句も随分穏やかな表現になりました。
ヌーヴォーというのはその年に収穫した葡萄から造られる新酒のことを指しますが、ボジョレーだけでなく世界中のワイン産地で新酒は造られています。このホイリゲはオーストリアの首都ウィーンで造られる新酒。ホイリゲという言葉には酒場と新酒の二つの意味があるのです。
特徴としては混植混醸、ゲミシュターサッツという手法で造られていること。ひとつの畑のなかに複数の葡萄品種を植え、一緒に醸造しています。
本来19世紀以前は今ほどに葡萄の品種が明確になされていませんでしたので、どのワイン産地も基本的には複数の品種を同時に醸していたわけですが、20世紀の間に品種個性というワインの楽しみ方が一般的なものになり、いつしか古い造り方、安酒の製法になってしまいました。けれどもヴィーニンガーさんは品種の個性ではなく土地の表現がワインにとっては重要だと考え、複数品種の混植混醸という製法を選びました。ひとつの畑のなかで複数の品種が植えられることにより品種の個性は弱まるが、土地の味わいをより表現できるのだとヴィーニンガーさんは言います。ボジョレー・ヌーヴォーも好いですが、個人的にはホイリゲが世界中の新酒のなかで優れた品質のように思います。そしてこのゲミシュターサッツを飲むたびに20世紀は個性の時代、21世紀は共存の時代だとワインに語られているような気持ちになるのです。
shibuya bed
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イラスト 米原千賀子/illustration Chikako Yonehara
都市で暮らす女性のためのカルチャーWebマガジン。最新ファッションや映画、音楽、 占いなど、創作を刺激する情報を発信。アーティスト連載も多数。
ウェブサイト: http://www.neol.jp/
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