映画『BOSS /ボス』日本語吹き替えのモナキ&酒井一圭インタビュー「“僕らって声質が似ているな”と初めて気付きました」

韓国で244万人を動員し、2025年年間興収第5位を記録する大ヒットとなった映画『BOSS/ボス』が公開中です。

【あらすじ】ギャングのカリスマボスを支え、組織のために抗争を生き抜いてきた3人の男たち。ボスが不慮の死を迎え、後継者候補となった3人だが、本命候補のスンテは得意の料理で全国制覇を目指し、やる気ゼロ。対抗馬のガンピョは社交ダンスに天啓を受けてタンゴダンサーを目指し、興味ゼロ。唯一、やる気満々のパノは人望ゼロだった! 次期ボスの座を巡る混迷が極まる中、組織に潜入したものの身元バレバレのダメ警官も巻き込んで、いま、前代未聞の後継者譲り合い合戦が始まる!

本作の日本語吹き替えを担当したのは、4人組男性歌謡コーラス・グループ「モナキ」のじんさん、ケンケンさん、サカイJr.さん、おヨネさんと、プロデューサーの酒井一圭(純烈)さん。初アフレコの感想や、作品の魅力などお話を伺いました!

【キャラクター】
• スンテ(後継者候補の本命 / 料理に夢中):じん
• ガンピョ(後継者候補の対抗馬 / タンゴに夢中):おヨネ
• パノ(後継者候補の大穴 / やる気満々だが人望ゼロ):ケンケン
• テギュ(身元バレバレの潜入捜査官):サカイJr.
• テス(カリスマボス):酒井一圭

──初アフレコお疲れ様でした!お互い、普段の声とは違う、お芝居の声を聴いていかがでしたか?

おヨネ:私はJr.と2人でアフレコをしたのですが、「こんなにおっきい声出るんだ!」ということがすごく印象に残っています。しかも、回を重ねるごとにおっきな声が出てきたので、普段のステージでも大きな声出してほしいなって。

ケンケン:クレームじゃん(笑)。

サカイJr.:普段は本当に声が通らないので、頑張って声を出そうという意識でやっておりました。

酒井:アフレコイベントの様子がYouTubeにアップされているのだけど「普段のジュニっぽくなくて新鮮」とか「こういう声も出せるんだ」というコメントがたくさんあってみんな驚いているみたいよ。

ケンケン:おヨネの声を聴いた時に「頑張って作っているな」という所と、「素に近いな」という所の両方があって面白かったです。意外と野太い声も出たりするんですよ。そのギャップが面白かったです。

おヨネ:最初はどうやったらいいか分からなくて、素の自分のままになってしまったのですが、音響監督さんからアドバイスを得て、野太い声というか低い声も出せるようになってきました。序盤おヨネで終盤ガンピョみたいになっている様な気がします。

じん:4人でわちゃわちゃするシーンが少しあるのですが、それを聴いた時に「うちらの声って似ているのかな」と思いました。普段は似ていると思ったことが無かったのですが、お芝居の声を聴くと「あれ、今の誰の声?」と思う時もあって。案外、元を辿ると声質が似ているのかなって。僕らはコーラスグループですので、声質が同じでトーンが違うというのは、良い音声が奏でられそう!と感慨深い気持ちになりました。

酒井:コーラスグループやもんな。純烈も実はそうやねんで(笑)。でも、じんが言ったとおり、4人の声のバランスがすごく良くて、それぞれキャラクターを交換してもいけそうな、不思議な周波数は確かに感じましたね。

じん:コーラスグループとして、この気付きを大切にしていきたいですね。

──初アフレコをしてみていかがでしたか?

