高千穂大学「大学のあたりまえ」を見直す―PBL教育や副専攻制度も拡充、入学金2万円の新制度開始へ
高千穂大学が、2027年度入学者選抜より入学金を現行22万円から2万円へ大幅改定することを発表した。
少子化による18歳人口の減少や大学間競争が加速する中、“入学手続時の負担軽減”を軸に私学経営モデルの刷新を進める。
今回の制度改革では、従来の「入学時にまとまった費用が発生する」構造を見直し、施設設備費を授業料へ統合。
入学金を実質的に撤廃することで、4年間を通じた学費負担の平準化を図るという。
また、単なるコスト削減ではなく、“教育投資の再設計”として学びの環境強化にも注力。
所属学科の専門分野に加え、他分野も学べる「主専攻+副専攻制度(サブメジャー制度)」を拡充し、現在はマーケティングやアントレプレナーシップ、心理学、数理・データサイエンス、グローバル教養&ビジネスなど22のサブメジャーを設置している。
さらに、学部・学科を越えてチームを編成し、企業や地域社会の課題解決に取り組むPBL(Project Based Learning)教育も推進。
企画立案や調査分析、プレゼンテーションなど、実社会で求められる実践力を育む取り組みを強化していく。
教育環境面では少人数教育も特徴で、40名以下の授業が全体の69%を占め、1年次ゼミは13〜15名規模で運営。
学生一人ひとりへの個別支援体制も整備している。
加えて、学生の挑戦や成果を可視化する表彰制度も。
成績優秀者だけでなく、資格取得者への表彰も強化し、公認会計士試験や税理士試験、TOEIC、宅地建物取引士など幅広い資格が対象となる。
プロジェクト主導 高千穂学園 代表業務執行理事の石井康彦氏は、「受験生からすると、合格の権利を維持するための入学金は少ない方がいい。だったらやってみようということで、入学金を2万円にしました。現状の違和感から目をそらさず、『大学のあたりまえ』をひとつひとつ見直していく。高千穂大学は、学生を第一に考える大学をめざして半歩先へ進みます」とコメントしている。
また、高千穂大学 学長の齋藤 元紀氏は、「社会が求めるのは、専門性に加え、複数分野を横断して課題を発見し、価値を生み出す力です。22のサブメジャーと全学横断PBLを核とするミライ共創カリキュラムは、産業界と地域社会が求める実践力を育てます」と語り、実践的な教育体制への自信を見せた。
受験生や保護者にとって、大学選びにおける経済的負担が課題となる中、高千穂大学の新たな挑戦は、今後の私学経営や大学教育の在り方にも一石を投じそうだ。
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