北海道「住み続けたい街ランキング2026年版」自治体TOP4は札幌市が独占!「子育てしやすい街」で大注目の恵庭市・新十津川町とは
リクルートは、「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 北海道版」を発表。これは、北海道に住んでいる人を対象に今住んでいる街に住み続けたいかどうかと、街の魅力項目をWEBアンケートで調査したもの。30人以上の回答が得られた自治体と駅を対象に平均値を計算しランキング化した。隔年で実施し、今回は3回目になる。北海道に暮らす人々が、住み続けたいと感じる街はどこか、どのような魅力を街に感じているのかを知ることで、住まい探しの参考にしよう。
「住み続けたい街(駅)」TOP20には札幌市中央区から13駅がランクイン
1位は藻岩山が近く閑静な住宅街が広がる札幌市電の「電車事業所前」
今回の調査は、北海道内在住の20歳以上の男女を対象に、有効回答数3万3616人(街の魅力項目は5988人)という規模で実施された。
「住み続けたい街(駅)」ランキングでは、札幌市中央区の駅が上位を占めTOP10内には7駅、TOP20内には13駅がランクインしている。詳しい順位は下の表のとおり。
(出典:「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 北海道版」・N:33,616)
※1~20位までの駅を掲載
*複数路線が乗り入れている駅の代表的な沿線名は、住民が最も多く選んだ路線を表示
*順位は小数点第2位までをもって表示
*同順位の場合は小数点第5位までをもって平均評価点の高い順に表示、それに続く順位はスキップ方式にて表示
「住み続けたい街(駅)」の1位は「電車事業所前」。札幌市電の整備工場・車庫に近いエリアで、都心部へのアクセスのしやすさや、藻岩山が近い豊かな自然環境が人気の住宅地だ。そのほか、札幌市中央区を走る市電沿線からは、環状路線の西側にある「西線14条」(2位)、「西15丁目」(7位)、「西線16条」(10位)、「中央区役所前」(12位)、「西線11条」(17位)の合計6駅がTOP20にランクインしている。
TOP20で13駅を占めた札幌市中央区からは、市電の駅に加えて、「桑園」(4位)、「円山公園」(6位)、「西18丁目」(9位)、「西28丁目」(11位)、「バスセンター前(13位)」、「幌平橋」(14位)、「西11丁目」(18位)がランクインした。
「住み続けたい街(駅)」1位に輝いた「電車事業所前」周辺。レトロなデザインの路面電車が走る(写真/PIXTA)
北海道新幹線延伸開業を視野に札幌駅周辺の街に注目が集まる
北海道では北海道新幹線延伸開業を視野に入れた大規模な再開発プロジェクトが進行するJR札幌駅周辺の街への注目が続いている。
札幌駅北口から徒歩圏の「北12条」は3位。前回の18位から大きく順位を上げている。さっぽろ駅、大通駅、すすきの駅へ乗り換えなしでアクセスできる地下鉄南北線「北12条」駅周辺は交通の利便性に加えて、北海道大学のキャンパスに隣接した緑豊かな住環境も魅力の街だ。
「北12条」は、北海道大学キャンパスのイチョウ並木が近い(写真/PIXTA)
札幌駅隣の「桑園」も前回の6位から4位に上昇している。桑園は、今回の調査の「街の魅力項目別ランキング」を見ても、「今後、街が発展しそう」な駅で「電車事業所前」に次ぐ2位。2000年前後に行われた再開発によって、市立札幌病院の移転、イオン札幌桑園ショッピングセンターの出店があり、暮らす街としての環境が整ったが、近年はさらに、分譲マンションの供給や商業施設の新規開業などで活気が生まれている。
JR桑園駅そばに、2024年に開業したオープンイノベーション施設「エア・ウォーターの森」。大学や企業、自治体、スタートアップと連携し新規事業創出や情報発信を行う。北海道の社会課題の解決の拠点として期待が集まっている(写真提供/エア・ウォーターの森事務局)
「住み続けたい街(自治体)」の1位は札幌市中央区。札幌市以外の自治体も数多くランクイン
