【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォーレンが7週目のNo.1、ロード/KATSEYE/ラスTOP10デビュー

 今週の米ビルボード・アルバム・チャートは、モーガン・ウォーレンの『アイム・ザ・プロブレム』が7週目の首位を獲得。TOP10には、2位にロードの『ヴァージン』、4位にKATSEYEの『BEAUTIFUL CHAOS』、10位にラスの『W!ld』の3作がそれぞれ初登場して、先週8位にデビューしたNetflixのアニメーション映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラックが、登場2週目で3位に急上昇。プレイボーイ・カルティ『ミュージック』は、アナログ盤リリース効果で8位にTOP10復帰を果たした。

 2025年5月31日付で1位に初登場したモーガン・ウォーレンの最新作『アイム・ザ・プロブレム』は、先週(7月5日付)に続き今週もトップの座をキープして、通算7週目の首位を獲得した。

 デビュー週からの獲得ユニット数は以下の通りで、登場7週目の記録としては2016年1月23日付でアデルの『25』が194,000ユニットを記録して以来の高い水準となる。

・5月31日:493,000(1位)
・6月7日:286,000(1位)
・6月14日:246,000(1位)
・6月21日:209,000(1位)
・6月28日:186,000(1位)
・7月5日:177,000(1位)
・7月12日:173,000(1位)

 『アイム・ザ・プロブレム』が今週の集計期間(2025年6月27日~7月3日)で記録した173,000ユニット(前週比3%減少)の内訳は、ストリーミングによるアルバム換算ユニット(SEA)が164,000(前週比3%減少)、アルバム・セールスが7,500(前週比2%増加)、トラックによる換算ユニット(TEA)は1,500(前週比6%増加)となっている。

 全37曲によるオンデマンド公式ストリーミング再生回数は2億1,500万回を記録して、ストリーミング・アルバム・チャートでも7週目の首位をキープ。前週から売上枚数は若干数上昇しているが、アルバム・セールス・チャートでは7位から11位にランクダウンしている。

 続いて今週2位には、ニュージーランド・オークランド出身のシンガー・ソングライター=ロードのニュー・アルバム『ヴァージン』が初登場して、以下に続く4作目のTOP10入り、スタジオ・アルバム4作全てをTOP5にランクインさせる快挙を達成した。

・1stアルバム『ピュア・ヒロイン』(2013年/最高3位)
・2ndアルバム『メロドラマ』(2017年/最高1位)
・3rdアルバム『ソーラー・パワー』(2021年/最高5位)
・4thアルバム『ヴァージン』(2025年/最高2位)

 約4年ぶりのリリースとなる『ヴァージン』の初動ユニットは71,000で、その内訳はストリーミングによるアルバム換算ユニットが29,000(公式オンデマンドストリーミング再生回数は3,707万回)、アルバム・セールスが42,000で、ストリーミング・アルバム・チャートで6位、アルバム・セールス・チャートでは1位に、それぞれ初登場した。

 高セールスを記録した『ヴァージン』は、8種類のアナログ盤(そのうち2種類はサイン入り)、CD、デジタル・ダウンロードとしてリリースされていて、いずれにも同一のトラックが収録されている。8種類のアナログ盤による売上枚数は31,000枚を記録して、自身の週間LPセールスの最高値を更新した。

 今年の4月30日にリリースが告知された『ヴァージン』からは、リード・シングルの「ホワット・ワズ・ザット」が5月10日付のソング・チャート“Hot 100”で36位にランクインして、2017年に最高19位を記録した「グリーン・ライト」以来の最高位をマークした。

 ロードは、本作を引っさげたツアー【Ultrasound Tour】を9月17日に米テキサス州オースティンからスタートさせる。

 先週のチャートで8位に初登場したNetflixのアニメーション映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラックは、前週から97%増加の62,000ユニットを記録して、今週3位に急上昇。ストリーミングによるアルバム換算ユニットは108%増加の56,000(公式オンデマンドストリーミング再生回数は7,742万回)、アルバム・セールスは31%増加の4,500、トラックによる換算ユニットは24%増加の1,500にそれぞれ数字を伸ばして、ストリーミング・アルバム・チャートでは先週の10位から2位にジャンプアップした。

 今週記録したストリーミング再生回数(7,742万回)は、サウンドトラック・アルバムとして2023年8月19日付で映画『バービー』のサウンドトラック『バービー・ザ・アルバム』が登場3週目で記録した7,932万回以来の最高値を更新。アニメ映画のサウンドトラックとしては、2022年に9週間1位を獲得した『ミラベルと魔法だらけの家』以来の最高位獲得を達成している。

