好感度抜群アイドルグループ Rain Tree 綾瀬ことり&新野楓果 「強く、優しく、自分らしく」

アイドルグループは通常、もともとは赤の他人だった人たちを組み合わせるというものです。それから、だんだんとチームワークが出来上がっていきます。
業界で「元々仲が良い」と評判のアイドルグループが誕生しました。秋元康総合プロデュースRain Tree。彼女たち17人は一度、セレクションに漏れています。しかし、ファイナリストとして言ってみれば「アイドル(仮)」として活動。そして2025年1月、とうとうメジャーデビュー。つまり一度17人は「落選」というマイナスからのスタートをしたという、苦難を共にした経験があります。そこで結束力が生まれていきました。
2025年1月にデビューしたばかりですが、早くも3rdシングル『好きだよとどっちが先に言うのか?』が10月29日に配信。2026年2月1日にはワンマンライブを控えています。このグループは17人の中からメインメンバーを選ぶ選抜制にしています。
そのメインメンバーの中から2人、綾瀬ことりさんと新野楓果さんに、話を聞くことにしました。
●「青春時代にこの曲と出会いたかったです」(綾瀬ことり)
――前回のインタビューは覚えていますか?
新野楓果さん(以下、新野さん) はい、もちろん。
――2024年11月ですね。
新野さん えええっ。そんな前ですか?
綾瀬ことりさん(以下、綾瀬さん) えー、1年前!?
『Rain Tree』ニイ、タマ、イチの強い決意 「宣言します。絶対に売れてみせます」 1stシングル・セレクション直前インタビュー | TABLO
――新曲『好きだよとどっちが先に言うのか?』、10回ぐらい聴きました。
綾瀬さん (小さくパチパチしながら)ありがとうございます!
――この曲を初めて聴いたときの感想を教えてください。
綾瀬さん 秋元康先生の楽曲がすごく好きで、その中でもピアノのイントロから始まる楽曲が好きなんです。だから、曲が届いたときは「この曲好き!」っていうのが第一印象です。聴いていくうちに、青春時代にこの曲に出会いたいと思える、可愛いらしい青春ラブソングでとても嬉しかったです!
――新野さんはいかがですか?
新野さん 私は「Rain Treeっぽい」って思いました。3枚目の楽曲を出して、Rain Treeの系統が曲を聴いて分かるようになってきたと思うんです。イントロもさわやかな感じで、曲調も可愛いすぎず壮大な感じがRain Treeっぽいと思いました。歌詞もすごく分かりやすくて、お互い好きなのにどっちが先に言うのか。「まだ言えないっ」みたいな初々しい感じがピュアで、今回も可愛いらしいキュンキュンするような楽曲を頂けたと思いました。
――メロディは秋の空みたいなさわやかな感じになっていて、歌詞はストーリーっぽくなっています。好きなパートとか印象に残った歌詞があったら教えてください。
綾瀬さん めちゃくちゃあります!
――ぜひぜひ、教えてください。
新野さん フフフフ。
綾瀬さん この曲を聴いたとき歌いたかったパートがあって、【僕の悪あがきだ】っていうパートがすごく可愛いなと思いました。私が想像しているこの歌詞の子たちは高校生ぐらいなのですが、その子が【僕の悪あがきだ】って考えているのが可愛らしく、ワードが可愛いなと、印象に残りました。他にもいいなって思った歌詞があって、【会話の途中 不自然なくらい 間が空いてしまうよね】っていう部分が印象に残りました。恋している時ってお互い緊張しちゃうから「話さなきゃ!」みたいな間が空くと思うんですけど、それが歌詞になって可愛く表れているのが素敵だなと思って、そこが個人的に好きなパートです。

――ちょっとキュンとくるような。
綾瀬さん キュンときます(笑)。
新野さん 私も好きな歌詞はたくさんあるんですけど、特に2番の【角を一つ遠回りして 少しでも一緒にいたいとアスファルトの隅を回る 枯葉に似ている】っていうところが、最初に聴いたときは「どういうことだ?」って思ったんですけど、考察をしていくなかで、「風が吹いて枯葉が道路の脇に集まっていて、そこの部分を歩く。だからトラックでいったら内側を走っちゃうと近いけど外側を走ったらちょっとだけ遠くなるみたいな。そのちょっとだけでも一緒にいたい」っていうのが可愛いと思いましたね。
綾瀬さん 可愛いー(笑)。
●「私は言ってくれるのを『待ちます派』です!」(新野楓果)
――ちゃんと歌詞を聴かせる歌だなと思いましたが、歌う時もそういう心境で歌ってらっしゃるのですか?
