シュワちゃん公認声優・玄田哲章に聞く『サボタージュ』の見所「等身大のおじさんな所が良い」
アーノルド・シュルワルツネッガーの主演最新作となるアクションミステリー作品『サボタージュ』が11月7日より公開。麻薬取締局特殊部隊のリーダーとして、仲間である特殊部隊メンバーの命を次々と奪っていく犯人を追いながら、事件の思わぬ真相にたどり着く姿を描いた作品です。
本作でアーノルド・シュルワルツネッガーの日本語吹替を担当するのは、もちろん声優の玄田哲章さん。アーノルド・シュワルツェネッガー公認吹替声優であり、数々の洋画に参加してきた玄田さんに映画の見所や、シュワちゃんの魅力についてなど色々とお話を伺ってきました。
――今回『サボタージュ』という作品でアーノルド・シュルワルツネッガーを演じてみて、一番意識した部分はどんな事ですか?
玄田:今回彼が演じているのは、表と裏があるキャラクターです。麻薬取締局特殊部隊のリーダーとしての力強くて恐い彼と、家族と一緒にいるときの優しい彼と、人間は誰しも色々な顔を持っていると思うし、そういう意味でとても人間らしい映画になっていると思いました。
――確かに、最近のアーノルド・シュルワルツネッガーさんは“ヒーロー”では無くて人間くさい役を演じられていますよね。
玄田:俳優に復帰してからは、いかに人間を演じるかというのがテーマになっている気がします。それまでの彼は超人的な役柄が多かったけど、今は人間というのがどういう物なのか、真っ正面からぶつかっていっているなと。復帰してくれて、一番喜んでいるのは僕です(笑)。
――シュワちゃんを演じる上で苦労する事はありますか?
玄田:もう長い付き合いですからそれほど考えなくても、呼吸や息づかいを自然と合わせる事が出来ます。
――なるほど。もう長年シュワちゃんの声を担当されていますものね。最初に演じた時の事は覚えていらっしゃいますか?
玄田:アニメでもたくましくて、筋肉ムキムキなキャラクターの役ってこれまでも多かったので、最初はその中の1つという感じでした。セリフも少なかったし、ここまでスターになる印象は持っていなかったですね。
――彼が年を重ねていくに従って、玄田さんの演技も変わっていくという事はあるのでしょうか?
玄田:声自体を変えるという事はないけど、その役柄の性格や環境によって発し方を変える事はあります。今の方が等身大でやりやすいです。これまでは『ターミネーター』の様な無敵なキャラクターから、復帰作の『ラストスタンド』から“等身大のおじさん”を演じる事が増えましたから。
――等身大であり、最強のおじさん……。まさに彼にしか演じることの出来ないキャラクターですよね。これから映画が公開となりますが、見所を教えていただけますでしょうか。
玄田:本作は復讐劇だけあって、真犯人を追いつめていくスリルもあるし、意外な真相にたどりつく、どんでん返しもあるし、R-15指定だけあってなかなか暴力的なシーンもあるしね。大人向けのかなり濃厚なサスペンスになっているなと。同時期に彼が出演している『エクスペンダブルズ3』も公開していますが、スタローンなど多くのスターと共演している時と、彼が主役をはっている時ってやはり緊張感は違いますから、両方見比べると面白いと思います。
――今日はどうもありがとうございました!
『サボタージュ』ストーリー
DEA(麻薬取締局)特殊部隊を率いる捜査官ジョン・ウォートンは、8人の部下とともに必要とあらば容赦なく銃を撃ち放ち、破壊行為(サボタージュ)もいとわない屈強な男。ある麻薬組織のアジトに突入したジョンは、そこに残された大金を手にするが、そのことがきっかけでチームは謎の猟奇連続殺人の標的となってしまう。部下が1人また1人と消されていき、ジョンへの恨みを抱く麻薬組織の仕業か、チーム内の誰かによる裏切りなのか、メンバー間にも疑心暗鬼が募っていき、連続殺人はさらなる異常な展開を見せていく。
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