Meta「Ray-Ban Display」発表! 799ドルで買える次世代ARグラス、Neural Bandで手の動きを読み取る革新技術

2025年9月18日、MetaがARグラス「Meta Ray-Ban Display」を発表しました。価格は799ドル(約11万7000円)で、「Neural Band」筋電図センサーによる手の動き検出機能を搭載しています。

600×600ピクセル内蔵ディスプレイ

Meta Ray-Ban Displayの最大の特徴は、右目のレンズに組み込まれた600×600ピクセルのフルカラーディスプレイです。LCOS(Liquid Crystal on Silicon)投影技術とウェーブガイド技術を組み合わせることで、他人からは全く見えない透明なレンズでありながら、装着者だけが鮮明な映像を視認できます。

視野角は約20度と従来のARグラスより狭めですが、1度あたり42ピクセルという高密度により鮮明さを実現。屋外での視認性を確保するため、全モデルにトランジションズレンズ(調光レンズ)を標準搭載し、明るい太陽光下でもディスプレイ表示を確認できます。

右目レンズへの情報表示システム

ディスプレイは必要な時にのみ表示され、不要時には完全に消える設計となっています。これにより、日常的な装用時の違和感を最小限に抑えながら、必要な情報を瞬時に取得できます。

表示される情報には以下が含まれます:
・WhatsAppやMessengerのメッセージ通知
・リアルタイムナビゲーション(地図情報)
・音楽やポッドキャストの再生コントロール
・Meta AIによる検索結果と回答
・ライブ字幕/リアルタイム翻訳
・ビデオ通話の映像

Neural Bandが変える操作体験、EMG筋電図センサーの仕組み

手首の少し上、通常の腕時計より高い位置に装着する布製バンドMeta Neural Bandには、複数の電極が内蔵されており、手や指の微細な動きによって生じる筋電図(EMG)信号を検出します。

このEMG技術により、以下のジェスチャーを認識できます:
・人差し指と親指のピンチ:クリック・決定操作
・中指と親指のピンチ:バック・戻る操作
・手首の回転(ねじり動作):音量調節・ズーム操作
・親指のスワイプ:メニュー移動
・握り拳でのスクロール:上下・前後スクロール
・指先での文字入力:テーブルや膝上での手書き入力(将来機能)

Neural Bandは、手が視界の外にあってもジェスチャーを認識可能。従来のハンドトラッキング技術と異なり、視線追跡機能がなくてもピンポイントで操作できます。バッテリー持続時間は18時間、IPX7防水性能も備えており、日常使用に十分対応しています。

日本発売は? 今後の展開計画

Meta Ray-Ban Displayは2025年9月30日からアメリカで発売。ブラックとサンドの2色展開で、スタンダードとラージの2種類のフレームサイズが用意されています。バッテリー駆動時間は最大6時間、充電ケースにより最大30時間まで延長可能です。

残念ながら、Metaは「日本での展開は未定」と発表しており、2026年初頭まではアメリカ限定の製品となる予定です。2026年初頭にはカナダ、フランス、イタリア、イギリスへの展開が計画されていますが、日本についての言及は今のところありません。

※本記事の価格・仕様情報は2025年9月18日発表時点のものです。日本での発売時期・価格については続報をお待ちください。

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よしだたつき

よしだたつき

PR会社出身のゆとり第一世代。 目標は「象を一撃で倒す文章の書き方」を習得することです。

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