綾瀬さん 歌詞を聴いて欲しいのはもちろん、初めて聴いた人が「いいな」って思ってもらえるように全体的な雰囲気も含めて可愛く歌いました。
新野さん 私は「歌詞を聴いてほしい」と思って歌いました。歌詞が分かりやすいので、誰でも共感できるというか、想像しやすいですし、今まで恋をしてきた人ならきっと分かってくれると思うんです。恋をしたことがない方でも、恋ってこういうことなのかなっていうのが歌詞からイメージしやすいと思ったので、ちゃんと歌詞がそのまま伝わったら嬉しいです。
――ですから良く歌詞を聴いていくと、この二人は結局どちらも告白しないのかなと思ったら……。
新野さん え!?(笑)
――いや、最後に言うんだなと思って(笑)。
新野さん そうなんですよね。最終的に落ちサビで言っていますね、フフフ。
――女子の方が(好きって)言うんだっていう。
新野さん そうです、女子が言う(笑)。
綾瀬さん 珍しいー(笑)。
――因みにお二人は「言います派」ですか「待ちます派」ですか?
新野さん 待ちます! アハハハ。

綾瀬さん どうなんだろう…。言って欲しいけど余りにも言ってくれなかったら…言わせます!
新野さん アハハハ、言わせるんだ(笑)。
綾瀬さん 言わせますっ。フフフ。
――個人的に気になったのは、1番の【とても諦めきれないよ】って誰が歌っていらっしゃるんですか?
新野さん 橋本真希です。
――あと2番の【青春の答えは】っていうパートは?
新野さん 遠藤莉乃です。
――ここの歌声が耳に残りました。「歌、上手っ」と思いました。
綾瀬さん 喜びそうー。伝えておきます。
――この歌は高校3年生ぐらいの青春を歌っていると思いますが、お二人の青春の1ページって言うと何が思い浮かびますか?
綾瀬さん 私は「空気」かなと思います。レッスンで朝早いときがあるんですけど、私は電車通学だったので電車に乗ったりした時や、街を歩いているときの冬の空気や匂いみたいなものを感じると、小学生の頃の通学の記憶も浮かびます。高校の通学時間とか、同級生に遭遇したときに追い抜かさないようにちょっとペースを調節しながら歩いていたとか(笑)。
新野さん アハハハハ。
――新野さんはいかがですか。
新野さん 自分のなかでの青春は高校生のときだから……靴箱!(笑)。
綾瀬さん え、何で?(笑) どの靴箱見ても、ってこと?
新野さん 靴箱にあんまり出会うことがないけど……。靴箱ってワクワクしない?
綾瀬さん ええ? 何でー?
新野さん 学生のときから「靴箱で誰に会うかな」とか考えていた!
綾瀬さん え、本当に?(笑) 何も考えたことない。誰にも会わないといいなって思っていた(笑)。
新野さん むしろ誰かに会いたかった。
綾瀬さん 逆に、ね。逆の青春を送ってるわ…(笑)。
新野さん クラスごとにはなっているけど、靴箱の所って色んな人がいるじゃん。違うクラスの子もいるから、何か靴箱が好きだった。
綾瀬さん 陽キャだ!
新野さん そうかなあ?(笑)
●綾瀬ことりは新野楓果を、新野楓果は綾瀬ことりはどう見ているのか
――そんな綾瀬さんから見て新野さんは、また新野さんから見て綾瀬さんはどういうふうに映ってらっしゃるんですか?
