太陽光発電する“盆栽”?!クリーンエネルギーでスマホをチャージ
「盆栽」というと、お年寄り向けの趣味というイメージがある人もいるかもしれない。しかし、今や「盆栽」はヨーロッパなど世界中で、老若男女問わずに注目を集めており、外国の辞書に“bonsai”という単語が掲載されるほどに認知され、アートとしても高い評価を受けている。
ただ、今回紹介する「Electree Mini」は、そんな普通の盆栽ともまた一味違うものである。太陽光発電をする、盆栽型キットなのだ。
盆栽型のソーラーパネルキット、より小型に
フランスのデザイナーVivien Muller氏が手がけた「Electree Mini」は、2008年に開発されたオリジナル版「Electree」を小型化したバージョン。「Electree」は27枚のソーラーパネルを設置したより大きいサイズであったが、新バージョン「Electree Mini」では、全部で9枚のソーラーパネルを搭載し、家の居間や出窓などに置きやすい植木鉢サイズになった。
太陽光を受けたソーラーパネルを通じてエネルギーが集められ、内部の乾電池型バッテリーに蓄電される。ユーザーはUSBケーブルを使って、好きなときにスマートフォンやウェアラブルデバイスなど、小型デバイスの充電をおこなえる。
4時間、直射日光に当てたとして、およそ1200mA分の電力を充電できるという。iPhoneのフルチャージ状態がおよそ1500mAというから、申し分ない発電量だろう。
さらに、「Electree Mini」にはLEDライトの機能もあり、昼間蓄電した電力を使って、夜は色が変化する間接照明として楽しむこともできる。
植物を手本に、持続可能なクリーンエネルギーを活用
自然界において、植物は光合成をおこなう細胞を葉部分に宿し、非常に効率的でコンパクトな光電池構造を実現している。この永きにわたる生命の営みに Muller氏は着目した。現代のモバイルデバイス普及の時代にも、この植物の機構のような、無駄がなく効果的なエネルギー確保の仕組みを生かせるのではと考え、開発を思いついたという。
コンセントは不要、持続可能なクリーンエネルギーを活用しつつ、しかも見た目もちょっとオシャレなオブジェのような、まったく新しい盆栽。自宅に導入してみてもよいかもしれない。
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