0歳から6歳は“おくちのゴールデンエイジ” 子供のオーラルケアに必要なこととは?

毎日の習慣として行うオーラルケアは、おくちの健康を守り、そして全身の健康を守ることにもつながっています。特に、0歳から6歳までに「おくち」の環境を整えておくことが、一生の健康に関わると言われています。サンスター株式会社は子供の成長に重要なこの時期を“おくちのゴールデンエイジ”と定義づけ。

子供のオーラルケアにはどんなことが必要なのか?サンスター財団 歯科衛生士さんと、おくちのゴールデンエイジを支える製品を開発する「SODATECO(ソダテコ)」の担当者さんにコメントをいただきました。

サンスター財団 歯科衛生士

Q:子供への健康投資に「お口のケア」を重視している親が多い、という結果を読みましたが、この傾向はいつ頃から広まっていったものなのでしょうか。

厚生労働省の「歯科疾患実態調査」によると、3歳児のむし歯有病率は1980年代では約80%ありましたが、2022年の調査では20%以下まで減少しています。このように、子どものむし歯が大きく減っている背景には、保健指導とフッ素入りハミガキの普及や、保護者の予防意識の高まりが関係しています。近年はむし歯予防だけでなく「お口の健康が全身の健康に繋がる」という考え方が広まり、“将来への健康投資”と考えるご家庭が増えていると感じます。

Q:年齢別の効果的なオーラルケア方法を教えてください。

【歯が生える前(3ヶ月頃)】
 赤ちゃんのお口のケアは、歯が生え始める前の生後3か月頃から少しずつ始めていただくのがおすすめです。この時期からお口に触れられることに慣れておくと、歯が生えてきた後にハブラシでの仕上げみがきに移行しやすくなります。機嫌の良いタイミングに、ガーゼやおくちケアシートでお口の中をやさしく拭ってあげるようにケアしましょう。

【歯が生えてきてから(6ヶ月~2歳頃)】
乳歯は6ヶ月頃から生え始め、2歳半~3歳頃までに生えそろいます。上の前歯が生えてきたらハブラシでの仕上げみがきをスタート。まずは肩の力を抜いて、歌を歌うなど楽しい雰囲気で。キレイにすることよりも、親子で楽しい時間にすることが大切です。

【3歳前後】
3歳前後は子どもが自分で歯みがきをする習慣を身につけていく大切な時期です。この時期のハブラシの持ち方には、主に2通りあります。ハブラシの毛先を自分の方に向けた「こんにちは」の持ち方と、毛先を反対側に向けた「さようなら」の持ち方です。
下の歯は「こんにちは」、上の歯は「さようなら」でみがくと覚えると、子ども自身も楽しくみがけます。歯の表面は、この2通りの持ち方でみがくようにしましょう。
まだこの時期は一人で完璧にみがくことは難しいので、1日1回寝る前は必ず保護者が仕上げみがきでサポートしてあげましょう。まだこの時期は一人で完璧にみがくことは難しいので、1日1回寝る前は必ず保護者が仕上げみがきでサポートしてあげましょう。

【6歳前後】
6歳前後は、乳歯から永久歯に生え変わる大切な時期です。この時期は、歯の高さや歯並びがデコボコになり、歯みがきが難しくなります。特に最初に生えてくる奥歯、いわゆる「6歳臼歯(第一大臼歯)」は、最初は背が低く、ハグキに被っているため、ハブラシの毛先が届きにくいのが特徴です。そのため、ハブラシを横から入れるようにして、奥までしっかりみがくことがポイントです。この時期の子どもはまだみがき残しが出やすく、むし歯のリスクも高いので、保護者の仕上げみがきでしっかりとサポートしてあげることが大切です。寝る前のフッ素洗口も効果的です。

歯みがきの際は、フッ素入りハミガキの使用もポイントです。フッ素にはむし歯予防効果がありますが、濃度や使用量は年齢に応じて異なりますので、適切な濃度や使用量を守ることが大切です。3~5歳は900~1000ppmFのフッ素濃度でグリーンピースくらいの量を使用します。ハミガキを使用した後は吐き出して一回程度、水ですすぐようにしましょう。ただし、うがいができない場合は、ガーゼなどでお口の中に残ったハミガキをふき取るようにしてください。

