【熊本県】まるで巨大秘密基地…!再春館製薬所の工場見学で知る“ドモホルンリンクルの裏側”
広すぎて公園かと思いました。
熊本県・益城町。東京ドーム約6個分という広大な敷地の中に、オフィスや工場、畑、保育園、さらには冬のイルミネーションまでが共存する場所があります。
「ここ、本当に会社……?」そんな違和感から始まった今回の訪問。
その正体は、ロングセラー商品「ドモホルンリンクル」などの開発・製造から販売までを一貫して手がける、製販一体の通販会社「再春館製薬所」の本社です。
今回は、この不思議でスケールの大きな本社「再春館ヒルトップ」の潜入レポートをお届けします。
「人間も自然の一部」──思想が、そのまま風景になった場所
熊本の地に根差す漢方の製薬会社・再春館製薬所。
その代表的なブランドが、1974年に誕生したロングセラー化粧品「ドモホルンリンクル」です。
再春館製薬所のものづくりの根底にあるのは、「人間も自然の一部である」という漢方の考え方。
本社「再春館ヒルトップ」の敷地面積は、約9万平方メートル。そのうちおよそ7割を占めるのが、緑地や草地です。
さらに屋根や屋上に設置されたソーラーパネルによって、敷地内で使われる年間電力量の100%を自給しています。
環境配慮を“取り組み”として掲げるのではなく、ごく当たり前の日常として機能しています。
「人間も自然の一部」——その思想は、スローガンではなく、この場所の空気や景色そのものになっていました。
400円でこのボリューム?!社食がつむぐ“食の循環”
一食約400円。思わず二度見する良心価格の社員食堂も特別に体験させてもらいました。
この日のメニューはカツサンド。
パンにマスタードを塗り、自分たちで仕上げていくスタイル。
ご覧ください、このカツのボリューム。見ているだけで元気が湧いてきます……!
この社員食堂は、ほとんどゴミが出ないことでも知られています。
その理由は、「食べ残さない」というルールに加え、卵の殻や魚の骨、果物の皮など、どうしても出てしまう生ごみも敷地内のコンポスト施設で堆肥化されているから。
できた堆肥は、敷地内の畑で野菜を育てる土づくりに活用。
「食べる → 残る → 肥料になる → 育てる → また食べる」その循環が、特別な取り組みではなく“日常”として回っていることが印象的でした。
極まってる…!工場見学で見た洗練された製品づくり
意外と知られていませんが、再春館製薬所の会社・工場見学は、事前予約をすると誰でも無料で参加できます。
一般向けの「再春館ヒルトップ一般見学」は所要約90分。ドモホルンリンクルの歴史に触れられる資料館から、壁のないコールセンター、工場「薬彩工園」まで。ブランドの裏側をまるごと体感できる内容です。
真っ白で清潔感あふれる工場内では、製造・充填・検品・包装までの工程をガラス越しに見学可能。
「ドモホルンリンクルは、まるで手術室でつくられているかのよう」—そう表現されるほど、工場内は徹底したクリーンレベルが保たれています。
人工香料・人工着色料は不使用で、製品の色や香りはすべて天然由来。
さらに原料だけでなく容器の使い心地も追及しているそうで、工場内には形状を検討用の模型がずらりと並びます。
容器開発には、なんと2年以上かかることもあるそうです。底知れぬ研究魂…!
5年ぶりの大刷新。その裏にあったのは“肌の底力”への探究
再春館製薬所の主力ブランドである基礎化粧品「ドモホルンリンクル」は8点ワンラインのみ。
一つのブランドを磨き続けて、2024年に50周年を迎えました。
そして2026年1月7日。主力製品である基本4点(保湿液・美活肌エキス・クリーム20・保護乳液)が、5年ぶりに一斉リニューアルを迎えます。
この日は、普段は研究室で製品開発に向き合う白衣姿の研究者が登場。リニューアルの背景と進化のポイントを、直接プレゼンテーションしてくれました。
「何が、どう変わったのか?」
その答えは、再春館製薬所らしい“研究の深さ”にありました。
今回のリニューアルの軸となったのは、漢方発想の延長線にある「人体に本来備わる力=タンパク質研究」。
従来注目してきた善玉・悪玉タンパク質のバランスに加え、新たに着目したのが「第三のタンパク質(TFAM)」という存在です。
この考え方を取り入れることで、肌が自ら健やかに巡ろうとする“自走する力”——再春館製薬所が「肌体力」と呼ぶ力を、より根本から底上げする設計へと進化したのだそう。
研究の話は専門的ながら、根底に流れている考え方はとてもシンプル。
「悩みが出てから対処するのではなく、そもそも起こりにくい状態をつくる」
東洋医学の精神を、研究と製品づくりの両輪で貫いていることが、研究者の言葉や表情からも強く伝わってきました。
行ってみたら印象が変わった。再春館製薬所の本社見学
再春館ヒルトップは、会社を“見る”というより、考え方や空気感まで体験できる場所。
今までドモホルンリンクルの名前しか知らなかった私ですが、かなり印象が変わる体験となりました。
気になった方は、熊本の豊かな自然を感じに企業・工場見学に行ってみてはいかがでしょうか。
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