知らないと損する!?省エネリフォーム・三世代同居対応リフォームに使える減税と補助金ガイド
「冬は寒く、夏は暑い家をなんとかしたい」「物価高騰の折、光熱費を抑えたい」「実家をリフォームして三世代で住みたい」と考えている人は、省エネリフォームや三世代同居対応リフォームを検討してみては?
家の断熱性を高めるといった省エネリフォームや、三世代で同居するためのリフォームにはおトクな減税制度があり、さらに補助金も用意されているのだ。どんなメリットがあるのか確認していこう。
記事の目次
利用できるリフォーム減税をチェック
省エネリフォーム・三世代同居対応リフォームで使える減税
省エネリフォーム・三世代同居対応リフォームで減税の対象になるのはどんな工事?
減税と補助金をダブルで使うといくらおトク?
減税・補助金を利用するには、まず会社選びから
減税の申請はどうすればいい? 手続の流れと注意点
省エネリフォームの初期費用の壁を制度で乗り越えよう
まとめ
利用できるリフォーム減税をチェック
まずは減税を利用できるか確認
項目について、当てはまるものにチェックを付けてほしい。
【リフォームの減税 対象チェックリスト】
□所有、または購入する家をリフォームしたい
□床面積は40m2以上
□工事費は50万円超かかる予定
上記の3つとも当てはまる場合はリフォーム減税を利用できる可能性がある。なお、当てはまらない場合でも補助金を利用できる可能性はあるので、詳しくは下記のサイトを確認しよう。
住宅省エネ2026キャンペーン(リフォーム)対象要件の詳細
省エネリフォーム・三世代同居対応リフォーム減税は使える?
リフォーム減税のうち省エネリフォームや三世代同居対応リフォームとして減税を利用するには、以下の項目に該当する必要がある。
【省エネ・三世代同居対応リフォーム減税 対象チェックリスト】
□①窓の断熱リフォームをする予定
□②キッチン、浴室、トイレ、玄関のどれか2つ以上を複数にしたい
①が◯なら省エネリフォーム減税の対象に、②が◯なら三世代同居対応リフォーム減税の対象になる可能性がある。以下でさらに詳しく見ていこう。
省エネリフォーム・三世代同居対応リフォームで使える減税
工事費に応じた額を所得税から控除(リフォーム促進税制)
自宅をリフォームすると、その年の所得税から工事費に応じた額が控除される「リフォーム促進税制」を受けられる。
対象となる工事は省エネリフォームや三世代同居対応リフォームなど6種類の性能向上工事で、一部を除き複数の工事を併用可能だ。なお、工事費用は実際に使った金額ではなく、国土交通大臣がリフォームの工事内容ごとに定めた「標準的な工事費用相当額」で計算されるので注意したい。
●リフォーム促進税制(所得税の控除)の概要
控除を受けられる期間1年間(リフォーム工事が完了した年分)控除される最大金額130万円(※1)
【対象工事】6つの「性能向上リフォーム」
以下のいずれか(または複数)を実施することが前提となる。
☑省エネリフォーム
☑三世代同居対応リフォーム
☑耐震リフォーム
☑バリアフリーリフォーム
☑長期優良住宅化リフォーム
☑子育て対応リフォーム
※対象となる住宅の床面積は40m2以上(所得1000万円超の場合は50m2以上。なお、耐震改修は床面積要件なし)
【控除額】計算イメージ=A+Bの合計額
A(必須工事)性能向上工事の費用(※2)の対象工事限度額−補助金等)×控除率10%
B(必須工事の対象工事限度額超過分+その他リフォーム):(1000万円−Aの対象工事限度額−補助金等)×控除率5%
リフォーム促進税制(所得税控除)の控除額計算イメージ(図作成/杉崎アチャ)
※1 バリアフリー、同居対応、子育て対応、長期優良住宅化(耐震と省エネの両方を行い、併せて太陽光発電設置工事を行う場合)リフォームを全て行う場合
※2 国土交通大臣が定めるリフォームの種類別の「標準的な工事費相当額」−補助金等
建物分の固定資産税を軽減(リフォーム促進税制)
リフォーム促進税制では、固定資産税の軽減も受けられる。一定のリフォーム工事を行うと、翌年の建物分の固定資産税が一定の割合で軽減されるというものだ。
