肌の老化は細胞から防げ! 細胞レベルで紫外線対策に繋がるエイジングケア「糖鎖(とうさ)」とは

夏の老化は、体内でひそかに進行中

紫外線や冷房による気温・湿度差、発汗など……夏に向かうこれからの季節は、肌ダメージを受けやすい過酷な季節です。これらは、肌表面のトラブルを引き起こすだけでなく、体内の活性酸素を増加させる要因のひとつです。活性酸素は、細胞を酸化させることで老化を早め、シミやしわなどを発生させます。
そのため、体内へ抗酸化作用のある栄養素を意識的に摂ることが大切です。
そんな中、近年、研究が進んでいる「糖鎖」という物質が、老化予防にも有効なのではと注目されているようです。今回は、知られざる「糖鎖」のパワーについてご紹介します。

老化のブレーキ役を担う注目の「糖鎖」とは

糖鎖とは、私たちの細胞表面に存在して、様々な情報をキャッチする“アンテナ”のような存在。細胞と細胞が正しく情報の伝達をするために欠かせない、いわば体内の“通信網”のような働きをしています。例えば「この細胞は味方」とか「異物が入ってきたから攻撃して」といったやりとりのサポートをしていて、免疫の働き、ウイルスや菌を見分けるときに重要な役割を担っています。
糖鎖が正常に機能していれば、肌のターンオーバーや免疫機能などがスムーズに働き、老化のブレーキ役になってくれるのです。

夏のダメージは「糖鎖」の構造を乱す

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※糖鎖のイメージ

糖鎖はブドウ糖(グルコース)を含む8種類の単糖が鎖のようにつながった構造をしていて、生命科学の分野では「タンパク質」「DNA」に続く“第3の生命鎖”として、近年研究が進んでいます。

非常に繊細な構造を持つため、活性酸素のダメージを受けると、細胞同士の情報伝達エラーや免疫異常を引き起こす要因となります。糖鎖が傷つくことでウイルスや異物の正しい認識ができなくなり、免疫力の低下やアレルギー反応の増加につながることも。また、細胞修復のスピードも低下し、老化の進行や病気の発症リスクが高まると考えられているのです。

美容も健康も“糖鎖”でケアする時代へ

糖鎖を構成するのは、グルコースやガラクトース、マンノースなど、8種類の単糖類です。このうちグルコースはイモ類やきのこ類、穀類に多く含まれ、ガラクトースはヨーグルトやチーズなどの乳製品から比較的手軽に摂取することができます。
一方で、他の6種類――たとえばフコースは、昆布やモズクなどの海藻類にごくわずかしか含まれず、N-アセチルグルコサミンは、ツバメの巣、カニやエビの甲羅などに含まれていますが、普段の食事では摂取が難しい栄養素で、通常の食生活では意識しても、なかなか取り入れにくいものです。

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そうした理由から、糖鎖をうまく摂取するには、サプリメントを上手に利用することが効果的だと、糖鎖に詳しい国立大学の宇都義浩教授はおっしゃっています。

ちなみに、筆者の調べによると、糖鎖はリポソーム化※された状態で取り入れることで、より効率よく体内に届き、吸収率が高くなるようです。

※リン脂質でできたごく小さなカプセルのこと。美容成分を包み込み、体の奥深くまで届けやすくする技術です。

これから夏に向けて紫外線の影響が強まる季節。外からのスキンケアに加えて、糖鎖で内側からのエイジングケアを意識することで、より美しく、健やかな毎日を目指してみてはいかがでしょうか。

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