Adobe MAX レポート:詳報(2) FlashでもAR(拡張現実)
『Adobe MAX Japan 2009』の詳報第2弾は、会場のあちこちで見られた拡張現実(AR:Argumented Reality)ネタについて。まだ耳慣れないARという概念ですが、分かりやすく言うと「仮想のモノや情報を現実世界に重ねる技術」のこと。アニメ『電脳コイル』に登場する「電脳メガネ」や、仮想のフィギュアを現実世界に重ねて遊べる電脳フィギュア『ARis』が話題になったことは記憶に新しいでしょう。会場では、FlashアプリケーションとWebカメラを組み合わせてARを実現する展示や発表が目立ちました。
■ハガキをかざすとAR
FlashのAction Script開発に役立つライブラリなどを公開しているオープンソースコミュニティ『Spark project』のブースでは、専用のマーカーが印刷されたハガキをPCのWebカメラにかざすと、ARを体験できるアプリケーションが起動するデモを展示していました。アドビシステムズ製品のロゴが浮き出して表示されるもの、『はちゅねミク』のキャラクターがハガキの上でネギを振りかざすものなど、ハガキをかざすたびに異なるデモが立ち上がります。
こちらは、ARのアプリケーションを開発できるC言語ライブラリ『ARToolKit』をFlashに移植した『FLARToolKit』の事例。ソースコードは『Spark project』のサイトで公開されています。
■名刺でAR
展示会場で取材をしていると、ガジェット通信の記者と聞いていらっしゃったボストーク株式会社のみなさんと名刺交換。いただいた名刺をよく見ると、そこにはカラーコードが。
こちらも、Flashで動くARの事例でした。ボストークのサイト『BOW』を表示して、名刺のカラーコードをかざすと、名刺をいただいた皆さんそれぞれの専用アバターが表示されました。アバターは『twitter』と連動し、コメントがフキダシで現れます。サイトでは、自分でアバターを作成して、それが表示できるコード付き名刺がプリントアウトできるので、Webカメラがある方は試してみてはいかがでしょうか。
これらのようにブラウザで実行できるFlashで動作することにより、よりARが気軽に、身近に楽しめるようになってきました。今後もいろいろな事例が増えていきそうです。読者の皆さんでも面白い作品を作った方がいたら、是非ガジェット通信までお知らせください!
■こんな情報も
Adobe MAX Japan 2009
Spark project
BOW
Adobe MAX レポート:ガジェット通信的トピックはコレ!
Adobe MAX レポート:詳報(1) Flashの外部デバイス連動が熱い!
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。