●リフォーム促進税制(固定資産税の軽減)の概要
【減税期間】1年(リフォーム工事が完了した翌年分)
【対象工事と軽減額】(※)
減税期間1年間(リフォーム工事が完了した翌年分)軽減される割合1/3~2/3(※)
【対象工事】
☑省エネリフォーム:1/3
☑耐震リフォーム:1/2
☑バリアフリーリフォーム:1/3
☑長期優良住宅化リフォーム:2/3
※対象となる住宅の床面積は40m2以上240m2以下(耐震改修は床面積要件なし)
リフォームするともらえる補助金もある(みらいエコ住宅2026事業)
省エネリフォームをすると、工事内容に応じて補助金がもらえる制度が「みらいエコ住宅2026事業」「先進的窓リノベ2026事業」「給湯省エネ2026事業」の3つだ。みらいエコ住宅2026事業では省エネリフォームと併せて行うバリアフリーリフォームなども対象になり、最大で100万円の補助金が交付される。
●みらいエコ住宅2026事業の概要
対象住宅平成28年12月31日以前に新築された住宅補助金額住宅の新築時期、工事内容に応じて上限40万円~100万円
【対象工事の軽減】
☑開口部、躯体の断熱リフォーム
☑エコ住宅設備の設置
☑子育て対応、防災性向上、バリアフリーリフォーム
☑リフォーム瑕疵保険等への加入
●先進的窓リノベ2026事業の概要
対象住宅開口部の断熱リフォーム補助金額上限100万円
【対象工事】
☑ガラス交換
☑内窓設置
☑外窓交換
☑ドア交換
●給湯省エネ2026事業の概要
対象住宅高効率給湯機の設置補助金額給湯機の種類、性能などに応じて7万円~17万円(1台当たり)
【対象給湯器】
☑ヒートポンプ給湯機(エコキュート)
☑電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)
☑家庭用燃料電池(エネファーム)
このほか、自治体が独自にリフォーム補助金を実施しているケースもある。居住地の自治体に制度があるか、下記のサイトも参考にチェックしよう。
住宅リフォーム支援制度検索サイト(住宅リフォーム推進協議会ホームページ)
省エネリフォーム・三世代同居対応リフォームで減税の対象になるのはどんな工事?
リフォーム促進税制では、一定の「省エネリフォーム」や「三世代同居対応リフォーム」をすると所得税の控除を受けられる。どんな工事が対象になるのか、具体的に見ていこう。
窓の内側に断熱仕様の内窓を設置
冬になると窓が結露して掃除がたいへんだと感じる人もいるだろう。窓は家の中で最も熱が出入りしやすい場所なので、内窓を設置したり、断熱性の高い窓に交換したりすることで、家全体の断熱性を高めることができる。窓が結露しにくくなるだけでなく、冷暖房の効きがよくなって光熱費の節約にも。こうした窓断熱工事は省エネリフォームで減税を受けるための必須要件となっている。
窓の断熱で冷暖房が効きやすくなる(イラスト作成/杉崎アチャ)
災害時や停電時の備えに太陽光発電を導入
太陽光を利用して発電する太陽光発電を設置すると、電気代を減らすことができ、余った電力を売ることができる場合もある。さらに災害などで停電した場合も、太陽光発電があれば電力を確保でき、家電や照明を利用できるので安心だ。この太陽光発電設置工事を実施すると、省エネリフォーム減税による所得税の最大控除額が5万円プラスされ、67.5万円になる。
太陽光発電を設置すると減税額が大きくなる(イラスト作成/杉崎アチャ)
両親のためにミニキッチン、浴室を増設
子世帯と親世帯が同居するため、キッチンなどの水回り設備を増設したいというケースもあるだろう。キッチンや浴室、トイレ、玄関を増設する工事は三世代同居対応リフォームとして減税の対象になる。省エネリフォームとの併用で減税額を増やすことも可能だ。
キッチンや浴室の増設もリフォーム減税の対象に(イラスト作成/杉崎アチャ)
対象となる工事はほかにも種類がある。詳しくは下記のサイトも参考にしてほしい。
リフォーム促進税制の対象となる工事
減税と補助金をダブルで使うといくらおトク?