交通や生活の利便性の充実が、住み続けたいと感じる魅力
「住み続けたい街(自治体)」のTOP20には、札幌市の10区のほか、道内各地の自治体がランクインした。詳しい順位を下の表で見てみよう。
(出典:「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 北海道版」)
「住み続けたい街(自治体)」の1位は、前回の調査と同じく「札幌市中央区」。「住み続けたい街(駅)」1位の「電車事業所前」、2位の「西線14条」、4位の「桑園」などがある街だ。大通やすすきのなどを擁する北海道のビジネス・商業の中心であるほか、中心部を豊平川が流れ、円山公園や中島公園、大通公園、北海道大学植物園など水や緑も豊かなスポットが点在する人気エリアだ。
2位から4位は「札幌市厚別区」「札幌市西区」「札幌市豊平区」。これら3つの街は「街の魅力項目別ランキング」で、「いろいろな場所に電車・バス移動で行きやすい」「通勤・通学など特定の場所に行きやすい」が上位項目に入り、生活利便性が高く評価されている。
5位の「河東郡音更町」は、十勝平野の中心地・帯広市の北東に隣接し、「魅力的な商店街がある」で「街の魅力項目別ランキング」の上位に挙げられた街。街の中心部にある木野地区にはマックスバリュ音更店やさまざまな生活用品店、飲食店、医療施設などが集まっている。
2位の「札幌市厚別区」は、「住み続けたい街(駅)」15位の「新札幌」や20位の「ひばりが丘」がある街。厚別区の中心「新札幌」では2023年12月に大規模複合開発が完了し、大学や専門学校、4棟の医療施設、タワーマンション、ホテル、商業施設などさまざまな施設が誕生し、人が暮らし、働き、集まる街としての注目度が上がった(写真/PIXTA)
「住み続けたい街(自治体)」のTOP10に入った札幌市内の街は、ほかに「札幌市東区」(6位)、「札幌市手稲区」(7位)、「札幌市清田区」(10位)。「街の魅力項目別ランキング」を見ると、「札幌市東区」は「街に賑わいがある」「いろいろな場所に電車・バス移動で行きやすい」が上位項目。北海道新幹線札幌駅へアクセスの良さが今後の街の活性化につながりそうだ。「札幌市手稲区」は「魅力的な商店街がある」、「札幌市清田区」は「魅力的な大規模商業施設がある」が「街の魅力項目」の1位。利便性の良さから生まれる暮らしの豊かさが高く評価されている。
自然豊かな道北の街、上川郡美瑛町と上川郡東神楽町がTOP10にランクイン
「住み続けたい街(自治体)」のTOP20には、札幌市10区のほか、「恵庭市」(14位)、「千歳市」(16位)、「北広島市」(18位)、「江別市」(20位)といった札幌市近郊の街がランクインしている。いずれも札幌市のベッドタウンとしての機能をもつほか、千歳市は半導体製造企業「Rapidus」の工場進出、北広島市は北海道ボールパークFビレッジ開業による街の発展が今後も期待されている。
また、札幌市とその近郊以外の自治体も上位にランクイン。道北の「上川郡美瑛町」(8位)は前回調査の10位から、「上川郡東神楽町」(9位)は前回調査の11位から順位を上げてのTOP10入りだ。どちらも農業が中心の街だが、旭川空港とのアクセスがよく、観光客や移住者からの注目も高い。「街の魅力項目別ランキング」では、美瑛町は「人からうらやましがられる」「メディアによく取り上げられて有名である」「自然が豊富(山や海、森、川など)」が、東神楽町は「この街には自分のお気に入りの場所や風景がある」「人からうらやましがられる」などが上位に挙がっており、自然や環境の豊かさを誇りに感じながら暮らせる街の魅力がランキング上位の背景になっている。
そのほか、道南地域の中心で観光都市としても人気が高い「函館市」は17位に、農業や畜産業が盛んな十勝平野に位置する「帯広市」は19位にランクインした。
山並みと色とりどりの花畑。どの季節に眺めても美しい美瑛四季彩の丘(写真/PIXTA)
街の魅力から探る「子育てしやすい街」「美味しい街」はどこ?