酒井:オファーをいただいたのが、モナキと一緒に歌ったことも共演したこともない状態の時だったので、「俺も出させてくれるのか」という楽しみと、やったことない仕事だったので、どうなるんだろう?という気持ちもありました。(アフレコは)自分のことに精一杯でしたね。「プロデューサーが1番できへんやんけ!」って思われんのもアレやし、なんとか上手く終わって良かったなと思います。

サカイJr.:演技というものをしたことがなかったので、本当に自分なんかでいいのかな?という不安が9割だったのですが、僕の両親と「いつか声の仕事をやってみたいよね」と話していたので、夢が一つ叶いました。
僕が演じるテギュという役は、ちょっとおかしくなっちゃう時もあったりして…。ひたすらテギュの表情を見て、呼吸を合わせて、想像しながらアフレコに臨みました。

ケンケン:僕は 10数年ぶりの声のお仕事だったので不安もあったのですが、いざ始まったら収録も面白いし、作品自体もものすごく面白かったので、とにかく楽しませていただきました。僕が担当したパノ役の役者さんが僕の16歳上なのですが、僕にはその声の渋さみたいなものが一切ないから難しさも感じながら頑張りました。スタッフさんには「表情とその感情が載っていれば大丈夫です」と言っていただき、とにかく一生懸命やっています。じんと一緒に収録することが多かったのですが、最後には「顔が似ているね」とか「唇がそっくり」と言われていました。

じん:だんだんケンケンの顔がパノに似てきて、「あ、もう憑依しているわ」と思う瞬間がありました。

ケンケン:自分でも「この顔、俺もするよね?」とか言ったりして。

おヨネ:私は生まれてこの方、人生でも日常生活でも演技というものをあんまりしてこなくて、ありのままで生きてきた人生だったので、“演じる”ということがまず難しそうだなと思っていました。実際、4人の中でも1番時間がかかっているとは思います。それでも、現場で演出の方が言ってくださったことを1つずつ1つずつ噛み砕いて消化していくことで、楽しく臨むことが出来ました。私は船にのって川を流れているのですが、皆さんに操縦していただきながら、ゴールにたどり着くように頑張れた感じです。とにかく私は滑舌が…。

じん:でも、そのおヨネらしい発声の仕方がすごく良くハマっているなと思いました。ガンピョはセクシーなキャラでもあるので、口から漏れる音を逆手を取ってセクシーさになっているなと。

おヨネ:(拍手しながら)俳優に褒められて嬉しいです。

じん:僕は以前戦隊ヒーロー作品に出演した時にアフレコをしたことがあって、すごく楽しかったんですね。あと、アニメが好きなので、ハードルはとても高いですけれど「アニメの声優もやってみたいな」と夢見ていた時期もありました。モナキになって、巡り巡ってこう、今こうして吹き替えのお仕事をやらせていただけるのは本当に光栄の極みです。
役者のブランクがありすぎて不安があったので、自分の芝居していた映像を見返して思い出しながら、自分なりに役作りして挑みました。現場では、想像するのと実際にやってみるのでは全然違うなと思いながら、この年でも新しいことが学べることに感謝の気持ちでいっぱいでした。

おヨネ:このアフレコ用に、というわけではないんですけれど、1年ぐらい前に、じんくんが自分が出ているミュージカル『テニスの王子様』のDVDを貸してくれたんです。それを観て、お芝居とかパフォーマンスを学んだのですが、それが今活きているんじゃないかなと思います。

ケンケン:これは、いじってます。

酒井:おヨネは“モナキの王子様”やもんな。

じん:でも嬉しい嬉しい!観てくれて。

──皆さんは普段韓国の作品をご覧になりますか?

酒井:あまり詳しく無いんです。ほぼ毎日目にはしているんですけれど。とにかく奥さんがめちゃ観てるという。僕も『トンイ』というドラマは一緒に観ていて、主人公の子がすごく頑張るので、純烈が1番しんどい時期にめっちゃ観てた。「頑張って乗り越える」所がシンクロしてたのかなあ。本当に、毎日23時以降は奥さんが韓国作品を観るので、部屋の中は韓国になっています。

──では、本作の韓国映画での酒井さんの吹き替えも、すごく嬉しかったのではないでしょうか?