窓の断熱やキッチン・浴室の増設リフォームをした三世代家族のケース
減税と補助金をダブルで使うとどのくらいおトクになるのか、試算してみよう。下のケースは40代ファミリーが両親と同居するにあたり、省エネリフォームと同居対応リフォームを行った場合を想定したものだ。
試算の結果、減税額と補助金の合計で170万円以上のコストメリットが得られる計算となった。標準的な工事費用相当額は約633万円なので、その2割以上が戻ってきたことになる。なお、この結果はあくまで試算なので、実際の金額とは異なる場合がある。
(イラスト作成/杉崎アチャ)
(図作成/SUUMO編集部)
減税・補助金を利用するには、まず会社選びから
減税の手続にはリフォーム会社のサポートが不可欠
リフォーム減税を受けるには、まずリフォーム会社選びの段階で手続をサポートしてくれる会社を選ぶことが重要になる。というのも、後述するように申請の手続では事業者などに証明書を発行してもらう必要があるからだ。
とはいえ、減税の知識や手続への対応はリフォーム会社によって差があるのも事実。会社選びの際には、国土交通省が手がける「住宅リフォーム事業者団体」に登録しているリフォーム会社などが安心の目安になるだろう。
住宅リフォーム事業者団体登録制度ホームページ
補助金の手続はリフォーム会社などが行う
補助金の手続は制度によって異なるが、国の補助金である先進的窓リノベ2026事業やみらいエコ住宅2026事業の申請はリフォームした人ではなく、リフォーム会社などの事業者が行うことになる。もらった補助金は工事費から値引きされるなどして、リフォームした人に還元される形だ。
補助金を申請するには、事業者が住宅省エネ2026キャンペーン(※)に登録していることも前提条件だ。登録した事業者は下記のサイトで検索できるので、居住地に近い会社を調べて相談してみよう。
住宅省エネ支援事業者の検索(住宅省エネ2026キャンペーン)
(※)住宅省エネ2026キャンペーン……国土交通省、経済産業省、環境省の連携による住宅の省エネ化を推進する補助金(みらいエコ住宅2026事業、先進的窓リノベ2026事業、給湯省エネ2026事業、賃貸集合給湯省エネ2026事業)の総称。
三世代同居対応リフォームも減税の対象になる(画像/PIXTA)
減税の申請はどうすればいい? 手続の流れと注意点
所得税の控除は工事の翌年に確定申告
リフォーム促進税制の所得税控除を受けるには、リフォーム工事が完了して引き渡しを受けた翌年に税務署で確定申告が必要だ。確定申告は毎年2月中旬から3月中旬まで受け付けるので、忘れずに手続しよう。
固定資産税の軽減は工事完了後3カ月以内に申請
固定資産税の軽減は市町村などの担当部署が手続の窓口になる。リフォーム工事の完了後3カ月以内に申請する必要があるので、こちらも忘れないようにしたい。
(イラスト作成/杉崎アチャ)
住宅ローン減税は2年目から年末調整で可
住宅ローン減税を利用する場合も、工事の翌年に確定申告が必要となる。なお、住宅ローン減税は初年度に申告すれば、2年目以降は勤務先の年末調整で手続が可能だ。
建築士などに工事証明書の作成を依頼
省エネリフォームや同居対応リフォームをして所得税の控除を受けるには、確定申告の際に下記の書類を提出する必要がある。このうち「増改築等工事証明書」については建築士や指定確認検査機関などに発行してもらう必要があるので、リフォーム会社に相談してみよう。なお、工事証明書の発行には数万円程度の手数料がかかる。工事請負契約書の写しや工事証明書は固定資産税の申請の際にも必要だ。
減税を受けるのに必要な書類
(子育て対応リフォーム)
必要書類用意するのは・登記事項証明書リフォームした人・補助金等の額が明らかな書類(補助金等を受けている場合)・源泉徴収票(給与所得者の場合)・増改築等工事証明書建築士等・確定申告書税務署・住宅特定改修特別税額控除の計算明細書・工事契約書の写しリフォーム会社(図作成/SUUMO編集部)
省エネリフォームの初期費用の壁を制度で乗り越えよう
省エネリフォームで窓や壁などの断熱性能を高めたり、同居対応リフォームでキッチンや浴室を増設したりすると、減税や補助金で大きなコストメリットを受けられる。リフォーム工事には初期費用という壁があるものの、おトクな制度を上手に活用して、快適で暮らしやすい住まいを手に入れよう。
リフォームの際には下記のサイトも確認して、利用条件や対象となる工事などを確認してほしい。
リフォーム促進減税や住宅ローン減税について
住宅省エネ2026キャンペーン(リフォーム)について
まとめ
窓断熱などの省エネリフォームやキッチンの増設など三世代の同居対応リフォームをすると減税や補助金を受けられる
減税と補助金のダブル利用で200万円前後のコストメリットを受けられるケースもある
減税を利用する場合は工事完了後の所定の期限内に申請手続きが必要
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