綾瀬さん 第一印象はきれいなお姉さんだったんですけど、一緒に活動していくうちに、優しいお姉さんに変わったんです。で、メンバーと話しているのを見て、「あ。めっちゃ陽キャだ」と思って(笑)。たぶん私は高校で出会っていても仲良くなれなかった人だと思ったんですよ。
新野さん うんうん。
綾瀬さん でも怖い陽キャじゃなくて優しい陽キャで、関わったら本当に優しくて陽キャっていうか「明るい優しい人」でした!
新野さん ハハハハ。
綾瀬さん 私のお姉ちゃんと同い年なのに全然違う。
新野さん ね。それずっと言っているよね。
――では自称「陽キャではない」という綾瀬さんをどうご覧になっていました?
新野さん 私は……同級生だったら絶対仲良くなっていたと思う。
綾瀬さん えええ、嘘っ!!

「え、ウソ!」(綾瀬ことりさん)
新野さん 確かに違うグループにいそうと思って。ことりって、出会った頃は一人でいたいのかなって感じる事が多くて。だからあんまり絡みにいったりしない方がいいのかなと思っていたんですけど、そういう子を見ると気になるんですよ。
綾瀬さん え!
新野さん どういう子なのかなって。
綾瀬さん ええ!逆に?
新野さん 同級生だったら多分話しかけにいくなと思って。
綾瀬さん マジ!?
新野さん 学校だと仲いいグループとかあるけど、そこはあんまり関係ないかも知れない。
綾瀬さん え、本当に?
新野さん 何がきっかけで仲良くなったかは本当に分からなくて、一緒に過ごす時間が増えてきたからかもしれないですけど、気づいたらめちゃくちゃ甘えてくれて、見ていないところでちょっかい出してくれるので。
綾瀬さん 確かに。
新野さん そのことりを引き出せたことがすごく嬉しいです。
――以前インタビューしたときは永瀬真梨さんと市原紬希さんは新野さんの事を「お姉さんだけど実は面白いキャラ」って言っていましたけど、そうなんですか?
綾瀬さん そうなんですよ、めちゃくちゃ面白くて、この人いい!と思って勇気出して関わりにいけた気がします。すごい……面白かったんですよ……。
新野さん いつも笑ってくれるよね。
綾瀬さん ツボなんですよ。何かですごく面白くて、ママにも「楓ちゃんヘンな人だった」って報告して。
新野さん アハハハ!「面白い」と「ヘン」は違うよ?(笑)。
綾瀬さん ヘンで面白い(笑)。面白さのベクトル、特殊なんですよ。突拍子もないというか、急に不思議なことをしていて。何だったんだろうー。
新野さん それは多分、笑わせたいからです。それでどういう反応するか。
綾瀬さん ハハハ、そういうこと? ママと笑っちゃったよ。
――漢字があんまり好きじゃないって以前、おっしゃっていましたよね。
新野さん あ。私ですか。はい、まだです……(笑)。以前も怪しかったです…。「あかし」か「しるし」かどっちか迷って。
――そういう面白いところも前面に出していけるといいですよね。
新野さん でも、やればできる子なんですよ(笑)。漢字もパッと出されたらできないんですけど、検定を取りなさいって言われたら絶対頑張る。
綾瀬さん ああ、確かに頑張りそう。YDK(やればできるこ)だ。
●「本当に楓ちゃんのことが好きなんですよ!」(綾瀬ことり)
――関連の質問で、お互いの良いところと直してほしいところを教えてください。
綾瀬さん 良いところはめっちゃあるから、良いところを言いながら直してほしいところを考えるね。
新野さん わかった、ありがとう。
綾瀬さん 良いところは気取っていないところ。こんなに美人だったら「ウェーイ」とかなっちゃいそうなんですけど(笑)。
新野さん 何だよー(笑)。
綾瀬さん 同世代ではないんですけど、それでも年下にすごく優しいし。親しみやすいというか、同じ目線で一緒に話してくれる事が嬉しいし、本当に忙しくて大変な中でもずっとニコニコしていて、顔に出さないところが偉いなと思います。イライラを出さないところが楓ちゃんの素敵なところだし、努力家のところが好きです。ダンスもカッコいいのに、それでもずっと練習していたりしていますし。全体を見て、一人ひとりに「もっとこうしたほうがいいよ」って教えられるところとか本当に素敵だなと思っています。カッコいいんですよ、憧れるし。
新野さん 嬉しいー。
綾瀬さん 何か……本当に楓ちゃんのことが好きなんですよ!

