新聞はいま、誰が読んでいるのか
今回は永江一石さんのブログ『More Access! More Fun!』からご寄稿いただきました。
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※この記事は2013年10月14日に書かれたものです。
新聞はいま、誰が読んでいるのか
今朝の朝日新聞朝刊というかメルマガのトップニュース
朝日新聞デジタル・ヘッドライン 2013年10月14日(月)
━━━ 朝刊から
米グーグルが、インターネットのサイトを検索で上位にする「検索エンジン最適化」(SEO)が行き過ぎたサイトの排除に乗り出しました。ネット業界の一部では混乱も生じています。「検索上位がいきなり圏外 「自演」許さぬグーグル」 2013年10月14日 『朝日新聞デジタル』
http://news.asahi.com/c/addvag3liBcwcaae
おいおい、今頃ですかって気もしますが、天下の朝日新聞。しかも紙のほうの社会面にもデカデカと記事が出ていて「新聞の読者に理解できるのかよ」と思い、新聞はいったい誰が読んでいるのか調べてみた。
2010年の調査だが、NHKが大規模に行ったものがあった。住民基本台帳から層化無作為2段抽出で対象は7,200人(12人×150地点×4回)。うち4,905人が有効回答だからかなりしっかりした内容。調査員が訪問して回収だから、ネット調査などと違って偏りがない。
で、見たら仰天した。新聞を読んでいる年代別の比率だ。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
https://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/10/28.jpg
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
https://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/10/36.jpg
完全爺メディア。主な読者は60代~70代の男性!
なんと、年を食うのに比例して新聞離れの傾向は弱くなり、70代では元気だし暇だしで、逆によく読むようになってる(笑)。しかも男女とも同じ傾向なのがさらに笑える。女性も60代以上は逆によく読むようになってます。
10~20代ではいまや新聞読むヤツは10人に1人程度で完全に変わり者の域に達していた。20代で読んでるのは就活控えた大学3年、4年と新卒くらいのような気も。しかし20代も30代もわずかではあるが、女性のほうが男性より新聞を読んでいる。今の男、情けなさ過ぎ・・・。
もうひとつ驚くのが、農林漁つまり第一次産業というITリテラシーの低いと考えられる業種(平成12年でさえ50歳以上の就業者が全体の58.6%。いまなら70%くらいいってそうな高年齢者中心の産業だから)が最も新聞をよく読むこと。無職が一番多いが、これはたぶん退職した60代以上だから当たり前といえば当たり前。サラリーマンが最も新聞を読まない。たった37%しかいないのだ。以前いじめについての朝日新聞の投稿欄の記事をFacebookで取り上げたら5000以上のシェアがあったのに、新聞社への問い合わせは皆無だったと聞いた。子育てがとっくに終わっている60~70代にはあまり興味が無く、Facebookのユーザー層にドンピシャの内容だったからか。
雑誌がほぼ死にかけ。女性誌でさえもかなりやばくなってきているのに対し、まだ新聞は落下スピードが鈍いのは高齢化社会のおかげなんでしょう。しかし昔の家庭ではサザエさん見てもわかるように、お父さんが新聞を読んでおり、子供がそのシーンを見ているという環境があった。お父さんが「こんな事が新聞に出ているよ」と読んで聞かせ、子供も高校生くらいから読み始めるという文化が消滅しつつある今、20年後にはマジで新聞はなくなってるかもしれない。読売巨人軍はUNIQLO巨人軍かイオン軍になってるかもしれない。ガンダムか。いや、その前に日本のプロ野球がなくなってる可能性も0じゃなく・・
そんなわけで、朝日新聞の今朝の社会面で最大スペースのこのGoogleの記事。大半の読者は
グルグルってなんだ!?
と、ちんぷんかんぷんに1000カノッサなのである。
【追記】
どうも趣旨が良く伝わってない気がして続きを書きました。こちらもあわせてどうぞ
「ネタに困ったブロガーはいまさら新聞を読め」 2013年10月15日 『More Access! More Fun!』
http://www.landerblue.co.jp/blog/?p=9172
執筆: この記事は永江一石さんのブログ『More Access! More Fun!』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年10月22日時点のものです。
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