こうなったら忖度なしで書きます! サントリー「忖度禁止カフェ」でクラフトボスの比較試飲をしたんですが

いきなりの自分語りですみません。筆者、できるだけウソのない生き方がいいな、と思いながら日々を過ごしています。人にも自分にもウソをつきたくないですよね。

でもね、本当のことを言えないときだってあるじゃないですか。

そういう時は、うんと遠回りの褒め方をしたり、話をそらしたり、無意味にニコニコしたり、いろいろせざるを得ないかもしれません。

「忖度(そんたく)」という言葉は、「相手の気持ちを推しはかる」ことらしいのですが、状況や相手によっては忖度する場面も、訪れる可能性があるわけです。大人になればなるほど、そういう可能性は増すばかりです。こわいですよね。

「忖度禁止カフェ」のお知らせが来る

そんな大人の筆者に「忖度禁止カフェ」のお知らせが届きました。正式名称は「本音でファクトチェック 忖度禁止カフェ」というらしいです。もうワードの時点で迫りくるものがあります。大人にこそ効きそうな、強ワードですよ「忖度禁止カフェ」。

これ、どういうことかというと……

・サントリー『クラフトボス 甘くないイタリアーノ』がリニューアルした
・試飲できる場所は、原宿に特設された「本音でファクトチェック 忖度禁止カフェ」
・ウソ発見器を使って忖度できない状況で感想を言う試飲会

……ということらしいのです。

めっちゃ怖いけど、内覧会に行ってきたので様子をレポートします。

誓約書!? 「忖度禁止カフェ」の流れ

「忖度禁止カフェ」に行くと、一体どんな流れになるのでしょうか。スタッフさんとモデルさんによる実演を見せてもらいました。

忖度禁止カフェのテーブルには様々なものが並んでいますが、とりわけ目を引くのは「忖度しま宣言」と書かれた誓約書のようなもの、そして銀色の箱の上に乗った「忖度発見器」!

まず、忖度禁止カフェの説明、そしてさきほどの“宣言”書類について、スタッフさんから説明が行われます。

そして、宣言の中にはこんなことが書かれているのですが……おぉ、マジか?

私は、以下の行為を行いません。

・友達や周りの人の意見に流されません
・スタッフや企業担当者の顔色をうかがいません
・空気は読みません
・企業努力は味の評価に入れません
・「ペットボトルのカフェラテにしては…」という譲歩をしません

きっちり、こちらの退路を断(た)ってきている忖度禁止カフェ。でもこれ、僕らの“忖度”を断つと同時に、新しい「クラフトボス 甘くないイタリアーノ」に対する“言い訳”も断っている、ということになるのでは……?! 勇ましすぎる。

モデルさんが「上記の内容を理解し、同意します」にチェックを入れたら、「従来品」と「リニューアル商品」の飲み比べが開始。順に飲むモデルさん、リニューアル商品の方を飲んだ時に思わず表情が出ています。

「カフェのカフェラテの味に近かった」という感想を述べたモデルさんの回答に対し、「本当に忖度なしでお答えいただけましたか?」と迫るスタッフさん。

モデルさんが「忖度発見器」に手を置いてスイッチを入れると……緑色のランプが強く点灯。「これは忖度なし!」と札を掲げるスタッフさん。モデルさんに安堵の表情が浮かびました。

「やっぱりミルクって書いてある自信。ミルクが美味しかったです。この美味しさがペットボトルで買えるならアリだな、って思いました」と本音の感想。

「忖度発見器」の場面で一瞬、緊張が走りましたが最後は笑顔で終了! これまでにない試飲体験と言えそうです。

忖度なしで書きます! 新・甘くないイタリアーノを実際に飲む!

実際に、筆者も試飲してみましたので、こちらも忖度なしでマジに書きましょう。

今回の内覧会用に用意いただいた試飲セットはこちらです。

・「甘くないイタリアーノ」従来品
・従来品のミルク

・「甘くないイタリアーノ」リニューアル商品
・リニューアル商品のラテ専用ミルク

見た目に大きな違いはありません。「従来品のミルク」と「ラテ専用ミルク」は、試飲用の濃度になっているとのことでした。

それぞれ比較しつつ、手持ちの飲み物で口の中をリフレッシュしながら、繰り返し飲んでみた結果を率直に列記しました。

忖度はしません!