新野さん ハハハハ。ハートが出てます。ハート出ました!
綾瀬さん 楓ちゃんってすごい優しい! これは仲良くなる前からずっと言っているんですが、声がかわいいところがとても好きです。
新野さん ありがとうー。
綾瀬さん 声が好きです。
新野さん 直してほしいところは?
綾瀬さん えーっ?
――なかったらいいです。
新野さん あるよ、あるよ。
綾瀬さん えっと、えっと……。
新野さん (綾瀬さんに向かって)じゃあ先にことりの良いところ言うね。ことりこそ努力家だと思います。センターをずっとやっているので、グループの顔として動かないといけないから、プレッシャーとか責任とか不安とか誰よりも感じていると思うんですけど。それをあんまり表に出したことがなくて。
綾瀬さん 確かに……(小声)。
新野さん でも1度だけ本音を言ってくれたことがあったんです。ずっとセンターとして前に立ってくれていて、裏で闘って努力して練習していて。そこを表に出さず、自分のなかで努力するところが尊敬だなって思いました。ダンスもずっと苦手って言っているけど、オーディションの時と比べたらホントに踊れるようになっているから。オーディションの時は本当に笑っちゃうんですけど、奇妙な動きしていて(笑)。
綾瀬さん 怖い!(笑)
新野さん それも練習の成果が出ていて、アドバイスをしたら出来るまで何回も鏡の前で練習する姿も見ています。素直に受け入れてくれるからこそ自分もアドバイスしやすいです。あとはホントに顔が可愛いじゃないですか。それもめちゃくちゃ研究していて。元が良いっていうのもあるんですけど、メイクとか自撮りの仕方とかSNSの使い方まで、この時間にやったらたくさん見てくれるとか、そういうところまで考えてやっています。
綾瀬さん へへへ(照)。
新野さん それもホントに努力だなって思います。
――隠れた努力というか。
新野さん はい。ファンの方からしたら、そこまで考えてやっているのはあまり伝わらないところかもしれないですが、たくさん考えてやっているからこそ今の綾瀬ことりがいるって思います。
――と、今の新野さんの言う事を聞いてどうでした?
綾瀬さん (しみじみと)素敵な時間でございました……。
新野さん ハハハハ。
――ちょっと「ここ直して欲しいな」という点はありますか?
新野さん あります。フフ。
●「Rain Treeはみんなプライベートで遊んでいたり本当に仲が良いです」(新野楓果)
――何でしょう。
新野さん 机の上のゴミを…(笑)。
綾瀬さん (さえぎって)絶対言うと思ったー。
――ゴミを何ですか?

「絶対言うと思った(笑)」(綾瀬さん)。
新野さん ハハハハ。捨てないです。
――…何で捨てないんですか?
新野さん 忘れちゃうの?
綾瀬さん ……メイク直したらもう出る時間で…置いていっちゃう。
新野さん 置いていっちゃうらしいです。
綾瀬さん でも最近たまに、ちょっとずつ捨てている……。
――では今は直している、と。
綾瀬さん はい…(小声で)。
新野さん ちょっとずつね。
綾瀬さん たまに最後まで残ったときは他の机のゴミまで捨ててる……。
新野さん おぉっ、偉い! それが常にできるようになってくれると嬉しいです。
綾瀬さん それはホントにそう(笑)。
――綾瀬さんは見つかりました?
