自動車メーカーのスズキが売り出したレトルトカレーが人気となっている件 →開発の背景を聞いてみた

自動車メーカーのスズキが、なぜか4種類のレトルトカレーを6月から販売しています。

“スズキ食堂”と銘打たれたレトルトカレーは、大根、人参、トゥール豆を使った「大根サンバル」、レンズ豆をトマトと合わせた「トマトレンズダール」、茶ひよこ豆を玉ねぎと合わせた「茶ひよこ豆マサラ」、黄ムング豆と小松菜を合わせた「青菜ムングダール」の4種類。

パッケージデザインには同社の「HAYABUSA」、「スイフト」、「ジムニー」、「V-STROM1050DE」が描かれています。

「発売から3か月で、弊社の四輪販売代理店などへの販売数も含めて約8万2000食をご購入いただいています」と、その人気ぶりを話してくれた同社の担当者に詳しい話を伺いました。

──レトルトカレーを発売するに至った経緯は?

担当者:弊社では、インドをはじめ様々な国の従業員が働いております。特に弊社の主力市場であるインドはベジタリアンの方が多くいらっしゃっており2010年頃からベジタリアン料理を提供していました。ただ、日本人に寄った味付けや食材などで、インド人の従業員からは満足度が低いなどが課題でした。

そこで、インド人の従業員が本当に満足できる食事を提供したいと考え、同じ浜松に本社のあるレストランやブライダル事業を行っている株式会社鳥善様へ相談しました。その後、弊社のインド人従業員に試食を重ねてもらうなど開発をすすめ、「母親の味」だと認めていただくまでの味となりました。昨年1月より本社食堂で提供を開始しています。このカレーをベースにレトルトカレー化しました。

レトルトカレー化した経緯は、弊社本社前に企業ミュージアム「スズキ歴史館」があります。ここでの「お土産として何かないかな」というのが開発のきっかけでした。スズキコレクションという製品に紐づいたグッズは、自分用としてのアパレルやキーホルダーなどが中心だったので、来館された方がお土産として渡せるものとして食品のお土産を作ろうとなりました。

弊社から鳥善様へ食堂で提供してもらっているインドベジタリアン料理を、レトルトカレー化できないかと昨年7月に打診して開発いただきました。

開発では、ベースとなる社員食堂のカレーをいかに再現するかがポイントでした。レトルト食品は、製造工程で加熱処理を行いますが、その際に、具材が解けすぎてしまうや、スパイスの風味が飛んでしまうということがありました。そこをどのように再現するかに、鳥善様には取り組んでいただきました。

──4種類のレトルトカレーの中で一番売れているのは?

担当者:現時点ではどれが一番売れているというよりは、まんべんなく売れています。味を試したいためにとりあえず全種類という方や、4種そろえると背表紙が続き絵になることから、セットで買われる方が多いと分析しています。

──4種類のレトルトカレーはどこで購入できますか?

担当者:現時点は弊社公式ECサイト「S-MALL」と、弊社が主催や出店するイベント、例えば弊社が主催する二輪車ユーザーミーティングなどで販売しています。

──ありがとうございました。

スズキ食堂のレトルトカレーのベースとなった社員食堂で提供されているインドベジタリアン料理には「インドからの出張者の方にも好評」「日本人社員にも人気」「インド出身の従業員からは、故郷、母を思い出す味でとてもおいしいとの評価」「インドに駐在や出張した日本人社員も本場の味だと評価」といった声があがっているということです。

スズキ食堂のレトルトカレーは、1食税込918円で下記サイトから購入可能です。

【公式】スズキ食堂インドベジタリアンカレー
https://hungary-wine.com/collections/shokudo[リンク]

※画像提供:スズキ株式会社

(執筆者: 6PAC)

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