【未利用魚】売りものにならない魚を買い取って天ぷら食べ比べをした結果→ うまぁぁぁあああい【アカヤガラ・ヒメジ・ヨメヒメジ・クロサギ】

前回「無名で不人気」、「小さい」、「まとまった数が獲れないので市場に出せない」などの理由で、美味しいのに売り物にならない魚=未利用魚を、行きつけの魚屋「海鮮市場マルモト」(神奈川県伊勢原市伊勢原1-3-37)の田中店長に仕入れてもらい、未利用魚のお刺身にして堪能しました。美味しゅうございました。

▲これにカゴカキダイもついて800円(税込み)!!

今回は残った半分を使って天ぷらを作り、食べ比べしたいと思います!

魚の開き方

3枚おろしの切り身で天ぷらを作っても良いのですが、せっかくなので開いて作ろうと思います!

①背ビレのすぐ外側に刃をあて、中骨に沿って包丁を入れていきます。

▲ヒメジは足が早いので、2日寝かせたら少し変色してしまいました。

②中骨を取ります。ひっくり返して先ほどとは反対側の背ビレに刃をあて、中骨に沿って深く切れ込みを入れていき、中骨を削ぎ落します。

③中骨を取ったら腹骨をすいてそぎ落とします。

これで開きは完成です!

天ぷら衣の作り方

ちなみにこの衣の作り方は盛大に失敗したものになります。

思いつきでちょっとした工夫を付け加えてみたのですが、これが大失敗。

「真似しないでね!」の意味も込め、しくじり例として誰かの役に立つかもしれないので、あえて記します。

<材料>
薄力粉…60g
片栗粉…60g
氷水…(氷含めて)200cc
卵…1個(フワフワしすぎるので2分の1個のほうが良いかもです)

①卵を泡だて器でフワフワもったりするぐらいまでよく攪拌(かくはん)します。← これが大失敗の基です。

「ケーキのように卵をよく泡立ててから作ったら、フワフワサクサクの天ぷら衣になるんじゃ( ゚д゚)?」と思い、試してみたのです。

詳細は後述しますが、これが失敗でした。卵は普通に箸で溶くだけにしましょう。

②卵に氷水を氷ごと注いで混ぜ、卵液を作ります。天ぷらは氷水を使うとサクッと仕上がるって美味しんぼに書いてありました。

③薄力粉と片栗粉を合わせてふるい、卵液とあわせます。

画像には泡だて器が写っていますが、菜箸に持ち替えてください! 泡立て器で混ぜるとグルテンができやすく、粘性の高い重い衣になってしまいます!

卵液と粉類はさっと混ぜただけのダマダマの状態でOKです! グルテンを生成させないためにも混ぜすぎ注意です!! って美味しんぼに書いてありました。

なおこの分量で卵1個は多く、またしっかりと泡立ててしまったせいで衣がフワフワ分厚く、中途半端なフリッターのようになってしまいました。

天ぷらとしては全然美味しくないのですが、衣がソースをよく吸い込んでくれるので、エビマヨやエビチリ用の衣としてならアリです!

天ぷらを揚げる

ちょっと面倒ですが、薄力粉を具材に薄くまぶしてから衣にくぐらせたほうが、衣がよくついて美味しい天ぷらになります。でも若干手間なので省いても良いです。

▲粉がつきすぎたらはたいて落とします。

衣にさっとくぐらせてから

高温の油で揚げます。

未利用魚の天ぷらを食べる

未利用魚の天ぷら完成です! おまけで中骨も素揚げし、骨せんべいにして添えてみました。

ヨメヒメジの天ぷら

ヨメヒメジはお刺身がとんでもなく美味しかったのですが、天ぷらだとどうでしょうか?

あまーーーーーい!!!! うまーーーーーい。゚(゚´ω`゚)゚。!!!!!!

ふんわりホックリした食感で、白身魚のうま味と甘みがたっぷりで、天ぷらにめちゃくちゃ合う!!!!!!!

クセがなく非常に上品なので、唐揚げだとこの美味しさは損なわれてしまうかも。天ぷらにして良かった!!

お刺身でも思ったけど、なんでこんなに美味しい魚がタダ同然で叩き売られてるのか理解に苦しむ……ヨメヒメジは見つけたら買いです!!!!!

ヒメジの天ぷら

続いてはヨメヒメジと同じヒメジ科の魚のヒメジです。

皮にキンメダイのような独特の風味があり、この匂いは好き嫌いが分かれそうです。

ホクホクの身質で、味ともにタラに似てますね。

ヨメヒメジよりも甘みは薄く、しょっぱいというか、尖った味です。こちらは唐揚げのほうが合いそうな感じですね。

クロサギの天ぷら

お次は釣り人に「臭くてマズい」と罵られがちな未利用魚・クロサギです。

お刺身は評判に反してクセも臭みも全くなく、アジ科の魚のようなうま味があって、美味しい良い魚だと思いました。天ぷらだとどうでしょうか。

えっっっっ!?!?!?!? めちゃめちゃ美味しいぞ!?!?!?!?!!? 上流階級のアジみたい。

アジ科の魚に似た豊かなうま味が強く、でもアジよりも庶民離れしているというか、貴族みたいな味がする。

水分量の多い身質のおかげで、火を通してもジューシーで柔らかく、とにかく超ウマい。

味がしっかりとあるので、唐揚げやフライにしてもめちゃウマになりそうです!

アカヤガラの天ぷら

最後はアカヤガラです。

ふんわりホロホロの身で、非常に上品ながらしっかりとした味があります。

うま味が濃厚なのにとても淡く繊細で、蜃気楼のようにスーッと儚く溶け消えていきます。

これは天ぷら界の妖精。

ファンタジーのような旨さを何度も味わい確かめるかのように、箸が止まらなくなります。

かなり旨い。超旨い。

ヨメヒメジの美味しさもビビりましたが、こちらも衝撃的な美味しさです!!

未利用魚天ぷらの感想

私はこれまで魚の揚げ物はダントツで唐揚げが好きで、続いてフライ、天ぷらはあまり食べなかったのですが、ヨメヒメジとアカヤガラが美味しすぎて、すっかり魚の天ぷらの虜になってしまいました。

未利用魚はそんな価値観を変えてしまうような、食べたことのない未知の味の魚に出会えるので、それがとても楽しいのです!

お値打ち価格なものも多いですし、もしお店で未利用魚を見かけたらぜひお試しくださいませ。

※画像は全て筆者撮影

■魚購入場所
海鮮市場マルモト
https://www.0-to.com/[リンク]

(執筆者: ゆずくん)

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