綾瀬さん ありましたー! 本当に無理する! ちょっとどこか痛めたりしてもギリギリまで練習するんですよ。たとえば喉を痛めても、病院行くまでまだ行けると思ってやるし、足とか痛めたとしても、「このくらいなら行ける!」とか言ってやるし。「最後のリハーサルだから」とか言って、ちゃんとしゃがんだりするんですよ、踊らなくていいよって言っているのにやるんですよ。(新野さんに向かって)そこはちゃんと休んでください。
新野さん 優しいねー、ありがとー。
綾瀬さん 自分を労わってください、本当に(笑)。
――新野さんは体育会系ですからね。
新野さん それは凄く、あると思います。バスケ部時代は捻挫しても次の日普通に試合出ていました。部活魂みたいなのがあるのかな。
綾瀬さん いやーっ。大事にして! 部活じゃない!
――綾瀬さん体育会系じゃないですもんね。
綾瀬さん そうですね、美術部です。
――無理はしないですよね。
綾瀬さん 無理はしません! ちゃんと寝ます。
新野さん 大事大事。
――先ほどSNSの話が出ていました。TikTok観たんですけど、掛け声みたいなのやっていませんでした?
新野さん 円陣?
――あれは言うことは決まっているんですか?
新野さん はい。
――何て言ってるんですか?
新野さん お。やります! せーの!
(二人で) 強く、優しく、自分らしく!
新野さん Rain Tree、行くぞー!
(二人で) オーッ!
――ありがとうございます。これは誰が考えたんですか?
新野さん 皆で話し合って決めました。Rain Treeのグループ名は強く優しい存在になってほしいという想いが込められているので、「強く、優しく」は決まっていて、最後もう1個を悩んで、みんなで候補を出し合いました。
綾瀬さん 投票しました。懐かしいー!
――今の掛け声もそうなんですけど、メンバーの結束力はRain Treeのひとつの特徴というか。一度セレクションから漏れた人たちが復活した訳じゃないですか。そこでより強い結束力をお感じになったりしますか?
綾瀬さん する! めちゃくちゃします!
新野さん 本当に仲良いなっていうのは感じています。メンバーの年齢層は幅広いんですけど、ホントに皆仲良いし、スタッフの方とか現場の方に「めっちゃ仲良いよね」って言ってもらえることがあるので、やっぱりそうなんだと思ったりします。Rain Treeってプライベートでもみんな遊んでいるので余計感じました。
●「不安な時期を一緒に過ごしたのは大きいと思います」(綾瀬ことり)
――このインタビューも17人の結束力がファンの方に伝われば良いと思っているんですけど、そういう所って一度落選してFINALISTに。そこからRain Treeになって。というプロセスを経たのが大きいと思いますか?
綾瀬さん 大きいと思います。1回、皆で辛い思いとか、落ちたのもそうですし、セレクション制度もあるからこそ、楽しい事だけじゃなくて苦しい思いや辛い思いとか、デビュー出来るか分からない不安な時間を一緒に過ごしたからこそ、仲良いのかなって思います。
――FINALIST時代っていつデビューできるかっていう不安はありました?
新野さん めちゃくちゃありましたね(しみじみと)。
――どんな心境でした?
新野さん 私は仕事を辞めてこの場所に賭けたので、もう戻る所がない。ここでデビュー出来ないで何年も過ごすのは厳しいなと考えていました。将来のことを考えると本当にここでデビュー出来る日が来るのかな?と思っていました。毎日、いつデビューなんだろうという不安はありました。
綾瀬さん 私もいつデビュー出来るのかなと期待していたんですけど、思うようにいかなくて、そのたびに落ち込んでいました。私は地方出身で東京に出てきたのですが、親にも心配をかけていますし、地元の友達が就職活動とか受験をしている状況を見るたびに、自分はこのままで大丈夫かなって不安でした。自分の先が怖すぎて、安心したくてアイドルグループに所属したのに結局不安になってしまって。本当に怖かったです。やめたくないけど続けるのは厳しいかなと思っていて、ずっと不安はつきまとっていました。
――じゃあRain Treeとして発表されたときはどんな気持ちでした?
