ホリエモン「今までで一番辛い」 ニコミュワークショップに行ってきた
12月22日の『クリスマスキャロル(仮)』を皮切りに『ミュージカル ニコニコ動画(仮)』(2011年1月7日~)、『ニコニコニーコ(仮)』(2011年3月17日~)と3作品の上演が決定している『ニコニコミュージカル(通称:『ニコミュ』)。そもそも『ニコミュ』とは『ニコニコ動画』発・劇場から生放送するミュージカルであり、また『ニコニコ動画』で活躍する歌い手のやまだんさん、野宮あゆみさん達の出演も予定されている、これまでにない新しい試みだ。今回見学をしたワークショップでは新たに始まったダンスレッスンが行われ、参加者には過去のワークショップ参加者の他、ホリエモンこと堀江貴文さんの姿も。今回はそのワークショップの内容と、講師である高橋先生へのインタビューをご紹介する。
過去に行われていたワークショップは演劇を主体とした内容であったが、今回はダンスに特化したワークショップ。より体を使った表現を要求される内容だが『ニコミュ』ワークショップは過去も未経験者の参加が多く、ダンスレッスンはハードルが高いのではないか? と予想していた。見学をした限りでは、その予想はあまり外れていなかった。
何でもレッスン開始からの2時間はウォーミングアップを行っていたのだそうだ。参加していたホリエモンをして「あれは準備運動じゃねぇ」「(参加したワークショップと比較して)今までで一番辛い」と吐露する程にハードであったようだ。
後半からはダンスを細分化しての反復練習が開始された。左右へのターンを交えて前へ進んでいく、ステップしつつポーズを決める等あったが、どれも一旦リズムが崩れると次の動きと連動が取れず参加者達は苦労していた。反面、未経験者は遅れまいと頑張っており、自然と練習も熱を帯びていった。
最後は前日から練習していたコンビネーションダンスの通しを行ったのだが、男性パート・女性パートに分かれてのシーンでは要所要所に異性を意識した演技を取り入れる指示があり、参加者同士で話し合う姿も見ることができた。
記者自身ダンスの経験がなく素人目線で恐縮ではあるが、この最後のパートで改めてダンスで表現する難しさを感じた。ダンスそのもので感情を表現するのはもちろん、踊っている最中の目線一つで意味が変わる繊細さ、静と動の落差で伝わる度合いが大きく異なる点などの発見があった。また他のワークショップと違う点としては、合間の休憩時間にも体を動かしチェックをする、習ったダンスを反復練習する参加者が多かったことも印象的であった。
レッスン後、今回の講師である高橋先生に気になった点をぶつけてみた。
・講師、高橋先生へのインタビュー
-ワークショップの感想を教えて下さい
高橋先生:個性的な人が多かったですね。今まであまり体を動かしていない人達もいたのでなるべく大きく体を動かすことから始めました。講師としては伸びていくのが分かったので、手応えはありました。
-ワークショップを受けてすぐに舞台に立てますか?
まだ厳しいんじゃないかと思います。体の使い方は一朝一夕ではいかないので基礎的なことを積み重ねていかないと……。体を使った表現力が足りていないので、人に見せるという意味では、もうちょっと訓練が必要ですね。
-生徒達の様子、雰囲気は?
ダンスレッスンは前期と後期がありましたが、前期は若い子達が多く怖い物知らずで伸び伸びとやっており、後期は年齢層が高い分、考えながら自分の経験を踏まえてやっていた印象です。(練習中は)優し過ぎるとダラけてしまうので厳しくいきました(笑)。
-参加者の一人である堀江さんは如何でしたか? 正直やりにくい部分もあったのでは?
それはありません。とても真剣に臨んでいましたし、その分「やりたいのにできない」というフラストレーションもあったとは思います。(練習中に話し合う場面もあったが)真剣だからこそぶつかり合えるんです。
-今後なのですが、高橋先生は『ニコミュ』にどのように絡んで来るのでしょうか。
内緒です(笑)。
-ありがとうございました!
また高橋先生以外にも、休憩時間や帰り道にて堀江さんからお話を伺うことが出来た。いくつかの話をお聞きしたが印象的だったのは2つ。前述した「今回が一番辛かった」発言と、「演劇にはIT企業とは違う達成感がありそうで、それを味わってみたくて参加した」旨の発言だ。バラバラに聞いた言葉で、かつ前者はネガティブな発言でもある。しかし辛い故に芝居の千秋楽を終えた時、きっと今回のワークショップを思い返すのだろうな、と想像してしまう。
今回のワークショップで一番の発見は参加者達の真剣な表情だ。全身を使って表現しようと指の先にまで意識を伸ばしながら次の動きへスムーズに移行する、それにはどうやって体を動かしたら良いのか? 経験の浅い人は自分の体に意識を集中し、また経験者であれば自分の表現力を更に向上させようと各々が真剣に取り組んでいる姿勢が表情からも伺えた。更にもう一つ面白かったのは参加者達の成長ぶりだ。1時間前にぎこちない動きを見せていた人が、一度体の使い方を掴むとスッと滑らかに踊っていたりする。もちろんまだまだ練習は必要なのだろうが、その伸びしろは大きく、また上手く踊れている時の楽しそうな表情も印象的だった。こういった成長ぶりが見られるのも未経験者の多いニコミュワークショップの良い点だろう。
残念ながらダンスのワークショップは今回見学した23日で終わってしまうが、25日にはニコミュでもお馴染みの湯澤先生による公開練習放送がある。堀江さん曰く「湯澤先生の方は歌と芝居なので今日よりは得意です」とのこと。堀江さんの真剣な練習が見られるのも楽しみだが、それ以外にも多数の参加者を色々な視点で見てみると、きっと面白い発見があるだろう。演劇に興味がある人も無い人も、是非チェックしてみて欲しい。
『ニコミュ』特設ページ
http://www.nicovideo.jp/static/nicomu/
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インターネットの賑わっているところに大概参加をしながら約20年。 ここ最近はニコニコなどの動画サイトを根城にしつつ、何だかよく分からない生活を送る。 生放送においては過去に、日本全国を生放送をしつつ巡ったり、ヨハネスブルグ、ジンバブエ、カザフスタンなど「そもそも回線は大丈夫なの?」といった場所から生放送を行ったことも。 しかし、一番好きな場所は『自分の部屋』とのたまう、自称「世界で一番忙しいニート」・「世界で一番仕事をしない自宅警備員」。
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