アン・ハサウェイ×ジェシカ・チャステイン狂演! 映画『隣人たち』監督インタビュー
二大オスカー俳優アン・ハサウェイ×ジェシカ・チャステイン狂演!隣に住む親友同士の主婦のふたり。完璧だったはずの日常が疑念に染まるーー映画『隣人たち』が公開中です。
1960年代アメリカ、大都市郊外の隣同士の家に住む親友のセリーヌ(アン・ハサウェイ)とアリス(ジェシカ・チャステイン)。お互い裕
福な家庭で同い年の一人息子を持つふたりは、完璧で幸せな生活を送っていた。しかしある日、セリーヌの息子が不幸な事故に遭ったことで関係性は一変。喪失感に苦しむセリーヌは、次第にアリスの息子・テオに心を通わせるようになっていく。その様子に疑念を持ち始めるアリス。彼女は私の家族を奪おうとしているのか?それともただの思い違いか…。徐々にアリスの行動はエスカレートしていき、やがてふたりは狂気と妄想の渦に飲み込まれていくー。
『青いパパイヤの香り』『博士と彼女のセオリー』などで撮影監督をつとめ、本作でも長編初メガホンをとったブノワ・ドゥロームさんにお話を伺いました。
──監督は長年撮影監督として活躍されていますが、本作で監督することに至った経緯はどんなものだったのでしょうか。
私はカメラマンとして映画の世界に40年ほど関わってきましたが、監督もいつかはチャレンジしてみたいと思っていました。その中で、当初本作の監督を務める予定だった方が、撮影直前に降板し、制作自体が中止になるのではないかと思っていました。しかし、ジェシカから「監督を引き継いでほしい」と連絡があったのです。まさか自分に声がかかるとは思っていなかったので、本当に驚きました。クランクインまでわずか3日前という状況で、初監督ですから不安もありましたが、素晴らしいキャリアを持つアンとジェシカが、監督として私を信頼してくれたことが原動力となり引き受けることになりました。
──アンさんとジェシカさんの迫真の演技でしたが、監督が特に印象的だったことはありますか?
2人の演技力を引き立たせるために、とにかくシンプルに撮りたかったのです。カメラや俳優の最適な立ち位置を一緒に探りながら、演技に没頭できる環境を整え、演技については2人を信頼して委ねることにしました。その上で最高の演技を2人がしてくれたので感謝しています。ハリウッドでは、本番前の段取りはスタッフ全員が立ち会ってやることが多いのですが、今回は2人と私だけで段取りを行いました。どうやってサスペンスシーンを築き上げていくのかを3人で丁寧に確認していきました。
「この映画のパワーは俳優が作っているのだ」と感じてほしかったというのもあり、2人のための空間・余地をしっかり作り、照明も極めて他の要素が出来るだけシンプルに仕上げました。
──本作で監督と撮影監督を両立することは大変では無かったでしょうか?
今回の作品は、自分が大好きなヒッチコックスタイルの往年のサスペンス作品なので、そこでどうやって緊張感を築き上げていくのか、何を見せ、何を見せないのか。話しているカット、聞いているカットをどうやって入れるのか。カメラマンは長年のキャリアがあるので現場では自信を持って臨むことができたのですが、今回は撮影をしながらの編集は一切しておらず、撮影が終わってから編集作業に入った時に、初めて考えることも多く、それが大変でした。その為に撮影をシンプルにしたということもあります。
──そのシンプルで美しい映像美がサスペンスを際立たせていますね。
恐怖や衝撃、驚きを感じてほしいですし、同時に、「もし自分の身に起きたら、自分はどうするだろう」そんなことも考えて欲しいです。
彼女たちは美しく着飾っていますが、その理由は“隣人”のためです。「相手よりも美しく完璧でいたい」というライバル心が描かれていますが、競争心の根底には不安や疑念が隠れている。その二面性こそが本作の魅力です。ぜひこの2人の素晴らしい表情と共に味わってください。
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