結婚式準備も“タイパ”重視の時代へ!4か月で注文数が4.2倍となった「SNSで贈れる引き出物」が選ばれる理由
結婚式は、新郎新婦にとって人生の大きな節目の一つ。
一方で、招待状の準備やゲストの出欠管理、会場との打ち合わせ、引き出物選びなど、当日を迎えるまでには多くの準備が必要です。
共働き世帯が増え、限られた時間の中で結婚式の準備を進めるカップルも多い今、準備にかかる手間や時間をできるだけ効率化する“タイパ”の考え方も広がっています。
そんな中、ブライダルアイテムを中心としたギフト通販サイト「PIARY(ピアリー)」では、住所の回収や式場への搬入が不要で、LINEを通じてゲストに贈ることができる引き出物サービスの注文数が、わずか4か月で4.2倍に増加。
なぜ今、こうした新しい引き出物のスタイルが選ばれているのでしょうか。
今回は、株式会社ピアリーの伊藤裕幸さんに、近年の結婚式準備の変化や「SNSで贈れる引き出物」が支持される理由、新郎新婦とゲスト双方のメリットなどについてお話を伺いました。
4か月で注文数が4.2倍!「SNSで贈れる引き出物」とは
「PIARY(ピアリー)」は、引き出物や引き菓子、ペーパーアイテムなど、結婚式にまつわるブライダルアイテムを中心に取り扱うギフト通販サイト。
株式会社ピアリーの伊藤裕幸さんによると、現在の取り扱いアイテムは約2万点にのぼり、年間約10万組の新郎新婦が利用しているそうです。
「PIARYは現在19年目で、来年5月で20年を迎えます。口コミやファンマーケティング、SNS運用などにも力を入れており、ありがたいことに多くの方にご利用いただいております。」
そんなPIARYが2025年12月ごろから提供を開始したのが、LINEなどのSNSを通じて贈ることができる「SNSで贈れる引き出物」です。
新郎新婦が事前に引き出物のコースを選んでオンラインで注文すると、専用URLとパスワードが発行され、それをLINEなどでゲストに送ることで引き出物を贈ることが可能。
受け取ったゲストはスマートフォンから専用ページへアクセスし、自分の好きな商品を選択。
配送先もゲスト自身で入力するため、新郎新婦側で一人ひとりの住所を集めてリスト化する必要がありません。
さらに、引き出物を式場へ搬入したり、当日にゲストが持ち帰ったりする必要もないほか、急な欠席や後日お祝いをもらった場合などにも対応しやすい点が特徴です。
こうした利便性が注目され、PIARYで2026年にSNS送付型として注文された引き出物の個数は、わずか4か月で4.2倍に増加しました。
この急増について伊藤さんは、単に新しいサービスだから利用が伸びたというだけではなく、引き出物の「選び方」そのものが変化していると感じているそう。
「伸びの大きさを数字にすると4倍以上になりますが、引き出物の選ばれ方や選択肢が、だんだん変わってきたのかなと感じています。まだSNSで贈れる引き出物が主流というわけではなく、従来の引き出物やカードタイプなど、さまざまな選択肢の中から選ばれるようになってきています。」
従来の方法だけにこだわるのではなく、新郎新婦やゲストに合わせて複数の方法から選ぶ時代へ。結婚式準備の効率化が求められる中で「SNSで贈れる引き出物」が新たな選択肢として存在感を高めています。
共働き世帯の増加も背景に…結婚式準備で進む“タイパ化”
「SNSで贈れる引き出物」の利用が伸びている背景の一つにあるのが、結婚式準備における“タイパ”を重視する傾向です。
仕事をしながら結婚式の準備を進める場合、平日の夜や休日など限られた時間の中で、招待状や席次、料理、衣装、演出、引き出物など、数多くの項目を決めなければなりません。
伊藤さんは、共働き世帯の増加が「SNSで贈れる引き出物」の注文増加に直接結びついたとは考えていないとしつつも、結婚式準備を効率化したいというニーズの背景にはなっていると話します。
「共働き世帯の増加が直接的な要因になったとは考えていません。ただ、忙しくて結婚式準備に時間を使えない、タイパやコスパを考えながら、どうすれば効率よく準備を進められるのかという悩みは数年前からありました。最近は特に、準備に時間をかけられないという声が増えてきている印象があります。」
中でも、これまで新郎新婦にとって大きな負担の一つとなっていたのが「引き出物選び」なのだそう。
ゲストの年齢や新郎新婦との関係性などを踏まえながら「この人には何を贈れば喜んでもらえるのか」「この金額で失礼にならないか」と、一人ひとりに合わせて商品を考える必要がありました。
伊藤さんによると、以前は結婚式準備における悩みの半分以上を引き出物が占めるほど、時間や労力をかけて考える新郎新婦も多かったといいます。