また、むし歯のリスクが高いところは、上の前歯の歯とハグキの境目、歯と歯の間、奥歯のかみ合わせの溝です。むし歯になりやすいところは特に丁寧にみがき、ハブラシでは届きにくい歯と歯の間のケアはデンタルフロスを取り入れると効果的です。
まだこの時期は一人で完璧にみがくことは難しいので、1日1回寝る前は必ず保護者が仕上げみがきでサポートしてあげましょう。
そして、効率的にみがくためには、ハブラシ選びも大切です。一人みがきの際は、持ち手が太くて握りやすく、毛先の大きさが年齢に合ったものを、仕上げみがきの際には、持ち手が長く、ヘッドが小さいものを選ぶと、奥歯まで届きやすく細かい部分もしっかりみがけます。さらに、毛先が開いたハブラシは汚れを落としにくく、ハグキを傷つける可能性もあります。毛先が広がってきたら早めに交換するようにしましょう。

Q:歯科衛生士からの視点で、「SODATECO(ソダテコ)」の商品はどんな所が良いなと思いますか?

一人みがき用の「ソダテコ こどもハブラシ」には親指をおく位置がわかりすい星型ガイドが付いており、「こんにちは」「さようなら」という持ち方を保護者が子どもに教えやすい工夫がされています。視覚的に分かりやすく、正しい持ち方を自然に身につけられる点がとても良いと思います。
仕上げみがき用の「ソダテコ こどもハブラシ(仕上げみがき用)」は、ヘッドが小さくて子どもの歯にフィットしやすい設計になっています。小さなお口の中でも動かしやすく、すみずみまでしっかりみがけるところが魅力的だと感じています。

サンスター オーラルケアマーケティング部 担当者

Q:どの様な子供を取り巻く環境から商品開発の着想を得ましたか? 子どもの歯みがきに有効な製品や成分を教えてください。

「腸内フローラ※」はよく知られていますが、実はおくちにも「口内フローラ※」が存在しており、おくちの中の菌のバランスを良い状態に保つことが大切です。
特に、1歳7ヶ月~2歳7ヶ月頃の期間は「感染の窓」と呼ばれ、むし歯菌に感染しやすい時期です。また、おくちの健康はむし歯予防だけではなく0~6歳の時期に「おくち」の環境を整えるための習慣づくりが重要であり、子どもの将来のからだの発育や成長にも関係しています。
子どもが将来にわたり、健やかに成長するためには、歯が生えはじめる前後の早い時期からのオーラルケアの習慣がとても重要です。特に子ども自身の歯みがきが十分できない期間は、パパ・ママが仕上げみがき用のハブラシやフッ素が入ったジェルを使って仕上げみがきをしてあげましょう。
※フローラ:おなか(腸)や、おくちに存在する、いろいろな菌(善玉菌や悪玉菌など)の集まりのことです

Q:それをふまえて「SODATECO(ソダテコ)」の商品をどう活用すれば良いでしょうか。

お子さまの成長に合わせた、年齢別のハミガキ、ハブラシを取り揃えています。
初めてのむし歯予防として歯が生え始めの6ヶ月頃から使える「仕上げみがきジェル」と「仕上げみがき用ハブラシ」は、パパ・ママが適量を出しやすく、みがきやすい設計です。
歯みがき習慣でこどもの将来のおくち6大リスク※をトータルケアする「こどもハミガキ」は、年齢に応じたフッ素量を配合しています。
人間生活工学設計で年齢ごとの手や口の大きさに合わせ、握りやすさ、みがきやすさを追求した「こどもハブラシ」は、子ども自身が自分でみがきやすい設計です。
※:むし歯、着色、おくち全体の汚れ、歯石、歯垢、口臭/15歳以下のこどもの親が、近い将来(2~3年)気になりそうな、歯みがき不足によるこどものおくちトラブル(サンスター調べ)

Q:ハブラシや歯磨き粉だけではなくスムージーがラインナップされていることが特徴的かと思いますが、インナーケアもオーラルケアに大切ということでしょうか。

0~6歳の時期に「おくち」と「おなか」の環境を整えるための習慣づくりは、子どもの一生の健康に関わります。
健康なからだをつくるためには、毎日の栄養バランスの良い食事がとても大切です。食べ物を取り入れる「おくち」と その栄養をしっかり吸収する「おなか」の環境を整えることは非常に重要になります。インナーケアはオーラルケアのみならず、お子さまのからだ全体に大事です。

菅 良夫 
マーケティング戦略部
ブランドマネージメントグループ
SODATECO(ソダテコ)
1992年入社し、1997年以来現在までマーケティング業務に従事する。
Ora2、GUMブランドの商品開発およびブランドマネジメント、
2023年よりSODATECO(ソダテコ)を担当する。趣味はトレイルランニングで山を走ること。

◆SODATECO(ソダテコ)
https://jp.sunstar.com/sodateco/

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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