日本オーチス・エレベータ Patrick 社長「独創性と情熱に深く感銘」山形東高校 AIスクーター開発に STEM 教育助成金 2万ドルを授与 OTIS 社員がボランティアメンターで伴走

「山形県立 山形東高校のみなさん、プレゼン大会「Made to Move Communities」アジア太平洋地域大会 優勝、おめでとうございます。
大きなイノベーションを起こす可能性が込められたアイデアを、英語でプレゼンテーションし、高い評価を得ました。
みなさんが発表したアイデアは、地域社会に大きな恩恵をもたらす可能性を秘めています。
今回の経験をきっかけに、これからもみなさんが STEM(科学・工学・エンジニアリング・数学)分野の学習を続け、次世代のリーダーやイノベーターへと成長されることを願っています」
―――エレベーターとエスカレーターの製造・据付・保守・改修を世界展開する大手 オーチス(OTIS)の国内法人 日本オーチス・エレベータ パトリック・ヨング(Patrick Yeung)社長がそう称えるのは、山形県立 山形東高校 チーム「CarMine」の6人。
「高齢者向けAIスクーター」を考案し 優勝
山形県立 山形東高等学校 チーム「CarMine」の武田篤郎さん、横澤俐旺さん、八鍬開心さん、松井渉さん、庄司歩果さん、澁谷有倫さん 6人は、オーチス・ワールドワイド・コーポレーション主催 高校生向けプレゼンテーションコンテスト「Made to Move Communities」アジア太平洋地域大会(オンライン)で、「高齢者向けAIスクーター」を考案・プレゼンし、世界の強豪を圧倒し、アジア太平洋地域で優勝した。
6人が考案・プレゼンした高齢者向けAIスクーターは、高齢者の孤立化の問題に着目し、高齢者の移動を促すため、AIが搭載されたスクーターを考案。
段差や障害物を AIが画像解析し、伸縮自在のタイヤで凹凸吸収することで、転倒を防止し、高齢者でも直感的なドライビングを実現できるというモビリティの提案だった。
STEM教育プログラム推進助成金 2万ドル獲得
そして、アジア太平洋地域で優勝した山形東高校には、学校の STEM教育プログラムを推進する助成金、20,000 ドル(約290万円)が贈られた。
ちなみに「CarMine」というチーム名は、 山形県花 紅花(べにばな)をイメージし、「C」には三日月、「M」には地元の名山「月山」を想わせるべく大文字にしたという。
Patrick 社長「学習プロセスを楽しむこと」

6月18日には、オーチス・ワールドワイド・コーポレーションの日本法人 日本オーチス・エレベータ(本社 東京都中央区)の パトリック・ヨング 代表取締役社長 が、山形東高校に駆けつけ表彰した。
「みなさんが披露したプレゼンテーションのスキルとソリューションの独創性、そして情熱に、深く感銘を受けました。
そして最も大切なことは、新しいことを発見し、達成感を、学習プロセスを楽しむこと。今後も探求を続けてください。
皆さんの未来には無限の可能性が広がっています」(パトリック・ヨング 代表取締役社長)
武田篤郎さん「未来の希望を感じた」

「わたしたち CarMine チームは、2024年夏、一通のメールから始動しました。
そして、交通事業者、行政自治体、日本オーチスのみなさまの支えを得ながら、仲間とともに考えた唯一無二のソリューションを生み出し、アジア太平洋地域大会という大舞台で優勝することができました。
この経験を通じて学んだことは大きく、適材適所の役割分担、人を頼るチカラをみんなで体感しました。
チームメンバーそれぞれの能力を信じ、お互いに頼りあうことで、独力ではなし得ない、大きなソリューションを開発できました。
高校生にもできることがあることを実感しました。
やってみたい、助けてほしい、と手を伸ばせば、社会はその声に応えてくれる……そんな未来の希望を感じることもできました」(山形東高校 武田篤郎さん)
渡邉校長「オーチス社員に、活動に感謝」

「わが山形東高校の生徒たちが、オーチス『Made to Move Communities』アジア太平洋地域大会で優勝したことは、まさに快挙。
歴代の校長先生たちも、生徒たちが持つ大きな可能性を、感じていると思います。
ボランティアでメンターを務めていただいたオーチス社員のみなさんには、感謝の気持でいっぱいです。
STEM 教育と次世代を担う人材育成にむけたオーチスの活動に感謝します」(山形東高校 渡邉晃 校長)
人の移動改善、画期的ソリューションへ

―――オーチス 主催 Made to Move Communities は、2020年に開始したプレゼンテーションコンテストで、高校生たちは都市化にともなう課題を探求し、コネクテッド・コミュニティの創造、人の移動の改善につながる画期的なソリューションを構築。
教員とオーチスのメンターが、生徒たちの STEM のスキルとリーダーシップの強化をサポートし、次世代を担う人材育成、将来の労働力確保、イノベーションの持続可能性推進をめざしていく。
世界の優先課題にあったテーマで毎年開催

Made to Move Communities は毎年、「持続可能性」「アクセシビリティ」「新たなテクノロジー」など、世界の優先課題に合ったテーマに焦点を当て、今年のは、提案に AI を組み込むことが求められていた。
この Made to Move Communities に参戦した生徒たちには、モビリティの課題解決に向け、STEM の知識を活かした論理的かつ創造的な発想を求め、またワークショップ、メンターシップ、コラボレーションを通して、社会に望ましい影響を与えるとともに、将来のキャリアに役立つ貴重な洞察力やスキルを習得できる。
また、 Made to Move Communities 参加後、参加校には STEM 教育を推進する助成金が支給される。
今後も参加校を募集中
今年の Made to Move Communities には、多くの学校から 250名以上の生徒が参加。
日本国内は、7校から9つの学生チーム(計67名)の応募があり、日本オーチスの審査員による厳正な選考の結果、日本を代表して、山形東高校と札幌日本大学高校(北海道北広島市)の2校がアジア太平洋地域大会に進出。
2校のチームは、数か月間にわたり、ボランティアとしてメンターを務めたオーチス社員からアドバイスを受け、AI技術を活用したモビリティ・ソリューションの構築に取り組み、そのソリューションをアジア太平洋地域 審査員に英語で発表した。
オーチス 主催 Made to Move Communities は、これまで世界各地から1,000名以上の生徒と950名以上のオーチス社員が参加し、オーチスは、参加校の STEM教育を推進すべく、約100校に総額100万ドル以上の助成金を支給。
今後も参加校を募集しているから、詳しくは公式サイトへ。
https://www.otis.com/ja/jp/our-company/social-impact/mtmc
人の移動に関わるさまざまな場所にオーチス
エレベーターとエスカレーターの製造、据付、保守、改修を行う世界的リーディングカンパニー オーチスは、より高く、より速く、よりスマートな世界で、人々がつながり、豊かになる自由を提供中。
世界中で業界最多となる約240万台のエレベーターとエスカレーターをメンテナンスし、毎日24億人がオーチスの製品を利用。
世界各地の代表的な建築物に加え、居住・商業施設や交通施設など、「人の移動」が関わるさまざまな場所にオーチスの製品は設置されている。
米国コネチカット州に本社を置き、4.4万人のフィールドプロフェッショナルを含む7.2万人の社員を通じて、200を超える国と地域の顧客と利用者の多様なニーズに応える製品を製造・据付・保守することに尽力している。

- HOME
- エンタメ
- 日本オーチス・エレベータ Patrick 社長「独創性と情熱に深く感銘」山形東高校 AIスクーター開発に STEM 教育助成金 2万ドルを授与 OTIS 社員がボランティアメンターで伴走

- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。