香港の建築現場の「竹の足場」は文化
香港に行くと、あまりにも高層ビルが多く、そしてイルミネーションともいえる夜景が美しく、街にいるだけで感動します。香港は面積が狭いにも関わらず、多くの人たちが住んでいるため、マンションや商業ビルの狭い部屋で生活している人が多いです。
香港的な風景として竹の足場を目にすることが多い
そんな人口密度高めな香港ですが、建築物で独特なポイントといえば、建築現場の「竹の足場」でしょう。日本を含む多くの国では鉄製の足場を使っていますが、香港では竹がメインです。メインというより、ほぼ竹です。
なので、香港の街を歩いていると、香港的な風景として竹の足場を目にすることが多いです。
香港は古いビルやマンションが多いので、改修中のことが多々あります。
改修やリノベーション時にも、竹の足場が使われています。
職人は竹と竹を紐で結び、固定し、足場として使っています。
鉄製と比較して竹の足場はコストが安く、柔軟性があり、軽くて扱いやすいようです。
小さなビルやマンションだけでなく、巨大なビルの建築や改修にも竹の足場が使われています。
竹で組んだ足場をネットで囲み、物が落下しても歩行者に当たらないようにしていることもあります。
近代的な重機を使用して建築している巨大ビルでも、足場だけは竹製だったりします。
香港人の竹の足場に対する信頼度、かなり高めのような気がします。
歩行者用の通路でも、竹を使用して足場を作り、作業を進めしていることがあります。
ビルやマンションの人が、竹で窓に置き場を作っていることもあります。
香港では、かなり竹が重宝されていることがわかります。
金属製の足場もあるはずですが、筆者は、ほぼ見たことがありません。
香港において、竹の足場は文化といえるのではないでしょうか。
しかし、竹の足場について危険性を危惧する声も上がっています。
今後、竹の足場はどうなるのか、注目したいところです。
<香港大学学術庫 / 英文・一部引用>
「竹足場は、軽量でコスト効率が高く、環境に優しいことから、香港の建設現場で広く使用されており、文化的な象徴となっています。しかし、竹足場の倒壊は建設作業員の安全にとって重大なリスクとなります。現在、安全検査は資格を持った専門家による目視による評価に頼っています。この方法は、非効率でコストがかかり、人手不足に陥りやすく、人為的ミスが発生しやすく、安全性を損なう可能性があります」(Google翻訳)
<ABC News / 英文・一部引用>
「今年初め、政府の開発局は、公共建築物の工事における足場に金属をより多く使用する計画を発表した。内部メモには、竹製の足場には「機械的特性の変動、時間の経過に伴う劣化、高い可燃性など、本質的な弱点があり、安全性への懸念が生じる」と記されている。当局は、今年3月以降、新規建設プロジェクトの50%を鉄鋼利用に充てるよう求めた」
香港、建築や改修時の足場、ほとんど竹なんですよね。高層ビルでも竹です。近代的な重機を使っての建築でも、足場だけは竹だったりします。香港人の竹に対する信頼度すごい。もはや竹の足場は香港の文化に思える。 pic.twitter.com/AmNAaAvDTA— クドウ秘境メシ (@kudo_pon) November 27, 2025
(執筆者: クドウ秘境メシ)
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
