「あけおめ」を言いそびれたら、今年は“あけごめ”しない? 東京駅でサントリーが「#あけごめ by ノンデネ」を開催中
年が明けて仕事も始まり、正月気分があっという間に消えていくこの時期。ふと「しまった! あの人に『あけましておめでとうございます』って言ってなかった」と思い出して、でももう遅いかも……とメッセージを控えてしまう。そんな“年始の言いそびれ”を経験したことがある人は、多いのではないだろうか。
そんなモヤモヤに、あえて正面から向き合うイベントが東京駅に登場した。サントリーが展開するソーシャルギフトサービス「ノンデネ」による企画「#あけごめ by ノンデネ」だ。1月7日から9日までの3日間、JR東京駅・八重洲中央改札外のイベントスペースで開催中だ。
サントリーホールディングスのコミュニケーションデザイン本部・宮元尚哉氏は「ノンデネは、誕生日や記念日などの特別な日だけでなく、日常の『ありがとう』や『ごめんね』といった、ささやかな気持ちをお酒と一緒に届けるソーシャルギフトサービス」と説明した。
昨年8月にサービスを開始したノンデネは、200種類以上のスタンプを使い、LINEなど複数のプラットフォームから気軽にメッセージとギフトを送れるのが特徴だ。利用料は1回あたり290円で、受け取った側はファミリーマートかローソンの店頭でドリンクチケットを提示することで、同社の8種類の商品(ノンアルコール飲料を含む)と交換できる。
受け取る相手が自分の好みに合わせてお酒を選べる仕組みもあって、「気持ちを気負わず伝えられて、相手にも負担をかけない点がユニーク」と宮元氏は話す。
サービスが生まれた背景には、近年の人間関係の変化があるという。「職場でもプライベートでも、以前ほど気軽に声をかけたり飲みに誘ったりしづらくなっています。人と関わるうえで、どこか“見えないバリア”のようなものを感じることが増えました」と宮元氏。一方で「お酒には、人と人とをつなぐ力があると信じてきました。その力を、今の時代に合った形で生かせないかと考えた結果がノンデネです」と続けた。
イベントのきっかけになったのは、“新年のあいさつ”をめぐる小さなすれ違いだった。同社が行った調査では、新年のあいさつを言いそびれた経験がある人の7割以上が「心残りがある」と回答。そのうち約半数が「そのことで人間関係が疎遠になった気がする」と答えている。
一方で、あいさつを受け取る側に聞くと、「遅くなっても返してもらえたらうれしい」という声が多かったという。「送る側は『今さら返すのは気まずい』と感じているのに、受け取る側は『遅くても構わない』と思っている。この意識のギャップが、コミュニケーションを止めてしまっていることが分かりました」と宮元氏は語る。
そこで提案されたのが、「あけましておめでとう」+「遅れてごめんね」という気持ちを込めた年明けのあいさつの新提案、「#あけごめ」だ。「『あけましておめでとうございます』を言いそびれてしまったこと自体を、素直に、少しチャーミングに伝える言葉として『#あけごめ』を提案しました」と笑顔で話す。
開催日にも意味がある。関東圏で1月7日は、松の内が明けるタイミングで、多くの人が「もう正月は終わった」と感じる日だ。あえてこの日にイベントをスタートさせた理由について、「『今からでもいいんだ』と感じてもらいたかった」と宮元氏は狙いを明かす。
会場は、展示を通じて自分の“言いそびれ”を振り返る「気づき」のエリアと、実際に行動につなげる「体験」のエリアに分かれている。体験エリアでは、20種類のステッカーの中から今の気持ちに最も近いものを選び、ハガキサイズのメッセージカードを作成する仕組みだ。「相手の顔を思い浮かべながら手を動かすことで、自然と気持ちを整理できる体験になっています」と宮元氏。
完成したカードにはQRコードが付いていて、コンビニなどで読み取ると、ノンデネのアプリと同じように、お酒が1品もらえる仕組みだ。「『遅れてしまったけれど、伝えたい』という気持ちは、多くの人が抱いているもの。その気持ちを否定せず、前向きに届ける文化を広げていきたい」。宮元氏はそう話し、「このイベントが、人と人との関係をもう一度つなぎ直すきっかけになれば」と期待を込めていた。
(取材・文/佐藤アケミ)
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