KING JIM デジタルメモ「ポメラ」のちょっと…なところ

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デジタルメモ「ポメラ」をお借りして、なるべく普段の使用感をお届けしようと持ち歩いてみています。すると「ちょっと触ってレビュー」では見えにくかったポメラの「あれ?」というところも少しずつ見えてきました。今回は、そういう「耳に痛い」話をまとめてみました。

●キーボードの段差
今回私がお借りして使用した機体の個体差だと思うのですが、キーボードの折れ曲がる部分、特にU~Iの間にちょっとした「段差」ができてしまうのが感触的に気になりました。
タイプしていてそれが特に(タイプ速度に)影響するというわけではないのですが、そしてすぐに慣れてしまうのですが、やっぱり気にはなります。
(でも、ほんと触った時にちょっと気になるだけでタイプ速度には全く影響しないです)

ポメラ・キーボードの段差アップ

ポメラ・キーボードの段差アップ

●キーリピートが遅い
誤解を避けるために最初にフォローしておきますが、ポメラの反応速度(レスポンス)そのものは非常に高速です。こうやってどんどんと文章をタイプしている間は(そう、このレビューは、電車の中で膝の上にのせたポメラで書いています)スパっと気持ちよくこちらのタイプについてきます。
ただ、たとえばカーソルを少し遠くまで持っていきたい時…など、キーを押しっぱなしにしてリピートさせた時…。
その時、リピートの間隔が妙に間延びしているんですよね。これはもうちょっと速いほうが好みでした。

●電源断時にカーソル位置を覚えてくれない
そしてなかなか微妙なポイントがこれです。ポメラは電源を入れて2秒で立ち上がる、のがセールスポイントのひとつで、これは実際も起動は爆速と言っていいと思います。そして、電源投入時は最後に編集していた文書が残っているので(メインバッテリーたる単四電地を抜いてもこの情報は残っています)いつでもどこでもすぐに続きを…書き始められるはず、でした。
ところが、この時「最後に編集していた文書」は残っているのですが、「最後に編集していた場所」は残っていない…んですね。毎回電源入れるたびにかならず文頭から表示されてしまいます。これは…気軽にサっと出してサっと入力する、という意味では…ちょっと痛い。

●もうひとつの「電源オフ」
で、このあたりなんとかならないの?と思っていろいろ試行錯誤しているうちに気がついたことがあります。
ポメラの「電源オフ」には2種類あるんですね。ひとつは、通常の「電源オフ」。電源ボタンを押して切ったり、キーボードを閉じたりするふつうの「電源オフ」です。
ではもうひとつは…?

ポメラは、設定で「一定時間以上キー入力が無かった場合の電源オフ」、オートパワーオフを設定することができます。(メニュー→設定→オートパワーオフの設定)
この「オートパワーオフ」で「電源がオフになった」時は、なんとこの現象(電源オンと同時にカーソルが文頭に戻る)が起こらないんですね。しかも、起動時のポメラロゴもなく、なにか(電源キー以外でも)キーを押すとそれこそ2秒どころか瞬時に起動します。そう、あまりにも「電源オン・オフ」が爆速すぎるので存在感が無いのですが、ポメラは「サスペンド・レジューム」に相当する機能も持っていたんです。

●あとはこれを活用できれば…
なんだ、それじゃ普段は「電源オフ」は使わず「サスペンド」(オートパワーオフ)で運用すれば解決じゃん!…というわけなのですが。
ポメラは、キーボードを閉じると親切にも電源をオフしてくれちゃうのです。この機能を無効にできれば(または電源オフのかわりにサスペンドが使えれば)いいのですが…。キングジムさん、アップデートでなんとかならないですかね?

●いろいろ書きましたが
でもやっぱりいい機械ですよ、ポメラ。
繰り返しになりますが、この文章はほとんど電車の中の膝上タイプで書きました。電源のことを全く気にせず、どこでも原稿を書ける機械なんてそうなかなかありません。
「バックライト無いの?」という声もまま聞かれますが、ポメラの反射型白黒液晶はとてもコントラストが高く、多少薄暗いくらいなら余裕で読めます。バックライトが無いだけに目にも優しい感じもしますので、個人的にはこの液晶は大正解だと思います。
デジタルメモ「ポメラ」は、良くも悪くもエッジの効いたイカすガジェットであることには違いないでしょう。

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MIRO

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