綾瀬さん 嬉しかったです。その直前まで、「もしかしてデビュー発表があるんじゃないの?」とみんなでワクワクしていました。初めて制服を作って頂いた日に、「最後みんなにお話があるから」って言われて、デビュー来た!と思ってワクワクして待っていたんですよ。
新野さん うん、思っていたよね。
綾瀬さん そしたらたくさんの大人が入ってきて、キター!と思ったのですが、デビューではなかったんですよ。嬉しいお知らせではあったんですけど。そのときはこれはデビュー出来ないのかもしれない、また1年とかこの活動がこのまま続くのかもしれない、とか思って落ち込んでいたので、デビュー発表されて嬉しかったです。
新野さん 台本に書いてなかったしね。
綾瀬さん フェイクの台本渡されたんですよ! だから違うかもしれないからあんまり期待しないでおこう、でももしかしたらそうかもね、みたいな感じで行ったら発表があったので、本当に嬉しかったし、安心したし、感情が爆発しました。
――皆さん泣いていましたもんね。
新野さん 「やっとだ」っていう気持ちが一番最初にありました。本当にデビューする日をずっと待ちわびていたので。私たちの中では「デビューかな?」と思ったタイミングはあったのですが、中々出来ないことが続いていたので、やっと本当に本当にデビューするんだと実感できました。オーディションに落ちた日からずっと応援してくださっている方や、家族、友達も皆、いつデビューできるかなって楽しみに待っていてくれたので、そういった方たちにやっとデビューの報告ができて、すごく嬉しかったです。
――ただ、その日にメインメンバーがさらにセレクションされるっていうシステムが発表されましたが、慣れました?
綾瀬さん セレクション自体に慣れなくて、セレクションがあるっていうだけで気持ちが重くなる部分はありました。この3rdに向けてのセレクションはフリーライブが審査基準だったので、個人戦という感じはなく、あまりセレクションのことは考えず、頑張っていたので、今までのなかでは一番、心が大丈夫ではありました。
新野さん 私も慣れてはいないですけど、前に比べたら気持ちが上を向けるというか、ネガティブになりすぎなくなったというのはありました。1stのときはセレクション・審査っていうだけで、何でみんなで歌えないんだろうって思ったり(苦笑)。
綾瀬さん ホントに!
●「3rdはこの7人で活動出来るのはこの期間だけなので頑張ります」(新野楓果)
新野さん やっとデビューなのになんで17人で歌えないんだろうって。セレクションの結果発表の日はホントにみんな涙でした。選ばれても落ちてもお互い涙、みたいな。お互い辛くてすごいマイナスになっちゃっていたんですけど、選ばれたときに「おめでとう、頑張ってね」って声をかけてくれたり「カップリングでも頑張るね」って言ってくれたりしましたね。1stと2ndの結果発表の後とは、また違っていました。1st、2ndは課題曲のボーカルとダンスは1人で披露してそれを審査されたんですけど、今回はフリーライブで皆で歌っているときの自分を見られていたので、皆で頑張ろうねっていう気持ちで、セレクションということをいい意味で忘れて、そこの面では気づいたら成長していたなって思います。
――成長で思いましたが、人って顔に出ると思うんですけど、1年ぶりにお会いして、新野さん、違いますね。
新野さん ええー!(笑)
――キラキラしてアイドル感が増しています。
新野さん 嬉しいです! ありがとうございます。
――それと今回、市原さんと永瀬さんは初めてのメインじゃないですか。経験者としてどういうコミュニケーションされていますか?
新野さん 確かに緊張しているんですけど、接し方はあんまり変わらなくていつも通りに過ごしているんです。取材をして頂く事が二人は初めてなので、「どういうことを聞かれるの?」とか、質問をされたので、そこは経験者として「こういう感じだよ」ってアドバイスしたりしました。二人ともカップリングメンバーを経験してメインメンバーに入ったからこそ、自分が入った事によって前にメインメンバーにいた子がカップリングになっちゃったという事で気にしている部分もあるみたいですけど、今回3rdの7人で活動できるのはこの期間だけなので、一緒に楽しんで頑張りたいなと思っています。
――綾瀬さんはいかがですか?
