乃木坂46・弓木奈於 久保史緒里卒業コンサートで見せた“MC覚醒”
乃木坂46・久保史緒里が11月26日・27日、横浜アリーナで卒業コンサートを開催。2016年3期生加入から約9年間、グループの中心メンバーとして活躍してきた彼女の活動に終止符が打たれた。DAY1で注目を集めたのが、弓木奈於のMCパートだ。彼女は会場1万7000人の前で、久保への思いを「餃子」に例えるという独特の表現で、会場を沸かせた。
弓木は、寂しい気持ちを「一旦未来の自分に丸投げして」、リハーサルから本番まで久保との思い出を噛み締めてきたと吐露。そして最近、久保宅での餃子パーティーでの出来事を詳しく語り聞かせた。多忙な中、久保が3種類の餃子を手作りし、訪問したメンバーたちに振舞う姿。「“美味しい”という笑顔が見たかったんだよ」と、キッチンで次々と餃子を作り続ける久保の姿に、弓木は彼女の本質を見たのだろう。
久保について「自分のことだけじゃなくて周りのことを1番大切にする先輩」と表現した弓木は、ここからさまざまな比喩を重ねていく。餃子の餡のようにグループを支え、味変するように様々な表情を見せ、皮のようにもっちもちの懐で全員を優しく包み込んでくれる存在である、と。そして「いつしかそんな史緒里ちゃんのことを私は餃子だと思うようになりました」という宣言の後、「どれだけ予約の取れない店になっても絶対に通います!」と、久保への変わらない想いを打ち明けた。
7人きょうだいの次女として育った弓木。学生時代、限られたお小遣いの中では大好きな乃木坂の握手会に行くこともできず、参加したという友達の話を羨ましく聞いていたという。またその頃からメンバーの雑誌の切り抜きを定期入れや秘密の宝箱に保管していた。
バラエティでの活躍は今やおなじみだ。母親を始めとするユニークで温かい家族にまつわるエピソード、旅先でのハプニング、コンビニの商品の発注数を大幅に間違えて店長に「POP書いてるか品出しだけしてればいいよ」と言われたバイト時代の話など、無限に湯水のごとく出てくる実話と、すべてにおいて全力投球する前のめり精神で「弓木ワールド」を作って来た。だが、そのエネルギーの根底には、握手会にも行けなかった少女時代から変わらぬ、掛け値なしの乃木坂愛がある。
久保卒業という大きな転機を迎えて、弓木の思いはMCで爆発した。餃子という比喩で17000人を沸かせた、その背景には、休み時間、教室の片隅で同級生と乃木坂の歌を歌っていた日々から変わらない、グループへの熱い想いがあったのだ。
(執筆者: 田中周作)
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