都市型カジュアルな雑誌はもう成り立たない? 『JILLE』休刊にファッション好き震撼

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双葉社が発行している月刊ファッション誌『JILLE』が公式『Twitter』上で、2014年2月12日発売の3月号で休刊になると発表。2001年10月の創刊から12年あまりの歴史の幕を下ろすことになり、多くのファッション好きから惜しむ声が寄せられています。

「ワンランク上のリアルカジュアル」をテーマに20代前半の女子をターゲットにしてきた『JILLE』。裏原宿を中心としたストリートに加えて、パリ・ロンドン・ニューヨークといった海外のスナップもたびたび掲載。レザーのような辛めなアウターとフェミニンなインナーを組み合わせたり、赤系と青系を違和感なく合せる着こなしを提案したり、自由かつセンスフルなスタイルが特徴で、「街」のおしゃれを追求してきた雑誌といえるでしょう。日本離れした映画っぽい雰囲気のグラビア作りが好き、というファンも少なくありませんでした。

しかし、そのハイセンスさゆえに着る人を選び、敷居が高い印象があったのも確か。同じく原宿のストリートをピックアップしている雑誌としてはゴシック寄りの『KERA』(インデックス・コミュニケーションズ)や古着スタイルもカバーする『Zipper』(祥伝社)がありますが、これらと比較して「キャラ立ち」に難があるのも否めなかったのではないでしょうか。
日本雑誌協会が発表している印刷部数によると、2013年7~9月の『JILLE』は77367部。5年前と比べて半分余りに留まっています。やはり都市部のカジュアルスタイルをテーマにしていた小学館の『PS』は2011年7月に休刊となっており、都市型のセンスで勝負するファッション誌の厳しさが増していることが見て取れます。

なお、『JILLE』休刊後も通販サイトの『JILLE STORE』は継続して運営されるとのこと。各ブランドのサイトや通販ページでアイテムの情報は手に入り、コーディネートも参考にできるようになっていますが、独自の視点でアイテムを紹介する雑誌が減るのはファッション好きにとって寂しい限り。『Twitter』や『Instagram』のアカウントを存続して情報を発信していくといい、「次の展開がある時は必ずここでお知らせしますね! 」と含みを残しているので、「今後」がもたらされることを祈るばかりです。

『JILLE』オフィシャルサイト
http://www.jille.jp/

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

ウェブサイト: https://note.com/parsleymood

TwitterID: ryofujii_gn

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