賃貸でのペット飼育トラブル!原状回復費用は「30万円~50万円未満」が最多

賃貸でのペット飼育トラブル!原状回復費用は「30万円〜50万円未満」が最多

犬や猫などのペットと一緒に暮らすスタイルが増えつつあり、ペット共生型賃貸といったものが登場するようになった。一方で、犬や猫などを飼える賃貸物件は数が少なく、ニーズに応えられていないのが実態だ。
だからといって、無断でペットを飼うことは許されない。今回は、ブルークリーン株式会社が実施した調査結果から、賃貸物件のペット飼育実態について見ていこう。

【今週の住活トピック】
「賃貸物件のペット飼育実態に関するアンケート」結果を公表/ブルークリーン株式会社

ペット飼育不可物件でもペットによる退去トラブルが発生!?

今回のブルークリーン株式会社の調査は、ペットを飼っている入居者側ではなく、賃貸物件を所有または管理する側(849人)に聞いた調査だ。そのうち、ペット飼育を原因とする退去時のトラブルを経験した100人に対して、追加調査も行っている。

賃貸物件でのペット飼育で退去時にトラブルになるのは、床材や壁紙、建具などにペットによる傷や汚れがついたり、強い臭いやふん尿の汚れが残ったりすることがあり、普通に暮らすより室内の傷みが激しくなるからだ。

まず、「ペット飼育が原因となる退去時のトラブルを経験したことがあるか」を尋ねた結果では、23.67%が「ある」と回答した。

次に、「ある」と回答した201人に、そのなかにペット飼育不可の物件で発生したケースも含まれているか尋ねたところ、80.1%が「はい」と回答。ペット飼育による退去トラブルを経験した人の約8割が、「ペット飼育不可物件」でもトラブルを経験していることが浮き彫りになった。

トラブル経験者の80.1%がペット飼育不可物件でのトラブルも含まれると回答

出典:ブルークリーン株式会社

つまり、ペット飼育可の賃貸物件でも退去時のトラブルがあることに加え、ペット不可でも無断飼育によるトラブルが起きているということだ。借りている人が、無断で隠れてペットを飼育し、退去時に問題となってもめた場合、原状回復費用を全額負担することになったり、場合によっては違約金を請求されるといったこともあり得る。

退去時に建物が損傷したため原状回復費用が高額になる事例も多い

では、どういった退去トラブルが多いのだろうか?
ペットによる退去トラブルを経験した100人への追加調査で、具体的なトラブル内容を尋ねた結果、上位には「フローリング・床材の傷や腐食」(42%)、「壁紙・クロスの傷や汚れ」(40%)、「ドア・柱など建具の傷」(38%)が挙がった。

ペットによる退去トラブルは床材の傷・腐食が42%で最多

出典:ブルークリーン株式会社

ハウスクリーニングで解消するレベルではなく、床材や壁紙を張り替えたり、建具を取り替えたりといった、広範囲な補修工事が必要となる事例が多いことがわかる。そうなると、原状回復費用が高額になり、その負担についてもめることになるのだろう。

「ペットによる退去トラブルの原状回復にかかった費用」について尋ねた結果を見ると、「30万円~50万円未満」が34%で最も多く、「100万円以上」という回答も7%に達した。借り手側が全額負担できればよいが、費用負担できる収入や貯蓄がないとなると、大きなトラブルに発展する。

ペットによる原状回復費用は52%が30万円以上

出典:ブルークリーン株式会社

トラブル回避のために「ペット飼育に関する契約内容を見直す」が半数

退去後の補修が大掛かりになると、費用がかかるだけでなく、時間もかかる。貸し手側は、その費用負担に加え、工事が終了するまで次の人に貸すことができない、といった問題も抱える。そのため、ペットによる退去トラブルを経験した所有者・管理者は、トラブル回避のために制限を設けるといったことをせざるを得なくなる。

ペットによる退去トラブルを経験した人に、「今後強化したい対策」を尋ねた結果を見ると、最多は「ペット飼育に関する契約内容を見直す」で、半数近い49%に達した。次いで、「定期的に室内の状況を確認する」(34%)、「ペット飼育頭数などのルールを厳格化する」(31%)などが挙がった。

今後強化したい対策はペット飼育に関する契約内容の見直しが49%で最多

出典:ブルークリーン株式会社

ペットと快適に暮らすためには、ペット飼育のルールを守ろう

「ペット飼育可」の物件でも、通常は小型犬や猫のみなど、ペットの種類や頭数などに条件がつく。また、どういったペットを飼育しているか、ワクチン接種は済んだかなどの申請を求めたり、同じ建物で暮らす居住者たちとトラブルにならないように、さまざまなルールを設けていることが多い。

東京都では「集合住宅における動物飼養モデル規程」を設けており、適正なペット飼育のために具体的なルールを定めている。「飼い主は、動物の本能や習性を正しく理解し、一定のルールに従って適正に飼養することが何よりも必要です。それと同時に、動物飼養について、周辺住民の理解を得られるように努めることが大切になります」という趣旨に基づいて作成されたものだ。

適切に飼育することはペットのためでもあり、周辺住民の理解を得て堂々と飼えることは飼い主やペットにとっても精神安定上のメリットもあるだろう。

一方で、賃貸ではペット飼育可物件はまだ多くないという実態もある。だからといって、入居条件に合わないからと虚偽の申告をしたり無断で飼育したりすると、契約違反となり途中で退去を求められ、ペットと共に路頭に迷うこともあり得る。

ペットは、いまや家族同様。愛するペットと安心して暮らすためにも、ルールを守り、事前の対策とマナーを徹底することが、自分自身とペットを守ることにつながるだろう。

●関連サイト
ブルークリーン「【賃貸物件のペットトラブル調査】約4人に1人がペットによる退去トラブルを経験|トラブル経験者の80.1%は「ペット不可物件」も含む」

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