温泉に浸かってうまいものを食べるだけの旅行も素敵やん……2026年夏開業『箱根強羅 KAIKA』宿泊レポート
都心から約1時間半で行ける人気の温泉地・箱根。標高が高いので都心よりも気温が低く、自然に囲まれた観光地です。東京出身の記者は幼少期に家族旅行でよく連れて行ってもらいました。身近な観光地という感覚の人はきっと多いことでしょう。
今年の夏、そんな箱根の強羅エリアに新しく「箱根強羅 KAIKA」という宿が誕生。大変ありがたいことにメディア向けの試泊会にお誘いいただき、オープン前に宿泊させていただきました。
個人的には旅行というと、せっかくお金を使うなら遠くに行きたいと考えちゃうんですよね。宿代にお金をかけるなら飛行機代に回して、安宿でいいから沖縄とか北海道とかに行きたい。
でも、「箱根強羅 KAIKA」での時間を過ごしてみると、近場でいい宿に泊まってゆっくりするだけの旅行もすごくいいものだなと、世界が広がったような感覚になりました。
その場にいるだけで落ち着く癒しの空間
「箱根強羅 KAIKA」のコンセプトは、“茶の湯の精神を軸に、深い休息と最高の朝へ導く、日本初レジリエンスをテーマにした宿”というもの。
館内の静かな雰囲気や散りばめられた美術品の数々、かすかに聞こえてくるヒーリングミュージックなどにより、その空間にいるだけで心が安らいでいくような感覚に陥ります。
そしてチェックインの手続きをレストランでおこなったのですが、ウェルカムドリンクとお茶菓子のサービスでまたグッとその世界観に引き込まれました。
抹茶のレモネード割りとわらび餅。どちらもこだわりの逸品。特に暑いなか移動をしてきたあとだったので、すっきり爽快感のある抹茶のレモネード割りには癒されました。
落ち着いた空間で喉を潤し、心を整えてから、宿泊する部屋へと移動します。
全室温泉露天風呂付き。部屋から出る必要がない……!
今回宿泊させていただいたのはツインルーム。ゆったりと広い空間で、テレビはなく、照明も暗め。まるで強羅の自然とそのまま繋がっているかのように静かで、何も考えず心を落ち着かせられそうな部屋になっています。
「箱根強羅 KAIKA」の最大の特徴でもあるのが、全室についている温泉露天風呂。まだ新しいこともあってか、お風呂の扉を開けるとヒノキのいい香りがいっぱいに広がっていました。これもまた森林浴でもしているかのような感覚に。
早速温泉に浸かり、冷蔵庫にサービスで入っていたビールをいただくことにしました。
これ、やばいですね。
きれいな景色を眺めながら、自分のペースで温泉に入り、ビールを飲む。
すると「もう今日は何もしなくてもいいや」と、脳と体が完全にスイッチオフモードに。パソコンで作業をしようなんていう気持ちが完全に消滅してしまいました。
部屋には厳選されたお茶セットも。これがまた素敵でした。
お茶を入れて、抽出されるのを待っている時間もヒーリングタイム。普段なら退屈に感じてしまいそうなのに、体がオフモードになっていると、この時間さえ心地よく感じるのです。
もちろん、お茶自体も美味しい。細胞に染み渡ります。
食事はミシュラン星付き料理人監修の茶懐石
そのままのんびりと過ごしていると、いよいよ夕食の時間に。レストランに移動し、ミシュラン星付き料理人監修の身体を調える「至高の茶懐石」コースをいただきました。
これが本当に素晴らしすぎた。
まずは汲み出しの赤紫蘇ジュースをクイッと一口。続いて、「箱根強羅 KAIKA」の近所にある「強羅ブルワリー」のクラフトビールをグビッ。眠りかけていた胃袋をゆっくり目覚めさせます。
ここからは繊細で、緻密に計算され尽くした料理のオン・パレード。一口食べるごとにちょっと震えるような感覚。すべてが美味しい。
今回はそれぞれの料理に合うお酒もいろいろ提供していただきました。
日本酒、焼酎、ワインなどなど、多岐にわたるジャンルの厳選されたお酒がラインナップされていて、その違いを探したり、料理との相性を感じたりしながら飲むのがとても楽しく、幸せ。
しかも、料理やお酒が美味しいだけでなく、食器やグラスもかわいいものばかり。箱根・大涌谷名物の黒たまごを模した食器に入った冷製茶碗蒸しなども提供されました。
これは本当に美味しかったなあ……。中には白とうもろこしが入っているんですが、冷製のだしの優しい味わいのなかから表面を焼いた香ばしさもほのかに感じられたり、一口ごとに食感も味わいも違ってくる。そして折り重なる旨味。作り込まれ方が半端ない。
その後も、料理はまだまだ続きます。
こちらの写真は稚鮎のクリスピー揚げなのですが、衣に使用されているのはなんと柿の種。サクサクと軽い食感。柿の種じゃないと表現できないクリスピー感。
ネットのB級なアレンジレシピで紹介されそうなネタなのに、ミシュラン星付き料理人が監修するとこんなにも上品な感じに仕上がるのか……!