「従来品のミルク」と「甘くないイタリアーノ従来品」

従来品のミルク:単体で飲むと、全体に水っぽく感じる。最初口に含んだ時のアタックでミルク感が弱い。鼻に抜ける感じが粉ミルクの風味に似ている。後味が複雑。苦味に似た感覚が残る。

甘くないイタリアーノ従来品:口当たりのミルク感・コーヒー感いずれもアタックは控えめ。糖類寄りの甘さがほんのりある。コーヒー要素についてはコーヒー香料独特の印象。全体に薄く軽いのでゴクゴクと飲める。

「ラテ専用ミルク」と「リニューアル商品」

ラテ専用ミルク:飲んだ瞬間にいつもの牛乳の記憶がよぎる。完全に一致ではないけど相似した方向の味わい。ミルクのアタックが強い。口に含むと、ミルクのボディ感(牛乳に似た重厚さ)を感じる。同時に牛乳で感じられる「乳」系の甘味が残る。本物の牛乳とは系統の違う後味が一瞬あるけど、シンプルに消えていく。

リニューアル商品:アタックにまずコーヒー、特に苦味要素がきっちり。加えてミルクの強さもしっかりとコーヒーの裏に存在している。従来品の比較として味わうとコーヒーとミルクの要素が格段に上がっている。味わいの輪郭というかコントラストが強めになっている。余韻にミルク特有の油脂の感覚と甘さが残る。全体にコーヒーとミルクのいずれかが突出せず、バランスが整っている。

──以上、比べることで、それぞれの特徴がより良くわかる試飲結果となりました。従来品はいわゆる、“ペットボトルっぽい”味わい。ハッキリ言うと平坦な味わいでした。

それに比べて、リニューアルした「甘くないイタリアーノ」は、コーヒーの要素とミルクの要素がそれぞれ自立していると感じる出来栄えです。ミルク特有の強さがあるので、コーヒーの要素も同じくらい強くチューニングできたのだと考えられます。

「じゃあ、従来品はこれまで、出来ることをしていなかったということ?」かというとちょっと違うようです。これには理由があるらしいです。

今までのペットボトル飲料のミルク感が弱い理由

これまでのペットボトル飲料には“3%の壁”というものがあったそう。なんぞや。

サントリー食品インターナショナルの中の人(ブランドマーケティング本部 湯沢雅貴さん)によると、「チルド商品(乳飲料)」の場合、「乳原料の上限ライン」に制限や限界は無いらしいのです。

しかし、「既存のペットボトル飲料(コーヒー飲料)」の場合、「乳原料の上限ライン」は3%までと省令(※)で定められているのです。(※乳及び乳製品の成分規格等に関する命令)

「ペットボトルのラテはミルクが薄そう」というイメージを払拭すべく、新たな「クラフトボス 甘くないイタリアーノ」では「ラテ専用ミルク」の開発に着手。乳原料3%のラインを守りつつ、ミルクの味わいを実現するために次の方法をとりました。

・生乳から必要な「乳素材」を取り出す(分画する)
・油脂原料は生乳以外の素材を用いて、新たな油脂原料を用意
・新・乳素材と新・油脂原料を独自配合

こうした工夫により、しっかりとした満足感とナチュラルなミルク感を備えた「ラテ専用ミルク」が完成したそうです。

開発者の方に直接聞いてみた

実際に「ラテ専用ミルク」の開発に携わった、サントリー食品インターナショナルの石井友喜さんにお話を伺ってみました。

──新・乳素材と新・油脂原料とあります。生乳から取り出した新・乳素材はどんな要素を取り出しているか伺うことはできますか?

石井さん:生乳を純粋に分画して得られた、新しい乳原料の素材ですね。最終的にどういった分化物を使っているかはちょっと申し上げられないんですけれども、今回狙いとしている「ナチュラルなミルクのボディ感」を再現するため、そこを一番感じてもらえる素材を、幾つかある分化物の中から探索して使用しています。

──従来製品に比べて、リニューアルした「甘くないイタリアーノ」はナチュラルなコーヒーの苦味が来るのですが、コーヒー香料っぽさが少ないですね。

石井さん:今回開発にあたり、改めて様々なカフェやコンビニのコーヒーを飲んで「コーヒーとミルクってなんだろう」というところをゼロベースで考え直しました。ですので、よりナチュラルにコーヒーを感じてもらえるよう意識しています。その上で深煎りのエスプレッソや、新しい倍煎豆(新規の「イタリアーノ」専用倍煎豆)を使うことで、ナチュラルなコーヒーに寄せることができたと思っています。

──ミルクとコーヒーのコントラストが上がっている感じで、忖度なしで美味しかったです。本当に。

石井さん:ありがとうございます。

2000字越えの説明文

「本音でファクトチェック 忖度禁止カフェ」の中には、「甘くないイタリアーノ開発秘話」として2000字越えの説明文が掲示されていました。読んでみると並々ならぬ努力と情熱が、このイタリアーノに注がれていることがわかるので、こちらもぜひどうぞ。