綾瀬さん 一緒にいる時間が増えて、より二人と関わる時間が増えたなと思いました。本当に何も変わってないです、そもそも私が年下っていうのもあって頼られる側ではなかったので、特に変わったところはないかもしれないですね。
――永瀬真梨さんと言えば『佐久間宣行のNOBROCK TV』(※)ってあるじゃないですか。
新野さん あ、永瀬が…ハハハハ(笑)。
※佐久間宣行氏の人気YouTube番組。クロチャンが永瀬真梨さんにどっきりを仕掛けた回。余りにもクロちゃんの仕掛けが上手すぎて(怖すぎて)ラストは永瀬さんの足が震えて立てなかったほど。
綾瀬さん ドッキリの(笑)。
――あれ、ご覧になりました?
綾瀬さん 観ました!
――怖かったですね。
新野さん でもめっちゃ笑っちゃいました。
綾瀬さん めっちゃ面白かった!
新野さん ホントに顔が引きつりまくっていたので(笑)。
――人ってあんなに顔が引きつるものなのかっていうか、真っ青になっていましたよね。
新野さん でも本人はうまく反応できなかった、怖すぎてリアクション薄くなっちゃったって言っていました。初めてのああいう場はそうなるよねと思います。
――お二人はバラエティとかは考えたりされます?
●二人がおススメするメンバーは……
綾瀬さん ええー。……メンバーでこの子が出たら面白そうっていうのは考えます。自分が出るのはたぶん面白くないので、例えば水野乃愛とか。今回入った、つむ(市原紬希さん)もそうですし、(永瀬)真梨も気にしていたけど面白かったし。客観的にこの人に出てほしいなっていうのは思いますね。
新野さん 私は出てみたいです。アイドル活動以外のお仕事、演技とかバラエティとかまだ経験したことがないので、自分に向いているのかもわからないんですよ。
綾瀬さん 向いてそう!
新野さん わからないからこそ、やってみたいなって思います。
――さっき水野乃愛さんの名前が出ましたけど「この子面白いから注目してね」っていうメンバーがいらっしゃったら教えてください。
綾瀬さん ええーっ。いすぎて名前出すの難しいなあ。でも今はお休みしているのですが、黒澤禾恋はけっこう緊張しいなので引き出すのが難しいんですけど、なかなかにおバカすぎて面白いんです。発言がけっこうぶっ飛んでいるんですよ。顔もめちゃくちゃかわいくて、ダンスも歌も上手なので、ぜひ注目してほしいなと思います。
――綾瀬さんおススメですね。
綾瀬さん はい、めちゃくちゃ。早く帰ってきてねってずっと思っています。
――新野さんのおススメは?
新野さん 朝宮日向です。
綾瀬さん あー、面白いわー。
新野さん 日向はホントに人見知りというか、だいぶ静かなんですよ。グループみんなでいたら自分から発言したりしないタイプですし、目立とうとしないんですけど、実はめちゃくちゃ面白い。仲良くなるとその面白い姿が出てくるんですよ。「それ、皆でいるときやりなよ!」って言うんですけど、「私はいいよ……」みたいになっちゃうんです。本当はすごく面白いし、振ったらちゃんと返してくれるんですよ。それをもっとみなさんに知って頂きたいです。
綾瀬さん 確かに知ってほしい!
●Rain Treeの歌ウマNo.1とダンスNo.1は?
――関連で、お二人が選ぶ歌ウマNo.1とダンスNo.1を教えてください。
綾瀬さん えっ。ムズッ! ムズイムズイ!
新野さん じゃあ私から。歌ウマは佐藤莉華ちゃんです。莉華ちゃんってプリンセスみたいに毎日歌ってる姿を見るんですけど、さりげなく歌っているだけでもう上手いのがわかるし。
綾瀬さん わかる!
