生活感に抗うレンジ、それがバルミューダの新作『The Range S』だ!

『The GreenFan』や『The Toaster』など、数々の名作を生み出しているバルミューダから、10月2日に単機能レンジ『BALMUDA The Range S』が発売されました。実売価格は税込3万9600円。取材会への参加から、同社らしさを感じる独自性を中心に特徴を解説していきます。

単機能レンジのトレンドと背景
まず、業界として最近のトレンドといえるのが、単機能レンジの充実。対極にあるのが多機能で高価格なレンジですね。豊富な専用メニューでさまざまな料理を作れるハイエンドモデルだったり、スチームオーブンレンジだったり。
しかし時短が礼賛されるなか、「ふだんはレンチンしか使わない」「オーブンやグリルは年に数回使うかどうか」「操作が複雑で、調理機能は使わなくなった」といった声も大きくなってきたことから、メーカー側も単機能レンジに注力しているのだとか。
バルミューダとしても、すでにオーブンレンジ『BALMUDA The Range』(下の写真の右側)を発売していますが、今回の新作は単機能を求める層に向けたレンジであることは明らか。では、どんな特徴があるのかを深掘り解説しましょう。

ディスプレイの文字も英語に設定できる
美しいデザイン性はバルミューダのお家芸ですが、個人的に最も推したいポイントは、ボタン類はすべて英語であり、ディスプレイの文字も英語にできること。設定から、英語か日本語かを切り替えできるんですね。

個人の価値観にもよりますが、筆者は家電類の表示は英語(またはアイコンのみなど)のほうがカッコイイと思っている派なんですよね。逆にいうと、日用品に日本語表記があると生活感が漏れてしまう的な。それに、英語が日本語より読みづらくても、毎日使うようなモノなら慣れるでしょうし。

英語を読めないお子さんなどがいる家庭では難しいかもしれませんが、単機能レンジであれば、ワット数と分(秒)数程度しか操作しない人も少なくないでしょう。いわば、「デザインにこだわりたい」「基本はレンチンのみ」という層には、特にオススメできます。
なお、日本語表記にもかなりこだわったそうで、これは英語もですが、すべての文字はデザイナーがイチからつくったとのこと。

レンチン音や扉のバタンも気配を消せる
何をもって“生活感”と捉えるかは人によってさまざまですが、筆者としては「チーン」「ピー」といったレンジのビーブ音も、ある種の生活感。その点、バルミューダは他の製品でも異なる操作音を取り入れていますが、『BALMUDA The Range S』でもその配慮は健在です。
この音も設定によって変更できますが、初期はギター(ex:タリラーン、ジャーン)やドラムのスティック(ex:カツカツカツ)音がデフォルト。実際の音は、YouTubeの公式チャンネルなどからどうぞ。

また、レンジの扉を強く閉めたときの「バタン」という音も、生活感といっていいでしょう。その点も『BALMUDA The Range S』では考慮され、『ソフトクローズ機構』という仕様を採用。ハイグレードなキッチン収納の扉や、高級家具の横開き扉などに採用されている、「スーン」と閉まるアレです。こちらも詳しくはYouTubeからどうぞ。
単機能だが性能は十分
シンプルな単機能レンジなので、機能面として驚くようなプロダクトではありませんが、使い心地やデザイン面は抜群の独自性。機能にサラッと触れると、モードはオート/マニュアル/ドリンク/冷凍ゴハン/解凍)の5つを搭載し、ダイヤルでワンタッチです。

また、出力はマニュアルモードだけでも100W/500W/600W/800W/900Wから温められ、レンジ性能としては十分でしょう。カラーはブラックとホワイトの2色があり、今後もしかしたら限定カラーが登場する可能性もあります。キッチン周りをお洒落にしたい人、買い替えを検討している人、いかがでしょうか。
(執筆者: 中山秀明)

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