江戸への扉が開かれた!『鬼平江戸処』出現 江戸情緒を味わえるテーマ型パーキングエリア
東北自動車道 羽生パーキングエリア上り線は、テーマ型エリア第2弾として江戸の町並みを再現した『鬼平江戸処』を12月19日に開業! 『鬼平江戸処』は、故・池波正太郎氏の時代小説「鬼平犯科帳」の世界観を中心とした江戸をテーマとし、民俗学者の神崎宣武氏の監修・指導のもと、アートディレクターの相羽高徳氏のデザインにより、建物から小物に至るまで「本物」にこだわった江戸の空気感溢れる空間です。ここからは「鬼平犯科帳」の世界を元に施設やメニューをご紹介していきますが、あたかも江戸時代にタイムトリップしたような本施設は、「鬼平犯科帳」ファンでなくても楽しめること間違いなしです。
外には羽生の隣町にあった、日光街道の入り口として栄えた栗橋関所が! 両端は屋根つきの障害者等用駐車場となっています。
正面は日本橋大通りとなっており、日本橋儀宝珠中が江戸時代の実際の寸法・形状で再現されています。立ち並ぶ大店(おおだな)はすべて小説に出てくる“盗賊に押し入られたお店”がモデル。
実在もしている日本橋の足袋問屋「大野屋」や、第1巻に登場する呉服問屋「近江屋(清兵衛)」、第2巻登場の線香問屋「恵比寿屋長兵衛」など、看板ごとにも彫り方や形などデザインが様々で、それを観るだけでも楽しい。
鬼平たちが生きた江戸の町を再現するため、建物が何十年も前からそこにあったかのように「エイジング」という技法で加工。時代考証をしながら、“わざと”傷や汚れの加工を施しています。
物語を彷彿とさせる刀傷があちらこちらに。
江戸の町と町の境界に設けられていた「番屋」と呼ばれる詰所と木戸も再現。横には史実にある犯罪防止に関わる「高札(こうさつ)」も立てられています。
作中で平蔵と密偵が連絡を取り合う際に使用している小物「つなぎ」もいろいろなところに散りばめられているので探すもの面白そう。
館内に入ると、食事処(フードコート)や売店がずらり。上を見上げると色が変わりゆく空模様、その下に不揃いな各店のひさしが連なり、鬼平が闊歩した下町、本所深川界隈に飛び込みます。
小説内で重要な舞台となっている“軍鶏鍋屋・五徹”。そのモデルといわれている「玉ひで(江戸の開業時は玉徹という屋号)」が、今回は小説と同じ屋号「五徹」を掲げて出店。
奥には平蔵がいつも利用していた二階を思わせる階段があります。
小説にも登場する一本饂飩(うどん)はインパクト抜群。また、“本格軍鶏鍋御膳”を3300円という破格の値段で用意。この価格で味わえるのはなかなかないこと! しかも上質な軍鶏肉の各部位をIH調理器を使用し、自分で煮て熱々のうちに食べることができる専用席も。実はこれは東京スカイツリー店で提供できなかったメニューで、この機会に実現したとのこと。
たこの釜飯“さくら飯”が味わえる「江戸めし 万七」や本所深川の町人に親しまれたうなぎ屋「忠八」。目の前で焼いてくれるうなぎは、ぱりっふわっの食感。
佐嶋与力がごひいきの店「弁多津」では、池波正太郎氏が足しげく通った“日本橋たいめいけん”の監修による江戸風中華そばを提供。
平蔵がひいきにした「蕎麦処 さなだや」も!
本所深川の賑わいを模した人気の立ち食い処「屋台連」では、ちょっと珍しいたこ焼きならぬ「しゃも焼き」や、味噌を使用したスイーツなど変り種メニューがありました。
明治初期に“江戸甘いもの番付”の横綱に認定された老舗の「船橋屋」には、小説の一本饂飩を模した「一本饂飩風くず餅」というここだけのメニューが登場。
また、耳を澄ますと色々な物売りの声「江戸の売り声」が聞こえてくる本所深川界隈を外に抜け、左に曲がると弥勒寺山門や笹やなどが現れるエリアが来年3月に完成するとのこと。「鬼平犯科帳」を知らなくても楽しめる本施設ですが、小説第1巻を読むだけでも鬼平の世界を堪能できるはず。
そしてパーキングエリアなので、もちろんショッピングコーナーもあるのですが、それはまたこの後の記事で!
【鬼平江戸処】
所在地 : 東北道 羽生パーキングエリア 上り線
埼玉県羽生市弥勒字五軒1686
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