<イベントレポート>過去最多18,689名が集った文学の祭典――【文学フリマ東京42】

 5月4日、東京・東京ビッグサイトにて文学作品展示即売会【文学フリマ東京42】が開催された。

 【文学フリマ】は2002年にスタートした文学作品の展示即売会。出店者が「自分が〈文学〉と信じるもの」を自らの手で販売するというコンセプトのもと、小説・詩・俳句・短歌・ノンフィクション・エッセイ・評論・研究書など多岐にわたる作品が並ぶ。2022年には同イベントで12年間出店していた高瀬隼子が【第167回芥川龍之介賞】を受賞するなど、文学シーンを牽引するイベントとして注目を集めてきた。今回の【文学フリマ東京42】では出版社やメディア、著名人の出店も多く見られ、出店者5,619名、一般来場者13,070名、合計18,689名と過去最多の来場を記録。出版界の一大イベントとしての存在感を改めて示した。

 会場には、思い思いのテーマで作品を手がける出店者たちが集まった。その中で、好きなミュージシャンをもとにした歌集を編み今回の【文学フリマ】に「森崎レコード店」として出店した森崎とわさんにお話を伺った。普段は会社員として働く森崎さんは、テレビ局員、ラッパー、主婦、学生とさまざまな職種の仲間と、出版社主催の短歌制作イベントをきっかけに知り合い、歌集を手がけるようになったという。

 一昨年に初めて【文学フリマ】に参加したという森崎さんは、その魅力についてこう語る。「見ず知らずの方と盛り上がれる。実際に歌集を読んだという声を読者から直接お話を聞く機会はないので、フェイス・トゥ・フェイスが一番の醍醐味」。読者からお手紙をもらうこともあるといい、「こんなに長くお手紙を書いていただけるのはうれしい」とも語った。会場を歩いてみると、出店者と来場者が作品について感想を語り合う場面も随所で見られ、【文学フリマ】が自己表現の場であると同時に、読む者と書く者が言葉を介して直接つながる場となっていることを実感させられた。

 次回、東京での開催は11月8日に東京ビッグサイトにて予定されているほか、9月13日にはインテックス大阪での開催も控えている。2026年は全国8都市・計9回の開催が予定されており、その裾野はさらに広がりを見せている。

◎イベント情報
【文学フリマ東京42】
2026年5月4日(月)
東京・東京ビッグサイト

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