第5回『豊臣兄弟!』登場人物深掘り 蜂須賀正勝編
俳優の仲野太賀さんが主演を務める2026年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の放送が1月4日から始まった。2023年の『どうする家康』以来3年ぶりの戦国大河、1996年『秀吉』以来30年ぶりに豊臣家を題材にした豊臣大河に注目が集まっている。そんな『豊臣兄弟!』の波に乗っかり、登場する人物について深掘りしていこうという企画。第5回目は「蜂須賀正勝」を深掘りしていく。
高橋努さんが演じる蜂須賀正勝は、藤吉郎(秀吉)の股肱の臣、最も頼りにしている家臣として様々な小説や映像作品に登場しているので、知っている人も多いと思われる。
正勝は若き頃、斎藤道三に仕えて美濃で活動したのち、岩倉城主の織田信賢や犬山城主の織田信清といった尾張の有力者の下で働いた。そして織田信長が台頭すると、桶狭間の戦いでは信長に従っている。この頃の蜂須賀氏は「川並衆」と呼ばれる川筋の土豪集団で、河川を使った兵站・輸送・奇襲に長けていました。正勝はこの特性を生かしつつ、織田家中で存在感を高めていった。
藤吉郎との出会いは大河ドラマでも描かれた墨俣一夜城伝説とされている。信長の命を受けた藤吉郎が、わずか一夜で砦を築いたとされるこの奇襲作戦に正勝は協力し、築城成功に貢献。この出来事がきっかけで藤吉郎の腹心となったとされている。その後、天正9年(1581)には播州龍野(現在の兵庫県龍野市)5万3千石の大名となっている。ただ領国経営は子の家政に任せて、正勝自身は大坂の秀吉に仕えていた。
正勝は築城のスペシャリストとして知られ、天正4年(1576)には安土城の本丸石垣工事を担当。天正10年(1582)の備中高松城攻めでは、敵を水没させる「水攻め」のための築堤の惣奉行を務めるなど、秀吉の戦略を形にする現場指揮官として重要な役割を果たした。この直後に起きた本能寺の変によって信長が明智光秀に討たれると、秀吉と一緒に引き返し、山崎の戦いにも参加。
当時としては高齢になっても様々な戦に参加し武功を挙げ、天正13年(1585)には阿波(現在の徳島県)一国18万石を与えられるが、秀吉と離れたくないと家政に阿波一国を受け継がせた。最期はは天正14年(1586)5月2日、大坂玉造の邸宅で病死したとされている。
ドラマでは信長とは関わりのない立ち位置で描かれたが、史実は信長にも仕えていた。しかし信長時代は不遇な扱いを受けていた正勝だが、秀吉に仕え、まさに時流に乗った形で次々と出世をしていった。ドラマでも今後長く登場するであろうと思われるので、その活躍に期待したいと思う。
(Written by 大井川鉄朗)
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