「第17回 コンテンツ東京」エクシーズブースレポート!裸眼立体視ディスプレイが新たなコンテンツを実現する
2025年7月2日(水)~4日(金)に東京ビッグサイトで開催された「第17回 コンテンツ東京」
キャラクターやコンテンツ制作、クリエイターなど7つの展示会で構成され、国内外から企業が集まりました。
今回は、広い会場のなかでも注目を集めていた株式会社エクシーズブースをレポート!
「第17回 コンテンツ東京」エクシーズブースレポート!

「コンテンツ東京」は・・・
ライセンシング ジャパン: キャラクター、ブランド、アート、エンターテインメント
映像・CG制作展: 映像/動画制作会社、CG制作会社、アニメーション制作
クリエイター EXPO: イラストレーター、絵本作家、作家、ライター、デザイナー、モデラー、プログラマー、写真家、広告クリエイティブ
マーケティングEXPO: コンテンツ制作、コンテンツマーケティング支援
コミュニケーションデザインEXPO: ブランディング戦略、コミュニケーション戦略、デザイン戦略
イマーシブテクノロジーEXPO: 超高精細ディスプレイホログラム、3D音響空間オーディオ、触感フィードバックハプティクス
ファンコミュニティマーケティングEXPO: コミュニティ構築・運営支援、ファンとの関係性強化、ファンとの共創・拡散
・・・という7つの展示会で構成された日本最大のコンテンツビジネス総合展。
スーツ姿のビジネスマンを中心に、3日間で37,883人が来場しました。
裸眼立体視ディスプレイが目を引く

なかでもエクシーズブースには多くのディスプレイと人だかりが。
特に大きなディスプレイは一段と目を引きます。

それもそのはず。
なんと、このディスプレイに映し出された物体は浮き上がって見えるのです!
奥行きだけではなく手前に飛び出しているようにも見えるこのディスプレイは「裸眼立体視ディスプレイ」というシロモノ。
その仕組みや今後の展開について担当者の方に話を聞いてみました。
株式会社エクシーズ 山本颯一郎さんにインタビュー!

本当はイベント当日も早く帰って「DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH」をプレイしたいという山本さん。
VRゲームに目がなく、2017~2018年頃にリリースされたタイトルはほぼ全てプレイしたレベルとのこと。
― エクシーズの役割について教えてください
山本さん: 日本国内に向けたLooking Glassのレンタルや販売ですね。
展示会やイベントに合わせてハード、ソフト、コンテンツ全てをレンタルするという実績も多いです。
ソフトウェアもパッケージ販売しているので、ご購入していただければお持ちの3Dモデルやプロモーション素材などをLooking Glassで立体表示することが可能です。
また、弊社はもともと業務システムを作っている会社なのでお客様のご要望をもとにフルオーダーでシステムを作ることもできます。
「アプリは自分で作るよ」というお客様も多くいらっしゃるんですが、ソフトの作り方が独特であったり調べてもなかなか出てこない部分なので、技術支援というかたちでノウハウの提供や運用支援などを行っています。
あとは導入いただいた後の保守サービスですね。
エンジニアが設置やコンテンツのアドバイスなどを行うほか、トラブルがあった場合にも現地に出向いてサポートを行う体制を整えています。

― 各種ソフトウェアはLooking Glass専用になるのでしょうか?
山本さん: そうですね。Looking Glassはカメラの部分が非常に特殊なんです。
ただし、そのほかは一般的なソフトウェア開発と同じなので、例えばソニーさんのSRD(Spatial Reality Display)に対応させたいという要望があれば、その部分だけを差し替えれば基本的には動きます。

― 個人向け販売を行う予定は?
山本さん: 現時点では主に法人向けに提供を行っているのですが、実は弊社でECサイトを準備中です。
ニューヨーク本社のサイトからも購入自体は可能なんですが、海外との取り引きでハードルが高いので、我々が在庫を持って日本語サポートや開発支援とともに提供できるよう展開を計画しています。
6インチの「Looking Glass Go」に関しては2025年夏中・・・暖かいうちには販売開始できるよう動いています。
その他のモデルは価格的にも需要が無いかなと考えているんですが、問い合わせいただければもしかすると。という感じですね。
Looking Glass Go: (解像度)2K、(価格)48,000円
Looking Glass 16″: (解像度)2K、(価格)630,000円
Looking Glass 27″: (解像度)4K、(価格)1,680,000円
Looking Glass 32″: (解像度)8K、(価格)要問い合わせ
Looking Glass 65″: (解像度)8K、(価格)要問い合わせ

