【東京都渋谷区】80歳の書家が新たな表現に挑む!日本の素材と職人技を活かした展覧会が代官山で開催

80歳の書家・小澤蘭雪氏が新たな表現に挑む、書×テキスタイル×捺染の協働展覧会「わたしたちの くに|OUR COUNTRY」が東京・代官山ヒルサイドフォーラムにて、10月6日(火)~11日(日)の期間に開催される。入場は無料。
同展は、80歳の書家・小澤蘭雪氏の書を起点に、テキスタイルアーティストBLNK(BLNKART)氏、捺染家・テキスタイルデザイナー宇田川泰裕氏が協働し、書の筆致を布、素材、光、空間へと展開する試み。墨の濃淡、にじみ、かすれ、余白、線の勢いを読み解き、捺染、阿波和紙、箔、フロッキー、ラメなどの素材・加工技術を通して、布ならではの表現へと「翻訳」するという。
日本各地の素材と職人技が、書に新しい表情を与える
小澤蘭雪氏が書を制作する様子
同展の見どころは3つある。
1つ目は、70年以上向き合ってきた書を、80歳の今、新たな表現へ広げようとしているところ。小澤蘭雪氏は、3歳から東西の古典と向き合いながら、筆による表現を追究してきた。80歳を迎えた今、その表現をさらに広げ、テキスタイルアーティスト、捺染家と本格的に協働する。
2つ目は、書を複製するのではなく、筆致を布へ「翻訳」するところ。同展の制作は、小澤蘭雪氏がが紙に書いた書を、そのまま布へ印刷するものではない。一筆ごとに異なる墨の濃淡、線の勢い、筆圧、にじみ、かすれ、余白を読み解きながら、布の種類、染料、色糊、加工方法、素材の重なりを検討している。
3つ目は、日本各地の素材と職人技を、現代の表現として国内外へ発信するところ。阿波和紙、箔、フロッキー、ラメ、捺染など、異なる特性を持つ素材や技術を取り入れており、透け、繊維、光、立体感、手触りといった素材本来の魅力を引き出し、書の表現と重ね合わせるという。
BLNK氏と宇田川泰裕氏による、展示作品・素材・空間構成の検討風景
例えば、阿波和紙は、麻落水紙の繊維の重なりや透け、凹凸が、書に新たな奥行きを与える。フィルム箔は布へ定着させることで、見る角度や光によって異なる輝きを生み出す。捺染は、筆致、にじみ、かすれ、濃淡を読み解き、染色加工によって布ならではの表情へ展開する。フロッキーは、短い繊維を布面に定着させ、書の線に起毛による厚みや立体感を加える。
これらは単なる装飾ではなく、素材の性質そのものを生かし、書が持つ線、余白、感情を、触覚、光、立体感を伴う表現へ広げるために用いているという。
大型布作品など、複数の作品や空間を展開
同展では、会場の吹き抜けに中心作品「わたしたちのくに」を展開する。大判の布を通して「心」と「国」の書が重なり合った作品だ。「心」の奥にある「国」。二つの文字の重なりを通して、故郷とは何か、居場所とは何か、そして私たちの中に残る記憶とは何かを問いかける。布の透け、揺れ、光、素材同士の重なりによって、文字は固定された平面を離れ、見る位置や時間によって異なる表情を見せるという。鑑賞者は布の間を歩き、一部の布には優しく触れながら、その質感を確かめられるだろう。
「この世ならざるものたち」は、色糊で表現した文字に、和紙、箔、フロッキー、ラメなどを重ねた作品。和紙の繊維、箔やラメによる光の反射、フロッキーによる立体感が一枚の布上で交差し、見る位置や光によって印象が変化する。
「雪の部屋/花の部屋」は、墨の濃淡や余白、布の透けと重なりを、異なる光の中で体験する空間。ヴィジュアル衣装も展示し、書とテキスタイルが身体や空間と結びつく表現を提示する。
「わたしたちの くに|OUR COUNTRY」で、80歳の書家・小澤蘭雪氏の新たな挑戦を観に行ってみては。
■わたしたちの くに|OUR COUNTRY
会期:10月6日(火)~11日(日)
開場時間:11:00~19:00 ※最終入場18:30
会場:代官山ヒルサイドフォーラム
住所:東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟
入場料:無料
公式HP:https://www.ozawa-ransetsu.com/our-country-lp
公式Instagram:https://www.instagram.com/watashitachinokuni
公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UClikHYODUNzn_xWPkdGLr-g
(山崎正和)
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