新野さん 莉華ちゃんが生誕祭のイベントでひとりでディズニーの曲を歌ったんですけど、上手すぎて感動しちゃって。その動画をスタッフさんからいただいて何回も見返しているくらい本当に上手なので、歌ウマは莉華ちゃんです。
綾瀬さん 確かにー。確かにそう。
新野さん ダンスは遠藤莉乃ですね。莉乃は自分でもダンスを武器にしているっていうのもあるんですけど、振り覚えも早いですし、自分の体を最大限に使うことがすごく上手だなと思って。みんなで踊っていても、一人だけ目を引くというか、大きく動いているというか、体をよく使えているので、上手だなと思います。
――ファンの人はそういうところを見ますからね。綾瀬さんはいかがですか?
綾瀬さん 全く一緒ですー(笑)。この二人かなと思います。莉華ちゃんは本当に上手い! TikTokでも莉華ちゃん本人が歌っている動画をあげているんですけど、本当に口から音源というか。しかも英語も上手なので、まるでディズニープリンセスがそのまま出てきたみたいな感じで。いつかディズニーの声優さんも似合うんじゃないかなって思っています。
――これも皆さんに知ってほしいですよね。それと直近の目標と言うとワンマンライブが決まったということですね。
●2026年2月1日の1周年ワンマンライブを迎えての意気込み
新野さん はい、来年2月1日です(※日本橋三井ホール)。目標は、初のRain Tree 1周年ワンマンライブを完売させたいっていうのが一番です。フリーライブ期間で最終日に700人以上の方に来て頂くという目標を立てて、それがファンの皆さんの前で初めて口に出した目標でした。そうやって自分たちで発信することでファンの皆さんも一緒に頑張ってくださって、メンバーもひとつの目標に向かって頑張ることが出来て達成できました。そうやって目標を立てることって自分たちの成長にもなりますし、皆がひとつになるきっかけになるなってすごく実感したので、今回もワンマンライブの目標をみんなで話し合って決めて、完売で当日を迎えたいよねっていう話になりました。

――綾瀬さん、意気込みはどうですか?
綾瀬さん 「完売させるぞー」という事は前提として、来てくださった方には楽しんで帰ってもらいたいですし、また来たいと思ってもらえるようなライブにできるように頑張りたいなと思っています。
――僕もいろんなライブに行って、例えばお子さんが声援を送る姿とか見ると良いなと思いますし、アイドルって凄いなと思います。そういう意味で理想のアイドルとかいらっしゃったら教えてください。
綾瀬さん えー……。たくさんいらっしゃるんですけど……私は特に西野七瀬さんに憧れていて、そこからいろんなアイドルさんを知ったので、全員は言い切れないんですけど、ひとりお名前を挙げるとしたら西野七瀬さんです。
新野さん 私は板野友美さんです。私がアイドルを好きになったきっかけもAKB48さんなので、自分がアイドルに憧れを持った存在でもあります。板野さんはパフォーマンスでも普段の姿でも自分を持っているなって幼いながらに感じていました。ダンスも歌も絶対に上手くやりたいと裏で練習していたところをドキュメンタリーで観て、自分もそうやって17人のなかでパフォーマンスが輝いているなと思ってもらいたいし、努力し続けていいパフォーマンスを皆さんにお届けしたいなと思っています。
――お二人が理想とする西野七瀬さん、板野友美さんらのようなパフォーマンスを当日、魅せられる事を願っています。最後にそのワンマンライブに向けてひと言お願いします。
綾瀬さん 絶対、素敵な1日にするので、みなさんぜひお越しください!
新野さん Rain Treeとして初めてのワンマンライブ、一生に一度の日になるので、みなさんと一緒に最高に楽しい1日を作りたいと思います。ぜひ来てください!
(二人で) 皆さーん、来てください!
※
取材後、「インタビュー有難うございました」と二人から「メッセージカード」を僕とカメラマン菊池さんに手渡してくれました。この気遣い。こういった真摯な姿勢がファンにも浸透していくものだと思います。そして、苦難から這い上がってきた事からくるこのグループ独特の「仲の良さ」。文面からもそれが伝わってくるのではないでしょうか。インタビューした側の心が洗われるような、好感度しかない、Rain Treeの綾瀬ことりさん、新野楓果さんでした。 (インタビュー・文@久田将義 写真Ⓒ菊池茂夫)
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