 なお、2025年のチャートで他にTOP10入りしたサウンドトラックは、2024年12月7日付で2位デビューした映画『ウィキッドふたりの魔女』のサウンドトラックと本作の2作のみで、『ウィキッドふたりの魔女』は8週間TOP10入りしたうちの4週間が2024年(12月7日~12月28日)、残りの4週間が2025年(1月4日~1月25日)だった。『ウィキッドふたりの魔女』は、2024年12月7日付で2位で初登場した後、2025年1月には4位にランクインしているが、『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』はそれを上回る今年のサウンドトラックとしての最高位を更新したことになる。

 サウンドトラックの発売日と同日の2025年6月20日にNetflixで配信された『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』は、アメリカのNetflixにおける映画チャートで先週の6位から今週(6月23日~29日)2位に大きく順位を上げていて、映画のヒットが本作のポイントに大きく反映している。

 続いて今週4位には、3大陸6都市から集結した6人からなるグローバル・ガールズ・グループ=KATSEYEの2作目となるEP『BEAUTIFUL CHAOS』がデビューして、グループ初のTOP10入りを果たしている。

 『BEAUTIFUL CHAOS』は、初週アルバム・セールスが30,000(アルバム・セールス・チャートで2位に初登場)、ストリーミングによるアルバム換算ユニットは14,000(公式オンデマンドストリーミング再生回数は2,136万回)をそれぞれ記録して、累計44,000ユニットを獲得した。

 高セールスを記録したCDは、同じ曲を収録したそれぞれ特典、パッケージの異なる全9種類がリリースされている。アナログ盤は4種類(うち1種類はサイン入り)販売されていて、CD、LPどちらにも紙製特典(一部ランダム)が封入されている。フィジカルの他には、デジタル・ダウンロードもリリースされた。

 5月7日にリリースが告知された『BEAUTIFUL CHAOS』からは、「Gnarly」(最高90位)、「Gabriela」(最高94位)の2曲がソング・チャート“Hot 100”にランクインして、アルバムの注目度を高めている。

 先週のチャートで3位にデビューしたカロルGの新作『Tropicoqueta』は、初週から29%減少の40,000ユニットに数字を落として今週5位にランクダウン。モーガン・ウォーレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』(40,000ユニット/前週比7%増加)は先週の5位から6位、先週4位にランクインしていたシザの『SOS』(39,000ユニット/前週比17%減少)も、今週7位にそれぞれランクダウンした。

 今週8位には、3月29日付で1位にデビューしたプレイボーイ・カルティ『ミュージック』が先週の28位から急上昇して、6月7日付以来のTOP10復帰を果たしている。今週ジャンプアップしたのは、6月27日に2種類のアナログ盤がリリースされたからで、その反響によりアルバム・セールスは前週から12,593%増加の16,500、週間ユニットは83%増加の35,000にそれぞれ急上昇した。なお、今週記録したセールス16,500枚は、そのほとんどがアナログ盤による売上枚数だった。

 サブリナ・カーペンターの『ショート・アンド・スウィート』(33,000ユニット/前週比5%減)を9位に挟み、10位には米アトランタを拠点に活動する新世代ラッパー=ラスの最新アルバム『W!LD』がデビューして、以下に続く通算4作目のTOP10入りを果たした。

・『There’s Really a Wolf』(2017年/最高7位)
・『Zoo』(2018年/最高4位)
・『Shake the Snow Globe』(2020年/最高4位)
・『W!LD』(2025年/最高10位)

 『W!LD』の初動ユニットは32,000で、その内訳はアルバム・セールスが25,000(アルバム・セールス・チャートで3位に初登場)、ストリーミングによるアルバム換算ユニットは7,000(公式オンデマンドストリーミング再生回数は915万回)だった。本作からのリード曲「Crazy」は、リズミック・エアプレイ・チャートでTOP30入りを果たしている。

 セールスが好調だった『W!LD』は、同一曲が収録された3種類のアナログ盤、3種類のCD、3種類のカセットテープ(一部サイン入り)、デジタル・ダウンロードがリリースされていて、フィジカルは公式ウェブサイト限定で販売された。公式サイトでは、ナレーション入りの拡張デジタル・ダウンロードもリリースされている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは7月10日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『アイム・ザ・プロブレム』モーガン・ウォーレン
2位『ヴァージン』ロード
3位『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』サウンドトラック
4位『BEAUTIFUL CHAOS』KATSEYE
5位『Tropicoqueta』カロルG
6位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォーレン
7位『SOS』シザ
8位『ミュージック』プレイボーイ・カルティ
9位『ショート・アンド・スウィート』サブリナ・カーペンター
10位『W!LD』ラス

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