【東京都台東区】上野の森美術館で正倉院初の体感型展覧会開催！宝物の美や幻の名香「蘭奢待」を体感

正倉院初の体感型展覧会「正倉院 THE SHOW」が、9月20日(土)～11月9日(日)の期間、「上野の森美術館」で開催される。なお、6月14日(土)～8月24日(日)の期間には、大阪歴史博物館で開催されている。

開催概要

正倉院は、9000件もの宝物を1300年近く守り伝えた “奇跡の宝庫”。奈良時代を中心に、古代の東西交流を示す宝物は、天皇の許可が無いと開けられない「勅封(ちょくふう)」の制度や、継続的な修理・点検といった、宝物を守らんとする人々の努力によって今に伝わった。

同展では、宮内庁正倉院事務所監修のもと、宝物の美に包まれるような体験を演出。肉眼では確認しにくい微細な部分まで正確に写し取った高精細3Dデジタルデータや、宝物と同じ材料・技法を用いた再現模造を通して、宝物を目の前にするだけでは見えてこなかった新たな魅力に迫る。

また、幻の名香「蘭奢待(らんじゃたい)」の香りや、「螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)」といった宝物の実物を奏でた音色などを通じ、正倉院が紡いだ1300年の奇跡を全身で体感できる。

さらに、現代のアーティストによる新たな創造にも触れられる。

観覧料は、一般の前売券が2,100円(税込)、当日券が2,300円(税込)、高校生・大学生の前売券が1,500円(税込)、当日券が1,700円(税込)、小学生・中学生の前売券が900円(税込)、当日券が1,100円(税込)。前売券は、8月初旬に販売開始予定だ。

未就学児は無料で、障がい者手帳等を持っている人と介護者1名までは当日料金の半額となる。大学生・高校生・中学生は学生証を提示しよう。

超高精細映像と再現模造で宝物の細部に迫る

同展の会場では、最新の技術で宝物をスキャンして作成した超高精細の映像を巨大スクリーンで上映。没入感ある空間で、肉眼では捉えられない宝物の美しい意匠の細部や質感を感じられる。また、正倉院と宝物をめぐるストーリー映像で正倉院の「ものがたり」も体感できる。

そんな超高精細映像が流れる空間に、実際の宝物と同じ素材や技法を使い、1300年前の宝物本来の姿を再現した再現模造を展示。「螺鈿紫檀五絃琵琶」や「螺鈿箱(らでんのはこ)」など有名な宝物の再現模造を鑑賞できる。

それらを見ると、当時の宝物がいかに高度な技術を駆使し精緻に作られているかがよくわかるという。当時の宝物の輝きとともに、映像や解説を通じてその美の裏側や超絶技巧を迫ってみよう。なお、正倉院の宝物の実物は展示されない。

史上初！蘭奢待の香りを再現展示

また、織田信長が熱望したことで知られる幻の香木「蘭奢待」の香りを、成分分析など詳細な科学調査により、史上初めて再現し、展示する。

蘭奢待の正式名称は「黄熟香(おうじゅくこう)」。長さは156.0cm、重さ11.6kgもある見事な香木で、織田信長らが切り取った跡が残っているそう。謎に包まれてきたその香りが、同展でついに明らかになる。

現代のアーティストによる作品も公開

さらに、ファッション・音楽・写真・陶芸の各分野から、最前線で活躍するアーティストたちが、正倉院やその宝物にインスピレーションを受けた作品を制作。同展で初公開する。

無料の音声ガイドも利用可能

会場では、自身のスマートフォンまたはタブレットで、スマホ版音声ガイドを無料で利用可能。入場時にQRコードを読み取ってアクセスするため、利用にはデータ通信が必要だ。利用したい人は、イヤホンやヘッドホンを持参しよう。なお、端末により利用できない場合がある。

音声ガイドのナビゲーターは、数々の人気アニメで活躍する声優・神谷浩史さん。宮内庁正倉院事務所研究員による特別解説を交えながら、正倉院をめぐる時を超えた「ものがたり」へ案内してくれる。

正倉院の歴史や宝物の美を体感できる「正倉院 THE SHOW」へ足を運んでみては。

■正倉院 THE SHOW―感じる。いま、ここにある奇跡―
会期：9月20日(土)～11月9日(日) ※休館日なし
会場：上野の森美術館
住所：東京都台東区上野公園1−2
開館時間：午前10時～午後5時(入館は閉館の30分前まで)
詳細：https://shosoin-the-show.jp/tokyo

(Higuchi)

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