「日本人の2人に1人が利用」単焦点メガネレンズ、見えているのに“不満”の正体 そして三宅香帆が語る「見ること」とは

夜の運転で、標識が少しにじむ。夕暮れ時、遠くの看板がぼやける。「見えているから大丈夫」と思っていても、実はどこかで小さな違和感を抱えている人は少なくありません。
ニコン・エシロールは2月17日、ニコンの新しい単焦点メガネレンズ「Zシリーズ SINGLE VISION」を発売しました。より鮮明な視界が期待できるレンズの特徴を紹介すると共に、文芸評論家の三宅香帆さんのコメントを通して、「見ること」が日常生活をどのように支えているのかについても解説します。
■日本人の2人に1人が「単焦点レンズ」を使用
日本には約8,006万人のメガネ装用者がいるといわれていますが、そのうち近視・遠視・乱視などを補正する単焦点レンズの使用者は約6,304万人で、日本の総人口のおよそ51%を占めています。つまり日本人の2人に1人は、単焦点レンズを日常的に使用していることになります。

一方、単焦点レンズは1点に焦点を合わせるというシンプルな構造ゆえ、メーカー各社が大きな技術革新を重ねてきた領域とは言い難い分野となっていました。「見えているから十分」という前提のもと、単焦点レンズの性能が深く追求されることはあまりありませんでした。
※データソース:眼鏡DB2025 / 2025年12月 総務省統計局「人口推計」、眼鏡DB 2025年版、2024年11月 ニコン・エシロール「メガネに関する調査」(N=2,405)をもとに同社推計
■日本人の視界は、完璧なものではなかった?
単焦点レンズの使用者の約9割は、現在使用しているメガネレンズに「満足している」と回答。その一方で「満足」と回答したユーザーに詳しく使用感を尋ねると、「夜間や夕暮れ時の視認性低下」「遠くのものがはっきり見えにくい」「左右の目で見え方が少し異なる」といった複数の不満や課題が浮かび上がりました。

こうした見え方の違和感から、特定の行動を控えるなど、日常生活の中で無意識に選択肢が変わっている傾向が明らかになっています。多くの人がメガネの見え方に微妙な不便さを抱えながらも、それを受け入れ、折り合いをつけて生活している。そのような状況が、日本社会に広がっているようです。
■三宅香帆が語る『「見ること」は日常をどう支えているのか』
私たちは日々、意識することなく「見えている世界」を前提に、情報を受け取り、判断し、行動しています。視界は生活の中で目立つ存在ではありませんが、暮らしの質や過ごし方を、確かに支えている基盤でもあります。同社は、日本人の視界を向上させる思いで開発された「Zシリーズ SINGLE VISION」をきっかけに、「見ること」の役割をあらためて問い直すきっかけにしたいとしています。

では、日常の中で私たちがどのように世界を見て、その視界を通してどう生活を形づくっているのか。文芸評論家の三宅香帆さんは以下のように語りました。
「見ているようで、見えていない。それにはじめて気づいたのは、人生初のメガネをつくったときのことだった。近視が進んでいますと言われ、親に眼科へ連れられたとき、『あ、自分は世界を見てると思ってたけど、これは、見えてなかったんだ』と驚いたことがある。ピントが合うと、世界が鮮明だった。
その経験から、20年くらい経った今。久しぶりに新しいメガネをかけた。あ、と驚いた。近くを見ても、遠くを見ても、同じように世界のピントがあった。久しぶりのことだった。
自分では世界を正面から見ていると思っていても、年齢を重ねるにつれ、自分のレンズに慣れてしまい、ピントがずれることはしばしばある。
だけど、私たちは大人になっても、何度だって新しいメガネをつくり直すことができる。何度でも世界を鮮やかにもう一度見ることができる。視界がひらけたその風景は、いつもよりも、ちょっと愉快だ」
■ニコンの光学技術で進化させた単焦点レンズ
ニコンは、単焦点レンズから得られる視界を技術によって前進させることは、多くの日本人の生活そのものを向上させることだという考えました。ただ「見える」だけではなく、同社の光学技術により「世界の美しさや細やかな違いを、より確かに受け取れる視界を届けたい」という思いと、技術的な挑戦から生まれたのが、視界の解像度を高めることを目指した単焦点レンズ「Zシリーズ SINGLE VISION」です。
■「Zシリーズ SINGLE VISION」は何がスゴいのか?
「Zシリーズ SINGLE VISION」では、カメラレンズの分野で長年用いられてきたコントラスト解析技術「MTF」に着目。モノをはっきりと捉える要素である「コントラスト」をメガネレンズで引き出すために応用され、左右の目から得られる情報を一つの視界として捉える「両眼視」の考え方をコントラスト解析技術に導入して設計されたメガネレンズです。

今回の調査結果や三宅香帆さんのコメントなどを受けて、同社は「Zシリーズ SINGLE VISION」による新たな体験を提案。老眼対策レンズ「Zシリーズ PROGRESSIVES」で培った技術などを活かした「Zシリーズ SINGLE VISION」は、より幅広い世代の生活者へ広げる製品となっています。老眼対策世代に限らず、さまざまな世代に対して、コントラストが向上した、解像度の高い視界を提供できるメガネレンズシリーズです。
■「両眼視」を起点に、コントラストを高める設計思想
「Zシリーズ SINGLE VISION」では、両目で見た際のバランスや視線の動き、実際のメガネレンズの使われ方に着目し、新たに「両眼視コントラストテクノロジー」を開発。人はメガネレンズを通して見る際、レンズ全体を均等に使っているわけではありません。視線の方向や距離によって、無意識のうちに使われるレンズ領域は異なります。
本技術では、遠方を見る際によく使われる耳側領域、デスクトップパソコンなど中距離を見る際に使われる鼻側領域、スマートフォンなど近距離を見る際に使われる鼻側下方部といった、生活シーンごとに使用頻度の高い領域を想定。それぞれの領域について、両眼で見た際のコントラスト数値を精密に計算し、装用者一人ひとりの度数に合わせて、レンズ全体としてコントラストが安定して発揮されるよう設計されています。
■生活シーンに応じて、鮮明さが続く視界へ
こうした設計により、さまざまな視線方向や距離においても、両眼で見た際のコントラストが高まり、解像度の高い視界を支える単焦点メガネレンズが実現されました。風景を見るとき、車を運転するとき、デジタル機器を操作するときなど、日常のさまざまな場面でモノの輪郭や細部を、より安定して捉えやすい視界が期待できます。

その結果、特定のシーンだけに効果を発揮するのではなく、生活の中で繰り返される「見る」という行為そのものを支えることが可能に。「生活全体を通して解像度の高さを感じられる視界を目指し、一瞬の驚きではなく、毎日の暮らしの中で積み重なっていく視覚体験にこそ価値がある」と、同社は同製品で得られる体験について説明しています。
【製品ページ】
https://www.nikonlenswear.com/ja-jp/our-lenses/vision-correction/for-myopes-hyperopes-astigmats-support/sv-z
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