2026年おせちは「贅沢」と「コスパ」の二極化! ファミマ独自調査で見る消費者の本音と狙い
2025年11月25日(火)、株式会社ファミリーマートは本社にて「ファミマのおせち2026 メディア向け説明会」を開催した。今年も終わりの見えない物価高騰が家計を直撃する中、消費者は来たる2026年の正月をどのように迎えようとしているのか。
説明会では、同社商品本部 デリカ食品部の掛谷守之氏らが登壇し、独自に実施したアンケート調査の結果を発表。そこから見えてきたのは、物価高に直面しながらも「ハレの日」を大切にしたいと願う、消費者のリアルな動向と意識の変化だった。

止まらぬ値上げラッシュと消費の「二極化」
はじめに掛谷氏は、食品市場を取り巻く厳しい現状について触れた。2025年の飲食料品の値上げ品目数は、10月時点で累計2万381品目に到達。これは昨年の年間合計(1万2520品目)を大きく上回り、2023年以来2年ぶりに2万品目を超える高水準となった。特に飲食料品を中心とした値上げの勢いは強く、家計への負担は増す一方だ。

こうした状況下、おせち市場では消費の「二極化」が進んでいるという。原材料の早期確保などで価格を抑えた「コスパ重視」の商品が求められる一方で、正月くらいは豪華に過ごしたいという「贅沢志向」のニーズも根強い。各社はこの両極端なニーズにいかに応えるかが問われている。

6割超が「物価高の影響あり」と回答するも、過半数は「贅沢したい」
ファミリーマートが実施した「2026年のおせちに関するアンケート」(対象:20〜60代の既婚男女520名)によると、昨今の物価高がおせち選びに「影響がある」と回答した人は66.0%に上った。
具体的な影響(複数回答)としては、「お得感があるおせちを購入する」(57.1%)、「早割対象おせちを選ぶ」(49.3%)が上位を占め、多くの消費者が価格メリットを重視していることがわかる。実際、「おせちに早割があれば申し込みたい」と考える人は8割を超えており、賢く買い物をしようとする意識の高さがうかがえる。

しかし、興味深いのは「食の贅沢」に対する意識だ。「2026年のお正月は、高級食材などで『食の贅沢』をしたいか」という問いに対しては、55.2%と過半数が「はい」と回答した。

この結果から浮かび上がるのは、単に財布の紐を締めるだけではない消費者の姿だ。「お得に購入したい」という節約志向と、「ハレの日は贅沢をしたい」という意欲が共存しており、早割などを活用してコストを抑えつつ、その分で質の高い食事を楽しみたいという心理が見て取れる。

「早割」は前年比約111%と好調、最大8万円分のポイント還元も
こうした消費者の「お得に賢く」というニーズに応えるため、ファミリーマートでは今年、「早割」と「予約特典」を強化した。
早割対象商品を昨年の7品から10品へ拡充し、期間も昨年より長く設定。その結果、早割終了時点での予約数は前年比110.9%と好調な滑り出しを見せたという。早期予約は食品ロスの削減にもつながるため、企業と消費者の双方にメリットがある施策といえる。

また、ファミマオンライン予約限定の特典として「全員当選お年玉」企画を実施。抽選で最大8万円分相当(令和8年にちなんだ「超大吉」)のファミマポイントが進呈されるなど、予約購買を後押しするキャンペーンも展開している。

「八百彦本店」の値下げ断行と、「欲望・背徳」の進化系おせち
2026年のファミマのおせちは、過去最多となる全35品(冷蔵5品、冷凍30品)をラインナップ。説明会では、特に注目の「贅沢おせち」と「コスパおせち」が紹介された。
伝統の技が光る「贅沢おせち」:八百彦本店
2018年から取り扱いを開始し、定番人気となっている名古屋の老舗仕出し料理店「八百彦本店」のおせち。「おせち三段重(和洋中)」は、アワビや和牛ローストビーフ、愛知みかわ豚の黒酢酢豚など38品目を盛り込んだ豪華仕様。一方で、「おせち二段重(和洋)」については、原材料の早期手配などの工夫により、昨年から1,000円の値下げを断行。質を落とさずに価格を抑え、消費者の期待に応える形となった。

八百彦本店 おせち三段重(和洋中)
【内容量】
三段重 38品目 4人向け
【価格】
店舗受け取り 29,800円(税込32,184円)
宅配でお届け 30,726円(税込33,184円)
※数量限定 ※冷蔵品 ※店舗受け取りか宅配でのお届けを選択可能。

八百彦本店 おせち二段重(和洋)
【内容量】
二段重 30品目 3人向け
【価格】
店舗受け取り 17,000円(税込18,360円)
宅配でお届け 17,926円(税込19,360円)
※数量限定 ※冷蔵品 ※店舗受け取りか宅配でのお届けを選択可能。

満足感を追求した「コスパおせち」:欲望・背徳シリーズ
デジタル事業部の石川紘子氏からは、昨年好評を博した「欲望おせち」と「背徳おせち」の進化版が紹介された。

「欲望おせち」は、京都祇園「ぎをん や満文」監修のおせちに、A5ランク宮崎牛のすき焼き肉またはボイルずわい蟹がセットになった商品。今年は品目数を56から62へ増やしながらも価格は据え置きとし、圧倒的なコストパフォーマンスを実現している。

迎春おせち+選べる欲望セット(すき焼き肉セットまたはボイルずわい蟹セット)
【内容量】
三段重 62品目3~4人向け+宮崎牛(A5ランク)すき焼き用350g(またはボイルずわい蟹400g)
【価格】
19,500円(税込21,060円)
※数量限定 ※冷凍でお届け ※送料込み
また、「背徳おせち」は、和洋中のバラエティ豊かなおせちに、「丸ごとチーズにおぼれるキムチ鍋」をセット。カマンベールチーズを丸ごと1個使用した鍋は、冬の食卓を盛り上げる背徳感満載の一品だ。

彩豊楽+丸ごとチーズにおぼれるキムチ鍋
【内容量】
三段重 38品目 2~3人向け+丸ごとチーズにおぼれるキムチ鍋
(カマンベールチーズ、国産豚バラ350g、冷凍キムチ300g、鍋の素(キムチ味)30g×2)
【価格】
16,500円(税込17,820円)
※数量限定 ※冷凍でお届け ※送料込み
時代と共に変化する「おせち」のあり方
物価高騰が続く中で迎える2026年の正月。ファミリーマートの独自調査からは、厳しい経済状況下でも「ハレの日」を特別に過ごしたいと願う消費者の切実な思いが浮き彫りとなった。
これに応えるべく、ファミリーマートは「贅沢」と「コスパ」の両軸で商品ラインナップを強化し、早割や特典といった「お得感」を打ち出すことで支持を集めている。おせちという伝統文化もまた、時代の変化や消費者のニーズに合わせて柔軟に進化し続けているといえるだろう。
「舌肥」は、舌が肥えた皆様にも満足いただける優良な情報を発信いたします。 またグルメに限らず「目」や「耳」など五感にグッとくるようなカッコイイ、カワイイ場所やアイテム情報など積極的にお届けいたします。 定期的に魅力的なアイテムをプレゼントする企画も実施いたしますので、ご注目ください!
ウェブサイト: https://www.shitakoe.com/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

