「ジャックと豆の木」の名シーンを360度から眺める、迫力の3D絵本
2012年に作品が発表されて以来、国内、海外のデザイン系サイトにて高く評価されてきた「360°Book」。
「360°Book」は、ページを1枚1枚レーザーカットし、360度開くと立体ジオラマが現れるという新しい絵本。
手掛けたのは大野友資氏。東京と台北を拠点にする建築・デザイン集団「noiz architects」の一員として活躍する建築家・デザイナーだ。
同プロダクトは、いわゆる「飛び出す絵本」のように折り細工で立体化するのとは異なり、1枚1枚はあくまで平面。それをぐるりと開くことで円柱型の奥行きある空間が生まれるという、ユニークな仕組みになっている。
緻密で複雑な絵柄のカットから、製本用の裁断まで、全てレーザーカッターで切り出すのだそう。
過去に同シリーズの「Snow White(白雪姫)」「IN A CHEESE」「Jungle Book」などが発表されていたが、このたび最新版の「Jack in the Beanstalk(ジャックと豆の木)」が登場した。
今作は、計40枚グリーンの台紙に、豆の木とジャック、ジャックを追う巨人の手、それを静観する鳥などが切り出され、躍動感溢れる仕上がりとなっている。
このほか「FabCafe Brand Book Project」のための新作や、「富士山」をモチーフにした作品なども発表されており、さらに進化の兆しを見せているようだ。
作品から物語が語りかけてくるような迫力と、繊細な美しさ。
言葉が無くても伝わるこの新しいスタイルの絵本は、きっと多くの人に愛されることだろう。
今回紹介した絵本はまだ商品化されていないが、大野氏による“360シリーズ”のブックレット「SWEET HOMES」や「In A CHEESE」は現在、Artecnicaにて販売されているので、まずは入門編としていかが。
大野友資(Loftwork)
http://www.loftwork.com/portfolios/oonoyusuke/profile
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