お酒のペースはグングン加速。いったいどこまでスピードが出るんでしょうか。
ワインが登場したところで、但馬玄(たじまぐろ)というブランド牛を使ったしゃぶしゃぶがお出まし。
牛肉なのにまぐろ? ちょっと不思議な名前だなあと思ったのですが、その由来を聞いて納得。但馬玄は一般的な和牛に比べて脂の融点が約12.4℃と非常に低く、マグロの大トロのように口の中でサラリととろけるのだそうです。
だしにサッとくぐらせ、そのままポン酢もゴマだれも使わずに食べると、まさに口の中でとろけていくよう。そして赤身の旨味も一緒に広がっていきます。
これはもちろんワインに合うやつ。いや、むしろワインは飲みたくない。口の中にずっと肉を含んでおきたい。飲み込むのがもったいない……!
いよいよ食事はこれで最後。まぐろのレアカツや炙りキンメダイなどの魚料理が登場しました。
どちらも絶品だったのですが、驚いたのはごはんの美味しさ……!
こちらはあえて炊飯時間を短くしていて、米粒の中心に軽く芯が残っているような状態。だけど固さがあるのは中心だけで、まわりはふっくら。不思議とまったく違和感なく成立しているのです。博多ラーメンのバリカタとかハリガネみたいな感覚でしょうか。
最初はこちらを三口分くらい食べ、おかわりをするとその間にごはんが蒸らされ、全体がもっちりとした状態に。まさか一回の食事でごはんにもここまで変化をつけて楽しめるとは……!
食後のデザートにも、コーヒーや紅茶ではなく抹茶が提供されるというのも素敵。
ゆったりとくつろいだ状態で、2時間近くかけてゆっくりと向き合う茶懐石。このうえなく贅沢な時間でした……。
翌日も朝からゆっくりした時間と美食を堪能
翌日も朝から温泉に入ったり、お茶を飲んだりしながらのんびりと過ごしました。せっかくの旅行だからどこかに出かけなきゃなんていう気持ちは自然消滅。ただただ、ゆっくりと流れる時間が心地良い。
この日は屋上にある「天空茶室」にも行ってみましたが、ここもいいですね。箱根の山から吹き込む風が気持ちいいですし、遠くの山までよく見える景色もいいし、開放感もすごい。
希望をすればこの場所でのお茶体験やヨガ体験などもできます。
朝食も前日の夕食と同様「茶懐石」。夕食と比べるとコンパクトではあるものの品数は多く、昨晩感動したごはんも再登場。食感も味もグラデーションのように変化していくのが楽しい……。
普段は朝ごはんって時間がない中で慌てて食べることが多いけど、ゆったりと落ち着いた気持ちで、時間を気にせずに食べる朝食って本当に美味しいんですね。
旅行の2日目となると、早く出かけていろいろな観光地を巡りたいと考える方も多いはず。だけど「箱根強羅 KAIKA」ではチェックアウトの12時まで目一杯時間を使い、ゆっくりと滞在をするのがおすすめ。
時間をかけて食事をとり、温泉に入り、お茶を飲んで一呼吸。飲んで食べてお風呂に入るという、日常でも当たり前にしている生活行為と丁寧に向き合うことで、こんなにも贅沢な時間になるんだな、と感じることができました。
まとめ
結果的に今回の箱根旅行では「箱根強羅 KAIKA」に宿泊させていただき、そのほかはちょっと大涌谷に寄ってみたくらい。旅行で体験したこと自体はすごく少なかったかもしれません。でも本当に濃密なやすらぎの時間を体験することができました。
旅行ってこういうのもありなんだな。そう気づかせてくれた素敵な体験でした。
施設情報
箱根強羅 KAIKA
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320-475
https://www.hakonegora-kaika.jp/ [リンク]
(執筆者: ノジーマ)
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