一方「SNSで贈れる引き出物」では、ゲスト自身が記念品や引き菓子、縁起物などから好きな商品を選ぶことが可能。
何を贈るべきか悩む新郎新婦の負担を減らせるだけでなく、ゲストにとっても自分が欲しいものを選び、都合のよいタイミングで受け取れるというメリットがあります。
さらに、住所の回収や管理、式場への搬入といった作業も不要になるため、引き出物にかけていた時間を、演出やゲストへのおもてなしなど、ほかの準備に充てることができます。
「今は、しきたり的な部分をできるだけ効率化したいという流れになっていると感じています。ただ便利になればいいということではなく、引き出物を式場で渡す、宅配する、カードタイプにする、SNSで贈るなど、さまざまな方法から自分たちに合ったものを選ぶようになってきています。」
結婚式のすべてを効率化するのではなく、時間をかけるところと手間を減らすところを選び分ける。
限られた準備期間の中で、自分たちがこだわりたい部分により多くの時間を使うために、引き出物のあり方も変化しつつあるようです。
“タイパ”とおもてなしを両立!「準備の手間は手抜きしても、感謝の気持ちは手抜きしない」
「SNSで贈れる引き出物」は、新郎新婦の準備にかかる負担を軽減できるだけでなく、受け取るゲスト側にもさまざまなメリットがあります。
ゲスト自身が好きな商品を選んで配送先を入力できるほか、引き出物を結婚式当日に持ち帰る必要がないため、遠方から参列する方や、そのまま二次会へ参加する方にとっても負担を減らすことができます。
実際にPIARYには「ゲストが引き出物を持ち帰らなくてよかった」といった声も寄せられているそう。
さらに、当日欠席となったゲストや、後日お祝いをもらった方への内祝いとしても利用できるため、直前の人数変更などにも柔軟に対応しやすい仕組みとなっています。
一方で、引き出物は新郎新婦からゲストへ感謝を伝える「おもてなし」の一つ。
準備を効率化することで、その気持ちまで薄れてしまうのではないかと感じる方もいるかもしれません。
しかし伊藤さんは、PIARYが目指すのはあくまで「段取り」の効率化であり「気持ち」を効率化することではないと強調します。
「結婚式の段取りの部分は効率化していくべきだと思っていますが、気持ちの部分を効率化するとは捉えていません。準備の負担を減らした分、結婚式当日にゲストを直接おもてなしすることへ時間や力を使っていただきたいのです。」
引き出物を一人ひとり選ぶことや住所を管理することに費やしていた時間を、料理や演出、ゲストとの時間など、自分たちが本当にこだわりたい部分へ使う。
そうすることで、“タイパ”とおもてなしは両立できると伊藤さんは話します。
また、今後すべての引き出物がデジタルに置き換わっていくとは考えていないそう。
「しきたりそのものがすべて簡素化されたり、デジタルに置き換わったりするとは思っていません。これから必要なのは、選択肢が豊富にあることだと思っています。」
式場で直接渡す、後日自宅へ届ける、カードタイプを利用する、そしてLINEなどのSNSで贈る。それぞれの新郎新婦やゲストに合わせ、最適な方法を自由に選べることが、これからの結婚式ではより重要になっていくと考えていると説明。
PIARYも今後「SNSで贈れる引き出物」の商品ラインナップや機能を拡充し、準備の負担軽減とゲスト満足を両立できるサービスづくりを進めていくとしています。
最後に、これから結婚式を挙げる方や結婚を考えている方へ、伊藤さんからメッセージをいただきました。
「まずは自分たちにとって理想の結婚式をイメージして、時間やコストをかけるところと、かけないところを明確に分けてほしいと思います。こだわるところには、とことん時間やお金をかけていただきたい。一方で、かけないと決めた部分は、いい意味で手間を“手抜き”してほしいです。感謝の気持ちを手抜きするのではなく、準備の手間を減らす。そのためにPIARYの商品やサービスを頼っていただけたら嬉しいです。」
大切なゲストへの想いはそのままに、負担を減らせるところは便利なサービスに任せ、自分たちらしい結婚式のために時間を使う。
「SNSで贈れる引き出物」は、忙しい現代の新郎新婦にとって、新たなおもてなしの選択肢の一つとなっていきそうです。
関連記事リンク(外部サイト)
国内のファッション&カルチャーなど流行を発信するメディア。流行に敏感なライター陣が、現代人が創り出す「モノ」や「コト」にフォーカスする事を方針として発信しています。
ウェブサイト: https://torso-jack.com/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
