【連載コラム】遊津場の関西アーティスト週報vol.67「一筋縄ではいかない5人組・ヨナツメ」
こんにちは。神戸在住の音楽キュレーター、遊津場(ゆつば)です。普段は邦ロック系インディーズアーティスト情報をSNS、メディア寄稿、自主イベント開催など、様々な手法で発信する活動をしています。
そして今回、OTOTOYで私のメインの活動地域である関西エリアで活躍する若手アーティストの様々なトピックを発信する機会をいただきました。これを読めば、関西邦ロックシーンの最前線が分かります。どうぞ、ご贔屓に。
「一筋縄ではいかない5人組・ヨナツメ」
今回は最近ライブを見て、あなたにも見てほしいと思ったバンドを紹介します。”日常に寄り添える音楽”を鳴らす5ピースバンド・
萩月美樹(Vo.Gt)の伸びやかかつ凛とした歌声は、単純に耳が気持ち良いです。その魅力を引き立たせる大らかなメロディーと、そこに自在に絡むたいが(Gt)のギター、時にツインボーカルにもなる福屋礼央(Vo.Aco)の独特な存在感、Atsuki(Ba)と笠置昴生(Dr)のリズム隊の力強い演奏が強固なグルーヴを生みます。あと笠置は特に楽しそうにドラムを叩きます。一聴するとポップで軽快な曲の印象を持っていましたが、改めて歌詞をじっくり聴いてみると「全部捨てればいいよ」なんかは、結構センセーショナルなこと歌っているようにも聴こえて驚きました。バラードナンバー「最終電車に乗って」もその虚しさを感じる情景描写が上手く、リスナー各々が普段使う電車と、その最寄り駅近くにあるコンビニまで浮かんできます。このバンドは“一度音楽を諦めた”という5人が集結して結成されたという経緯があります。そういった人生経験も深みとなって活きているのでしょう。だからこそ「青い翠」のような真っ直ぐな曲の貫通力も際立ちます。
そんな一筋縄ではない音楽を30分に8曲も詰め込んだツタロックDIGのステージ。様々な曲の表情と「このイベントでの出会いを絶対無駄にしない!」という強い気持ちがしっかりフロアにも伝わっていて、鮮烈な印象を残したと思います。次のライブは8月21日に大阪のアメリカ村BEYONDにて、関西の様々なポップの使い手が揃ったイベント「ドンピシャ!!!vol.2」です。熱いライブを見せたばかりのヨナツメをチェックしましょう。
インフォメーション
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