ただただ、ペットボトルのカフェラテの常識を変えたくて
~新・甘くないイタリアーノ開発秘話~

本日はサントリー「クラフトボス 甘くないイタリアーノ」の「本音でファクトチェック 忖度(そんたく)禁止カフェ」に足を運んでいただきありがとうございました。今回飲んでいただいた「甘くないイタリアーノ」にかける思いを少しだけ伝えさせていただきたく、このボードを用意させていただきました。
お時間がある方は最後まで読んでいただけますと大変ありがたいです。
まず、「なぜ、私たちはこのイベントを開催したのか」というところからお話しさせていただきます。
その原点にあるのは、一つの問いでした。
「ペットボトルで、カフェのラテと間違えるような味わいはつくれるのか?」
ペットボトルのカフェラテは、便利で身近な存在でありながら、
どこかで「カフェのラテにはかなわない」と思われてきました。
私たち自身、その評価を否定し切れずにいたのも事実です。
それでも、目指しました。
カフェで飲むラテの、あの満足感。
飲み終えた後に残る余韻。
それを、ペットボトルという制約の中で、どこまで再現できるのか。
今回の開発は、その限界に真正面から挑むものでした。
まず立ちはだかったのは、カフェのラテのような「満足感」をどう実現するかという問題です。
甘くないのに、満足感がある。
言葉にすれば簡単ですが、実際の味づくりでは、ここが最も難しいポイントでした。
では、人はカフェのラテのどこに「おいしさ」や「満足感」を感じているのか。
コーヒーなのか。
ミルクなのか。
あるいは、そのバランスなのか。
私たちはまず、そこを探りにいきました。
カフェラテの飲用シーンや評価を丁寧にひもといていくと、
一つの傾向が見えてきました。
それは、ミルクのクオリティーです。
コーヒーの香りや苦味はもちろん大切ですが、
「また飲みたい」「満足した」と感じる決め手になっているのは、
ミルクのコク、舌触り、後味といった部分でした。
そこで私たちは、「ミルクを徹底的に深めよう」と決断しました。
しかし、すぐに現実的な壁が立ちはだかります。
ペットボトル飲料には、乳原料(=ミルク成分)を3%以下に抑えなければならないという制約があります。
カフェのラテらしい満足感を、
たった3%以下の乳原料で表現しなければならない。
この条件下で、質感もコクも妥協しない味をつくることは、決して簡単ではありませんでした。
そこで私たちは、アプローチを変えました。
「飲料業界で使われている素材の中から探す」のではなく、
まず必要なスペック要件を明確にし、それを満たす素材がどこにあるのかを探す。
ミルクの世界は、想像以上に奥深い。
開発を進める中で、私たちは何度もその懐の深さに驚かされました。
今回のリニューアルでは、
3%までの乳原料で、質感も含めてしっかりと味わいをつくり込み、
さらにプラスアルファとして、
乳原料ではない素材で“ミルクらしい味わい”を設計するという手法に踏み込みました。
その結果、数字としては3%を超えないまま、
体感としてはそれ以上のミルク感を立ち上げることができたのです。
ただし、新しい素材を使うということは、
おいしさだけでなく、多くのハードルを伴います。
安全性はもちろんのこと、
味が時間とともに変質しないか。
賞味期間の間、品質を保てるか。
工場で安定して製造できるか。
商品開発において、品質保証は非常に重要な役割を担います。
特に新素材を使う際には、
通常以上に強度の高いチェックを重ねていきました。
生産課題があれば生産部と、
調達の問題があれば原料部と。
社内の各部署も巻き込みながら横断的に連携し、
原料メーカーとも議論を重ねながら、
一つずつ課題を乗り越えていきました。
まさに、総力戦でした。
最終的に素材を決定する上で、
私たちが何よりも重視したポイントは、ただ一つ。
「おいしくなったかどうか」。
どんなに理屈が正しくても、
どんなに新しい素材でも、
おいしくなければ意味がない。
その確信を得られた瞬間は、調査を実施したタイミングでした。
そこでは、これまで聞くことのできなかった声が、次々と上がりました。
「甘くないのに、めちゃくちゃおいしい」
「カフェのラテみたい」
「普段はカフェのラテしか飲まないけど、これなら飲んでみたい」
その言葉を聞いたとき、
開発チームの中で思わず出たのは、「やった!」という一声でした。
私たちが目指してきた、
カフェのラテのような味わいに近づけることができた実感がありました。
だからこそ、私たちは思ったのです。
この変化は、言葉やデータで語るだけでは足りない。
本当にそうかどうか、確かめてもらう場が必要だ。
そうして生まれたのが、
今回のイベントである「本音でファクトチェック 忖度禁止カフェ」です。
ペットボトルのカフェラテは、カフェのラテにはかなわない。
そんな常識が、皆さまの中で少しでも揺らいだなら、これ以上うれしいことはありません。最後になりますが、ここまで私たちの想いをお読みいただき、ありがとうございました。
新しくなった「クラフトボス 甘くないイタリアーノ」は、2月24日(火)より店頭でお楽しみいただけます。これから、皆さまの日常に寄り添える一杯になれればうれしいです。

サントリー 「クラフトボス 甘くないイタリアーノ」チーム一同

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オサダコウジ

慢性的に予備校生の出で立ち。 写真撮影、被写体(スチル・動画)、取材などできる限りなんでも体張る系。 アビリティ「防水グッズを持って水をかけられるのが好き」 「寒い場所で耐える」「怖い場所で驚かされる」 好きなもの: 料理、昔ゲームの音、手作りアニメ、昭和、木の実、卵

TwitterID: wosa

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