「子育てしやすい街(駅)」は市電沿線がTOP10のうち8駅。自治体は恵庭市と新十津川町に注目
今回の「住み続けたい街ランキング」では、街の魅力項目をもとに、「子育てしやすい街(駅/自治体)」と「美味しい街(駅/自治体)」のランキングを初めて発表した。
まずは、「子育てしやすい街(駅/自治体)」のランキングを見てみよう。
(出典:「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 北海道版」)
「子育てしやすい街(駅)」では、TOP10のうち上位8駅を市電沿線の街が占めた。1位の「中央図書館前」は、2位の「電車事業所前」の隣。「電車事業所前」から「中央図書館前」、6位の「東屯田通」を結ぶ南22条通には、蔵書数約90万冊の札幌市中央図書館のほか、学習塾や各種クリニックが並び、小中学校や高校も近い。そのほか、上位にランクインした街は、「魅力的な図書館施設がある」「子育て環境が充実している」「教育環境が充実している」の項目で高い評価を受けている駅が多い。
「中央図書館前」で下車すると目の前が札幌市中央図書館。児童本コーナー「KIDS BOOKS」があるほか、ボランティアによる読み聞かせ、乳幼児を対象にした手遊びなど、子育て世帯が参加しやすい行事も開催(写真/PIXTA)
「子育てしやすい街(自治体)」は、TOP10のうち2位の「札幌市中央区」をはじめ、7つの街が札幌市内。札幌市中央区は「夜間救急などに対応できる医療施設がある」「公園が充実している」の項目で評価が高い。
札幌市以外では、1位の「恵庭市」、3位の「樺戸郡新十津川町」、10位の「江別市」といった札幌市近郊の街がランクインした。
1位の「恵庭市」は、「街の魅力項目ランキング」で「魅力的な図書館施設がある」「魅力的な子育てに関する自治体サービスが充実している」「教育環境が充実している」などが上位。市内には、地区ごとに図書館本館と分館が設けられているほか、市内全小中学校の図書館には学校司書が常駐。児童・生徒が本に親しむ環境が整えられている。また、市内のカフェやオフィスなどに、店長や経営者、スタッフおすすめの本を展示し、訪れた人に自由に楽しんでもらう「恵庭まちじゅう図書館」という取り組みも好評。そのほか、市民の結婚や出産などの際に記念樹が贈呈されるなど、地域で子育てを応援する心温まる事業も街の魅力だ。
恵庭市内には、写真の市立図書館本館のほか2館の分館があり、本に親しむさまざまなイベントも活発(写真提供/恵庭市)
3位の「樺戸郡新十津川町」は、「街の魅力項目ランキング」で「子育て環境が充実している」「教育環境が充実している」「魅力的な子育てに関する自治体サービスが充実している」が上位に。住む人たちからの支持が高い子育て支援には、学校給食の無償化、所得制限なく高校生までの医療費の全額助成、家事サービスの利用券配布などがある。また、陣痛が始まった際に砂川市立病院まで送り届ける陣痛タクシー事業、周辺自治体の医療機関などと連携した産後ケア事業など産前産後のケアも手厚く、安心して出産や子育てができる環境が整えられている。
新十津川町のふるさと公園。子ども連れで遊びやすい噴水広場やバーベキューコーナー、周辺には野球場や温水プールなどスポーツを楽しめる施設も充実(写真提供/新十津川町)
美味しい駅は札幌市中心部に集中。自治体は札幌市内のほか旭川市が7位にランクイン
「美味しい街(駅/自治体)」のランキングは、どのような結果になったのか、詳しくは下の表を見てみよう。
