外国人選手の獲得強化を目指す埼玉西武ライオンズが業務提携したのはアジア各国の選手が所属する佐賀アジアドリームズ
11月20日、NPB(日本野球機構)の埼玉西武ライオンズが、九州の独立リーグ球団である佐賀アジアドリームズとの業務提携を発表しました。この提携は「西武ライオンズ海外戦略」を推進していく上での一環だとしています。
西武ライオンズ海外戦略を策定
https://www.seibulions.jp/news/detail/202500624821.html[リンク]
2024年に活動を始めた佐賀アジアドリームズは、インドネシア、フィリピン、スリランカ、パキスタン、カンボジア、タイ、ベネズエラ、ドイツ、日本と9か国(2025年現在)の選手で構成された球団で、初年度は、佐賀インドネシアドリームズの名で活動しました。
Dream of DREAMS〜それぞれの夢〜 |佐賀インドネシアドリームズ(YouTube)
https://youtu.be/RjdNpqCcmpU
アジア各国の野球連盟とのネットワークを駆使し、各国代表選手を含む将来有望な人材の育成を目標に掲げている同球団の理念は「アジアでの野球振興と発展」だといいます。
同球団を運営するNEO ASIA JAPAN株式会社の担当者に、埼玉西武ライオンズとの業務提携などについて話を聞きました。
ーー埼玉西武ライオンズとの業務提携による相互メリットは?
担当者:アジアでの野球振興・発展を目指しているチームは世界中探しても他にないと思っております。球団が設立した背景として、アジア各国の野球連盟との強いつながりやルートがあるので、西武球団には、その点をプラスに思っていただいたと感じています。
ドリームズにとっては、所属選手が将来的にNPBに行ける可能性が高まることに加え、スカウティングにおいても、有望な選手が参加する可能性が高まります。
ーー佐賀アジアドリームズの選手が日本で活躍すれば母国の野球選手に対する影響力は大きいと思います。近い将来、佐賀アジアドリームズからの成功事例は誕生しそうですか?
担当者:その可能性は十分にあると思いますし、西武球団もそれを望んでの今回の業務提携だと感じています。
我々としては、野球がまだプロスポーツとして確立していなかった時代の日本における長嶋茂雄さんのような存在をアジア各国に生み出したいと考えています。
歴史的初勝利の瞬間|佐賀アジアドリームズ(YouTube)
https://youtu.be/XfXHpS8-Csg
ーー準加盟している九州アジアリーグではかなりの負け越しとなっています。プロ野球チームとして佐賀アジアドリームズが直面している課題は何でしょうか?
担当者:全てだと思いますが、野球途上国の外国人を主体にしているので、どうしても投手力や守備力は他よりも鍛えなくてはいけないポイントだと感じます。ただ、野球界にとって未開拓の金の卵となるような選手たちがアジア各地に存在していることは実感しています。
ーー佐賀アジアドリームズを長期に渡って運営していけるだけの収益は見込めているのでしょうか?
担当者:選手たちの出身国である海外にもスポンサーを募ることができるので、他の独立リーグ球団とは違った収益構造を持てると考えています。地元・佐賀でも、今年から耕作放棄地を活用して米作りを始めました。このように、地元に貢献しながら収益を得る取り組みも進めています。
ーーありがとうございました。
ここ数年、”トップ・プロスペクト(若手有望株)”と言われている台湾人選手がNPBのチームに入団するケースが増えている気がします。
少子化による野球の競技人口減少や、NPBからMLBへの選手流出の穴を埋めるために、日本の野球界でも今後優秀な外国人材の登用がますます盛んになっていくのではないでしょうか。
そういった流れの中では、佐賀アジアドリームズの選手達がNPBで活躍するようになったり、母国の野球界へ多大なる貢献をするという可能性も十分ありそうです。
佐賀アジアドリームズ
https://saga-asia-dreams.jp/[リンク]
※画像提供:佐賀アジアドリームズ
(執筆者: 6PAC)
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