酒井:いや、全然喜ばないです(笑)。身内なので。「なんでパパとモナキなん?」って言っていました。でも、家族もみんな楽しみにはしていて観てくれると思いますけどね。笑いながら。

じん:この中だったら僕が1番観るかもしれないですね。ちょっとミーハーですけれど、最近だと『鉄槌教師』とか、あと『弱いヒーロー』というドラマも好きです。

ケンケン:僕は中学生の時に少女時代がめちゃくちゃ好きだったんですよ。なので、ユナさんが出ているドラマを観ていました。『ラブレイン』とか、当時の作品が印象に残っています。

おヨネ:私は韓国のドラマと映画はほとんど観たことが無いのですが、K-POPアイドルとか韓国の文化は大好きです。あと水冷麺とかヤンニョムチキンとか、大好きです。

酒井:ごはんの話してるやん!

サカイJr.:僕は韓国の住宅事情にすごく興味があります。僕の大学院の修士論文も「韓国の集合住宅」をテーマにしていて、韓国の住宅の法規制を日本に応用出来ないかみたいな研究をしていました。

──『BOSS /ボス』の住宅事情で気になった部分はありますか?

サカイJr.:舞台となっているのが、おそらく漢江(ハンガン)から遠い場所だと思うんですね。漢江付近は高級住宅街が多い様で、本作はすごく味のある建物が多く登場してきたので、おそらく川から離れた下町の様な場所で撮影していたのかな?なんて思いながら観ていました。

──住宅から色々な情報が読み取れるのは面白そうですね!最後に、モナキの皆さんから見て、酒井さんはどんな“ボス”ですか?

じん:恐いボスではあります。その恐いということは、怒るとかそういうことでは無くて。酒井さんって、こちらが一言も言わなくても、考えていることをすぐ見抜いてしまうんです。本当に嘘がつけないので、2人きりになった時には考えていることや悩んでいることを、自分から率先して話しちゃいます。隠していても仕方が無いので。

おヨネ:的確な時期に的確なタイミングで言葉をくれるボスだと思います。「こういう言葉が欲しいな」という時、「こういう言葉がないと前に進めないかもな」という時に、絶対ありがたい言葉をくださるので。

ケンケン:本当にお父さんみたいな感じなんですよね。遠くから見守りつつ、僕ら全員のことを理解してくれている。気引き締めなあかんなというタイミングでしっかり言葉をくれるボスです。

サカイJr.:モナキというプロジェクトを進める上での頼もしいリーダーだと思っています。組織やプロジェクトのリーダーの中には、自分がやりたいことをトップダウンで進める方もいると思うんですね。ただ、酒井リーダーはボトムアップの流れを作ってくれます。僕たちがモチベーションを高くやっていく、長くやっていくために、適切なタイミングで聞き取りをしてくれるんですね。会社で言うといわゆる「風通しのいい職場」なのだと思います。

酒井:日本の建築物で例えると、俺ってどんな感じ?

サカイJr.:そうですね、東京タワーですね。東京の中心にあって、遠くからでも見えて、あそこに行けば東京を感じるというか、揺るぎない存在感があるじゃないですか。そういうイメージです。

酒井:いや、それは嬉しいですね。ありがたいです。スタッフやメンバーに「何をやりたい?」ということをよく聞くのだけど、逆に言うと「ここだけはどうしても貫かなあかんねん」というタイミングが、年に2回ぐらい来るのよ。「今、これだけはお願いします」と俺の意見を貫かないといけないことがあるから、そのために普段はみんなの言うことを聞いておこうという面もあるよね。みんな大人になってからのグループだから、それぞれやりたいこともあるだろうし。
じんとケンケンみたいにブランクがあったり、ジュニとおヨネみたいに大人になってから初めてこの世界に飛び込んできた人って本当にすごいと思う。俺は子供の頃から芸能界にいたから出来たけれど、大人になってからって真似できへんから。モナキはみんなも知ってくれるような存在になりつつあるけど、まだまだこの吹き替えみたいに未知のお仕事を楽しんでもらいたいなと思うので、ありがたい機会をいただけて感謝でいっぱいです。

──今日は素敵なお話をどうもありがとうございました!

撮影:たむらとも

『BOSS/ボス』大ヒット上映中

(C)2025 HIVE MEDIA CORP & MINDMARK, Inc ALL RIGHTS RESERVED. 

  1. HOME
  2. ガジェ通
  3. 映画『BOSS /ボス』日本語吹き替えのモナキ&酒井一圭インタビュー「“僕らって声質が似ているな”と初めて気付きました」

藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。