消費税増税後はどうなる?住宅ローン控除の金額と条件をおさらい

消費税増税後はどうなる?住宅ローン控除の金額と条件をおさらい

住宅ローンを利用して住宅の取得やリフォームをすると、年末ローン残高の1%が10年間、所得税から控除される「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」(所得税が控除額より少ない場合は住民税からも控除される)。2014年4月1日の消費税増税後には、税額控除額が最大200万円から400万円にアップする。住宅ローン控除は、中古マンションや中古一戸建ての購入や、一定のリフォームの場合でも利用できるので、主な適用条件をおさらいしておこう。

消費税率アップを受けて、住宅ローン控除の最大控除額も増える住宅ローン控除の対象になる年末ローン残高の上限は、2014年3月末入居までの場合は2000万円で、10年間の最大控除額は200万円だ。それが2014年4月1日以降の入居から拡充され、年末ローン残高上限が4000万円になる、10年間で最大400万円が控除されることになる。

ただし、控除額の上限がアップするのは8%の消費税がかかる物件。もともと消費税がかからない中古物件の個人間売買の場合や、2013年9月末までに間取り変更などの契約をした新築マンションで4月以降の引き渡しでも、税率5%の場合は年末ローン残高上限は2000万円のままだ。

また、戻ってくる所得税の額は、その年の納税額が上限という点にも注意。つまり、控除額が20万円だとしても、納めている所得税が10万円なら実際の控除額は10万円ということになる。ただし、引ききれなかった場合は住民税からも控除される措置がある。

8%の消費税がかかる新築物件、売主が事業者の中古物件を購入した場合や、リフォームをした場合で、年末のローン残高が2000万円超、所得税と住民税の納税額が控除額を上まわる人は、住宅ローン控除拡充の恩恵を受けられるということになる。

消費税増税後はどうなる?住宅ローン控除の金額と条件をおさらい

【図1】所得税が控除額よりも少なく、控除額全額を引ききれなかった場合は住民税から控除される。ただし、住民税からの控除限度額は9万7500円(消費税率が8%の場合は13万6500円)

住宅ローン控除の対象となる物件の条件は?では、住宅ローン控除を受けるためには、どのような条件をクリアしていればいいのか、ここでおさらいをしておこう。

住宅ローンを利用して、マンションや一戸建て(建売住宅、注文住宅)を取得すると利用できる住宅ローン控除だが、中古物件の購入やリフォームの場合も適用になる。取得する住宅の種類別に、主な条件をまとめてみたので参考にしてほしい。

<住宅ローン控除を受けるための主な条件>

■新築住宅(マンション・一戸建て)の場合
・新築または取得日から6カ月以内に入居し、適用を受ける各年の12月31日まで住んでいること
・合計所得金額が3000万円以下であること
・ローンの返済期間が10年以上あること
・登記簿に記載されている床面積が50㎡以上あること
・床面積の1/2以上が自分の居住用であること

■中古住宅(マンション・一戸建て)の場合
・新築住宅の条件のほかに下記の条件を満たすこと
・マンションなどの耐火建築物は、取得の時点で築25年以内。耐火建築物以外は取得の時点で築20年以内。または、一定の耐震基準をクリアしていること※
・生計を一つにする親族などからの購入ではないこと
・贈与された家ではないこと
※「2014年度税制改正大綱」に、耐震基準をクリアしていない中古住宅でも、取得後、耐震改修工事を行い、その後に入居する場合は住宅ローン控除の対象となる案が盛り込まれている。正式決定すれば、住宅ローン控除を受けられる中古物件の範囲が広がることになる。

■リフォームの場合
・新築住宅の条件のほかに下記の条件を満たすこと
・自分で所有し居住する家のリフォームであること
・一定の省エネリフォーム、バリアフリーリフォーム、耐震リフォーム、または大規模な間取り変更や修繕などであること
・工事費用が100万円以上であること
・店舗併用住宅等の場合、居住用部分のリフォーム費用が2分の1以上であること

住宅ローン控除は、最長10年間の所得税や住民税が節税できる制度。入居の翌年に、自分で確定申告をすることが必要なので、自分は控除が受けられるかどうかを早めに確認し、準備をしておきたい。分からないことがあれば、最寄りの税務署に問い合わせよう。

元記事URL http://suumo.jp/journal/2014/01/17/57173/

【住まいに関する関連記事】

経験者に聞く リフォーム前の「住まいの不満」ランキング第1位は?
中古住宅・リフォームへの不安が解消され、決断しやすくなる!?
政府が「国土交通白書」を閣議決定。住宅市場はどう変わる?
ハンバーグが日本の家庭を救う? 10年間ハンバーグ食べ放題の家
人気急上昇!費用が明確な「定価制リフォーム」とは!?

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

  1. HOME
  2. 政治・経済・社会
  3. 消費税増税後はどうなる?住宅ローン控除の金額と条件をおさらい

SUUMOジャーナル

~まだ見ぬ暮らしをみつけよう~。 SUUMOジャーナルは、住まい・暮らしに関する記事&ニュースサイトです。家を買う・借りる・リフォームに関する最新トレンドや、生活を快適にするコツ、調査・ランキング情報、住まい実例、これからの暮らしのヒントなどをお届けします。

ウェブサイト: http://suumo.jp/journal/

TwitterID: suumo_journal

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。