金沢を訪れたなら、まずは兼六園や金沢城、また、長町武家屋敷跡界隈、金沢21世紀美術館、近江町市場、ひがし茶屋街などが定番だ。東京や大阪などからアクセスが良いため、リピーターも多い。
その定番から少し外れて、しかし、金沢駅から路線バスで行ける“穴場”のスポットがある。「金沢港クルーズターミナル」だ。地元の人におすすめと聞き、天気も良かったため、足を運んでみた。
金沢港クルーズターミナルは、2020年(令和2年)にオープン。金沢の新たな海の玄関口として建てられた。クルーズ船2隻が同時接岸した際にも対応できるCIQ(税関・出入国管理・検疫)を備える。
海側は全面ガラス張りで、そのガラス越しに見える船もおもしろい。また、屋根のデザインは日本海の白波をモチーフにしているという。訪れた時は海上保安庁の測量船「昭洋」が停泊していた。
国内や海外のクルーズ船が寄港する場所である一方、日本海やクルーズ船を眺めながら食事ができるレストラン・カフェが人気。夜には、加賀友禅の基調になっている5色の加賀五彩をイメージしたライトアップもある。港フェスタなどのイベントも随時開催されている。
館内には見どころが多い。CIQエリアでは、土日祝にコンサートが開催されていることも。そして、待合エリアの柱をよく見ると、九谷焼や加賀友禅、輪島塗などの作家が制作したという伝統工芸作品だ。
そして、2階に上がると、「金沢港まなび体験ルーム」がある。誰でも入場可で、入口にクルーズ船の模型が展示されている。
そして、ルーム内は、金沢港や船舶などについて、子どもから大人まで学ぶことができる。
金沢港のジオラマは、とても精巧に作られていた。上から改めてみると、周辺の様子がよくわかる。
ちなみに、金沢港は1970年(昭和45年)に開港。それ以前も、江戸時代から明治期にかけ、旧大野港と旧金石港が「北前船」の本拠地として栄えた。そんな歴史をはじめ、金沢港の役割などが、クイズや映像などを交え、わかりやすく紹介されていた。
また、金沢港操船シミュレーターもあった。1回100円で体験できる操船シミュレーターは、大画面を前に迫力を感じつつ、船を操縦できる。
難易度や操縦する時間帯、天候などを選ぶことができ、子どもも大人も思わず夢中になる。
レストラン「海の食堂 BAY ARCE」は青を基調とし、客席の高さが3段階で、どの席からも港の眺めが楽しめる工夫も。地元食材を使った料理は、ランチが特に人気が高いという。
そして、2階のとても広い展望デッキから、停泊する船がよく見える。大型のクルーズ船だと、その大きさに圧倒されるようだ。ウッドデッキなので子どもを遊ばせるのにもよく、屋根付きで雨の日も楽しめる。なにより、海からの風が心地いい。
なお、金沢港クルーズターミナルの周辺には、石川県の港で水揚げされた鮮魚がそろう「金沢港いきいき魚市」、2012年に“世界の最も美しい公共図書館ベスト25”に選ばれた「金沢みらい図書館」などもある。
クルーズ客だけでなく、誰もが気軽に立ち寄れる観光スポット。兼六園などメインの金沢観光スポットとは金沢駅をはさんで逆に位置するエリアだが、港にも足を運んでみてはいかがだろうか。
■金沢港クルーズターミナル
住所:石川県金沢市無量寺町リ-65
TEL:076-225-7030
開館時間:9~21時(金沢港まなび体験ルームは9~17時、レストランは10~21時)
休館日:12月29日~1月3日、レストランは月曜定休
入館料:無料
https://www.kanazawa-cruise.jp/
(Written by AS)