『Mr.ノーバディ2』インドネシア出身の革新者ティモ・ジャヤント監督 アクションを「世界共通の言語」と語る”哲学”に迫る!

全世界を熱狂させた、あの“何者でもない男”(NOBODY)が4年振りに凱旋帰宅! 地味で平凡な“何者でもない男”ハッチ・マンセル(ボブ・オデンカーク)は、ロシアン・マフィアとの決闘から4年、組織が肩代わりしてくれた借金返済のため休日返上で任務を請け負っていた。一方で妻ベッカ(コニー・ニールセン)や2人の子供たちとの関係は崩壊寸前。家族関係を修復するためハッチは一家でバカンスを計画する。しかし、旅先の寂れたリゾート地は、裏で巨悪組織を率いる“一切容赦のない女”レンディーナ(シャロン・ストーン)の支配下にあった。地元保安官との些細なトラブルをきっかけに、巨悪組織とのド派手な全面戦争に巻き込まれていく――。そんな、待望の続編、映画『NOBODY 2(原題)』は、邦題『Mr.ノーバディ2』として10月24日(金)より全国公開となります。
『ジョン・ウィック』シリーズの製作陣がストレス社会に捧げる痛快ハードボイルド・アクション『Mr.ノーバディ』。平凡でさえない父親:ハッチ・マンセルが、実は超一流の殺し屋という“裏の顔”を持つ男として、壮絶な闘いを繰り広げる姿をユーモアを交えて描き、異例のスマッシュヒットを記録した。そしてこの度、本シリーズの新章が完成。
前作の独創的で過激なアクションへの期待が高まる中、本作の監督として抜擢されたのは、インドネシア出身の革新的な映像作家、ティモ・ジャヤント。彼は、キモ・スタンボエルとの共同名義「モー・ブラザーズ」としても知られ、『ヘッド・ショット』(17)や『シャドー・オブ・ザ・ナイト』(18)といったバイオレンスアクション作品で名を馳せてきた。さらに、ジェイソン・ステイサム主演のヒット作『ビーキーパー』(24)の続編でも監督を務めることが発表されており、今やハリウッドが最も注目する映画人の一人だ。そんな、スタイリッシュかつ過激なアクションを描く名手として知られるジャヤントの魅力を、スタッフ・キャストのコメントとともに紐解いていきましょう。
“ニュー・インドネシアン・エクストリーム”を牽引する革新者ティモ・ジャヤント監督の魅力と 本作で放つ、唯一無二の“哲学”に迫る!

本作の製作陣がジャヤントを起用した理由は、彼の”新しい視点”と”鮮烈な映像美”への期待からであった。主演のボブ・オデンカークは「多くの監督は、前作で確立されたトーンに縛られるのを嫌い、続編を敬遠する。でもティモは違った」と、前作の世界観を継承しながら、作品に新たなエッセンスを加えたジャヤントを称賛している。加えて、『ジョン・ウィック』シリーズなどを手掛ける87ノースの創設者であり、本作のプロデューサーのケリー・マコーミックは「彼は“血みどろ系”が得意で、今回のチャプターにはぴったりだったわ。ボブが必要とするもの、登場人物の背景、物語の進むべき方向を理解した上で、彼自身のスパイスを加えてくれた。映像の美しさは前作以上で、よりスケール感がある。アクションのエネルギーも独特だけど、まさに“ハッチらしさ”は健在。その融合は爆発的で、すべてはティモのおかげ」と絶大な信頼を示している。
さらに、『デッドプール2』(18)や『ブレット・トレイン』(22)など、観客の脳裏に焼き付く戦闘シーンを次々と生み出してきた、同じく本作のプロデューサーのデヴィッド・リーチも「ティモを監督に迎えた時点で、アクションのボリュームは自動的に上がるんだ」と語り、続けて「彼のフィルモグラフィーを見れば分かる。イカれてて、凶暴で、直感的で、残虐。最高の意味でね。彼が『Mr.ノーバディ2』にそのスタイルを注入してくれることに、僕らは大いに期待していたよ」と、その才能に心底惚れているようだ。
本作の制作にあたり、ジャヤントは撮影監督のキャラン・グリーンとともに、大胆にも全く新しいビジュアルを目指したという。前作が”冬の都市”を舞台にしていたのに対し、今作では真逆の“日差しと遊び心あふれるバカンス”をテーマに据え「孤独感を漂わせながらも、鮮やかで色彩豊かな世界を描きたかった。参考にしたのはヴィム・ヴェンダース監督の名作『パリ、テキサス』(84)。構図や色使いを研究し、我々の色彩設計にぴったりとはまった」と明かした。不朽の名作を参考にし、そこに自身のスタイルを徹底的に注ぎ込むことで、美しい映像と過激なアクションが共存した“ティモ・ジャヤント映画”へと昇華。この大胆なアプローチによって、シリーズにはこれまでになかった新たな変革がもたらされたのである。
また、ジャヤントが最もこだわったのは、リアルで荒削りな素手の殴り合いだ。アクションを<世界共通の言語>と語るジャヤントは「“スタイリッシュに見せようとしすぎる”ことに疑問を持っている。闘いはもっと泥臭いものだ。それが美しさでもあるんだ」という独自の哲学に基づき、ぎこちなくてもリアルに見えるアクションを追求している。この泥臭さこそが、主人公ハッチ(ボブ・オデンカーク)のキャラクター像とマッチし『Mr.ノーバディ2』という作品へと結実した。さらに、本作はハリウッドでは類を見ないクライマックスのアクションシークエンスも見どころの一つ。“ニュー・インドネシアン・エクストリーム”を牽引するジャヤントは、このスタイル特有のマチェーテ(鉈)や剣を使った決闘を取り入れ、シリーズに新たな要素を加えた。そんな多彩で細部にまでこだわり抜かれたアクションは、世界中の映画ファンへかつてない興奮と熱狂をもたらすこと間違いないだろう。
ハリウッドの第一線で活躍する製作陣が、絶対的な信頼と期待を寄せるティモ・ジャヤント。彼は、本作が初の英語作品でありながら、前作を遥かに凌駕するスケールと独自のアクションで、新たな伝説を作り上げた。そんなアクション映画界の注目株が、アクションの常識を塗り替える瞬間と、この唯一無二の体験を、ぜひ劇場でご堪能ください。

(C)2025 Universal Studios. All Rights Reserved.

- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。