集合住宅なのに注文住宅!?コーポラティブハウスって何? 概要編
住まいに興味がある人なら、一度は耳にしたことがあるだろう「コーポラティブハウス」。ただ、どういう仕組みで、どんなことができるのか、詳しくは知らない、という人もいるのでは?そこで、コーポラティブハウスを建てるとき、プロとして調整などを手伝ってくれる会社に話を聞きに行った。“住む人が考え、つくる”。新たな住まいのつくり方通常、新築マンションを購入する場合、事業主は不動産デベロッパーだ。オプションで壁や設備をある程度変えることはできるが、ほとんどのケースで基本的な住まいの仕様は決まっているため、間取りから大きく変更したり、窓開口の位置や大きさを変更することはできない。しかしコーポラティブハウスでは、住まいを購入する人(組合員)で構成した建設組合が事業主となり、住まいづくりを進めていく。だから、普通の分譲マンションではできない自由な間取りづくりや、例えば、マンションなのに専有部分を一戸建てのように2層タイプにするなど、自由に設計することができるのだ。設計業務の発注など不動産デベロッパーが行うことを建築のプロの力を借りながら、自分たちでつくり上げていくのである。不動産デベロッパーの代わりに、プロとして手伝ってくれる会社が入り、建築の専門知識をもった建築士などがサポートしてくれる。そのため、素人でも安心して家づくりをすることができる。知識がなくてもプロのサポートで理想の住まいを実現!とはいえ、土地購入から建築設計など、不動産のプロが行うことを一般の人がやるのは大変かつ、人を選ぶのではないだろうか? この疑問について、土地購入や設計などコーポラティブハウスづくりを手伝ってくれる株式会社アーキネットと株式会社コプラスに聞いた。株式会社アーキネットでは「日本有数の建築家と、1件に1人当たり最初から最後までプロデュ―サーがつき、設計から金融機関との交渉などもサポートしておりますので知識がなくても大丈夫です」(株式会社アーキネット・大原 智史さん)という。また、「コプラスの目白の物件(事例編にて紹介)では、組合員さんの希望によって自由設計の度合いを選べる形を取りました。どこまで自由設計したいかによって手間や負担も変わってくるからです。社内の一級建築士が、その度合いに応じてサポートさせていただきます」(株式会社コプラス・大見卓央さん)ちなみに2社ともにコーポラティブハウスをつくる際、プロとして手伝ってくれる会社だが、それぞれに特徴がある。アーキネットは“建築家と住まいをつくる”ところに重きを置き、実績は97棟。コプラスは組合員の負担が最小限になるようサポートすることや良好なコミュニティー形成支援などに力を入れている。
【画像1】緑道の家という名前のとおり、周囲は緑道に囲まれている。建築家・川辺直哉氏(画像提供:株式会社アーキネット)
【画像2】日本ではなかなか見られない天井高と吹抜けが魅力のタウンハウス野方。建築家・清水知和+相原まどか(画像提供:株式会社アーキネット)
【画像3】吹抜けがあるタイプの家もある。三田伊皿子坂ハウス(画像提供:株式会社コプラス)コーポラティブハウスならでは、の特性を理解しよう立地や仕様のこだわり度合にもよるが、同じ立地の分譲マンションより費用が安いことがある。大きなマンションは建てられないけれど一戸建てには広すぎるような、価値は高くても市場ニーズは少ない土地を適正価格で取得できるためだ。モデルルーム費用や大規模な広告宣伝活動が不要なこと、自由設計なので必要なものにコストをかけられる合理性なども魅力だ。専有部だけでなく共用部も組合員の総意で決めていくため、なかにはマンションには普通にある玄関ホールのような共用スペースがない物件もある。同じ物件の組合員たちと家をつくるところからかかわっていくので、暮らす前からコミュニティーを築けるというのも特徴といえるだろう。その分、「入居までに1年半から2年程度かかる」「設計の打ち合わせなどに時間が必要」「参加当初の価格はあくまでも予定価格」など、通常のマンション購入とは異なる特性もあることもあわせてよく理解しておきたい。次回は、実際にコーポラティブハウスに参加した人の事例をご紹介する。●取材協力
株式会社アーキネット
HP:https://www.archinet.co.jp/
株式会社コプラス
HP:http://www.co-plus.co.jp/
元記事URL http://suumo.jp/journal/2014/06/12/64133/
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