― そもそも、どうやって裸眼立体視を実現しているんですか?
山本さん: これらは45~100枚くらいの画像を同時に出力できるディスプレイなんです。
Looking Glassで静止画を映したい場合は、被写体に対して45角度分くらいの画像を出力することで裸眼立体視を実現しています。
事前に画像を用意すれば、低スペック環境でも長時間の再生が可能なので展示会などに向いていますね。
また、Unityなどのゲームエンジンを活用するとリアルタイムレンダリングでスムーズな描画も可能です。
その場合はマシンスペックが要求されるのでグラフィックボードを搭載したゲーミングPCやM4チップ搭載のiPadなどが必要になってきます。
― 実写にも対応しているんですね
山本さん: はい。実写の場合はカメラをレールに乗せて被写体と平行に動かしながら撮影します。
だいたい2分で1つくらいのペースで立体視画像を撮影できるんです。
また、弊社ではまだ試せていませんが、カメラを45台用意できれば立体視動画の撮影にも対応します。

― ディスプレイサイズをさらに大きくすることも可能なんでしょうか?
山本さん: 技術的には可能です。
ただし工場ラインや需要の観点から現時点では65インチが最大サイズになっています。

― ゲームにも活用できそうですよね
山本さん: そうですね。
Looking Glassは一般的なディスプレイに映るゲームとVRゲームの中間に位置するような存在だと思っています。
既存のゲームを立体視に対応させることもできますが、そうではなくて立体視ならではの遊びが加わったようなオリジナルゲームが楽しいんじゃないかなと。
例えばこれは大流行した某フルーツのゲームに奥行きを追加したデモです。
Looking Glass自体も高価なので、ゲームセンターやイベントのような場所で大人数がライトに楽しめるような展開ができそうだなと模索しています。
また、年々VRコンテンツも充実してきていますが、一般的には10歳以上という年齢制限があります。
対してLooking Glassは誰でも楽しめますし、実際に子供向けイベントでも展示したことがありました。
裸眼で立体を感じながら、ハンドトラッキングでオブジェクトを掴んだりする体験は大好評でしたね。
トラッキングカメラを使って3Dモデルを掴むデモ – Saiga NAK
― 今後の展望を教えてください
山本さん: 弊社は業務系のシステム開発を主体にしているんですが、もっと仕事の幅を広げたいなということでLooking Glassを通じてさらに多くの企業さんと繋がることができました。
Looking Glassの活用については今まさに模索中です。
これまでは製造業や建設業向けの展示会でCADデータなどを利活用しませんか?という提案をしてきたんですが、これからはアバターなどを使ったエンタメ系や、サイネージのようなプロモーション方向にも活用できるのではないかと思い、今回の「コンテンツ東京」を皮切りにニーズを確認していこうと。
実績でいうと店舗やミュージアム、大学との連携による教育用途の実証実験も行っているところです。

裸眼立体視ディスプレイが新しいコンテンツを生み出す
コンテンツ東京で見つけた裸眼立体視ディスプレイ「Looking Glass(@LKGGlass)」
映像では伝わらないくらい奥行きと立体感がスゴい🧐pic.twitter.com/kxNR6X90oi— Saiga NAK (@saiganak) July 7, 2025
裸眼立体視ディスプレイ「Looking Glass」は、これまでの視覚体験とは異なる没入感を提供してくれる新たなプラットフォーム。
エクシーズの実績にもあった通り、展示会で裸眼立体視ディスプレイが設置されているだけで目を引きますし、アート作品の新たな表現方法としても活用できそうです。
あとはこの新しい技術の一般化と、それを活用できるようなコンテンツの拡充が待たれます。
既存のコンテンツの立体化と、立体視を前提にしたオリジナルコンテンツの両面から次世代のエンタメが登場することに期待したいですね。
エクシーズ公式サイトでは各種プロダクトの導入事例も紹介されています。
© XSEEDS Co.,Ltd
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