(出典:「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 北海道版」)
「美味しい街(駅)」ランキングは、1位から10位までは札幌市中央区の駅が独占。「西11丁目」(5位)、と「中島公園」(7位)、以外は、全て市電沿線の駅だ。
「中央図書館前」(1位)、「電車事業所前」(4位)、「東屯田通」(16位)、地下鉄南北線「中の島」(18位)は、東光ストアプロム山鼻店や、無印良品を併設したコープさっぽろ やまはな店、北海市場山鼻店、ダイイチ平岸店、ロピア中の島店といった商業施設が気軽に行ける距離にあるエリア。日常の食材の選択肢が多い街といえる。
同じ市電沿線の駅でも、「美味しい街(駅)」に選ばれる背景はエリアによって異なる。「中島公園通」(2位)や「東本願寺前」(3位)、「中島公園」(7位、地下鉄南北線)、「山鼻9条」(10位)はすすきのに隣接した街。多彩な飲食店が集まる歓楽街から少し足を延ばしたエリアならではの隠れ家的なレストランやバー、カフェに出合えるのが魅力だ。
「中央図書館前」や「東屯田通」から近い南22条西6丁目で開かれる、夏季限定・毎週土曜日の野菜のマーケット「MaY MARCHE(メイ・マルシェ)」は、地域の人の楽しみ。2026年は10月10日までの期間中、約400種類の新鮮な野菜や果物が並ぶ(写真提供/エヌ・ビー・シー・ジャパン)
5位の「西11丁目」は、「魅力的な商店街がある」などの項目で高い評価。狸小路商店街の西10丁目周辺は、レトロなビルにひっそりとあるレストランやカフェ、町中華や居酒屋などが充実している。また、大通公園では、ビアガーデンでにぎわう「さっぽろ夏まつり」、道内各地のグルメが集まる「さっぽろオータムフェスト」、北海道産ワインの祭典が人気の「さっぽろライラックまつり」などが開催され、一年を通して食とイベントが楽しめる。
さっぽろ夏まつりのビアガーデン。「西11丁目」駅から近い大通公園西11丁目ではドイツのビール文化が楽しめる(写真/PIXTA)
「美味しい街(自治体)」で1位の「札幌市中央区」は、魅力項目ランキングで「雰囲気やセンスのいい、飲食店や個人商店がある」や「地域の食文化を楽しめる」などが上位。北海道ならではの海鮮料理やジンギスカン、ラーメン、地元の人も通うスープカレーやシメパフェなど、あらゆる北海道グルメがそろっているのが魅力の街だ。近年は札幌駅とすすきのをつなぐ札幌駅前通での再開発や建て替えで生まれたビルに、札幌初進出の飲食店やベーカリー、カフェなどが入り話題になることも多い。TOP10にはほかに「札幌市西区」(2位)や「札幌市豊平区」(3位)、「札幌市東区」(4位)、「札幌市厚別区」(5位)、「札幌市清田区」(6位)がランクイン。どの街にも、地域の人が気に入り通う名店がある。
そのほか、「旭川市」はラーメンや地酒、塩ホルモンなど、旭川ならではの人気グルメを多数抱えて7位に、惜しくもTOP10入りを逃したが、古くから港町として栄えた「小樽市」(11位)も寿司や海鮮料理の店、老舗の和菓子店が街独自の食文化を築いている。
「SUUMO住み続けたい街ランキング」は、住んでいる人の実感値を反映した結果になっている。これまで、住まい選びや、暮らす街選びでは候補に考えていなかった駅や自治体を、実際に住んでいる人が「住み続けたい街」「魅力ある街」として高く評価しているケースもあったのではないだろうか。どの街にもそれぞれ魅力がある。これからの住まい探しの参考にしてほしい。
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