現代音楽家でもあるThe Nationalのブライス・デスナーがスコア担当、映画『We Live in Time この時を生きて』における音楽の重要性

 米ロック・バンド、ザ・ナショナルのギタリストでありつつ、昨今はクラシック/現代音楽家としても活動しているブライス・デスナーが、ジョン・クローリー監督最新作『We Live in Time この時を生きて』の音楽を担当した。

 アカデミー賞作品賞ほか3部門ノミネートの『ブルックリン』を手掛けたジョン・クローリー監督最新作となる本作は、昔ながらのラブストーリーに刺激的な新しい試みを加えた作品で、『ミッドサマー』『サンダーボルツ*』のフローレンス・ピューと、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのアンドリュー・ガーフィールドが共演。エッジの効いた実験的な作品を製作・配給する米映画スタジオA24が北米配給権を獲得した、真正面から〈愛と感動〉を描いた物語となっている。

 本作『We Live in Time この時を生きて』の音楽を手掛けたブライス・デスナーは、1976年アメリカ生まれで、双子の弟アーロンとともにインディー・ロック・バンド“ザ・ナショナル”のギタリストとして活動しながら、近年は映画音楽の分野でも活躍。坂本龍一が音楽を担当した映画『レヴェナント:蘇えりし者』のサウンドトラックをはじめ、ジョニー・デップ主演『グッバイ、リチャード!』、アカデミー賞3部門ノミネート作『2人のローマ教皇』、ブルース・スプリングスティーンによる主題歌がゴールデングローブ賞にノミネートされた『ブルックリンでオペラを』、日本公開中の『シンシン/SING SING』など、数々の映画音楽を担当している。

 そんなブライス・デスナーを本作に起用したことについて、ジョン・クローリー監督は「ブライスはすぐに新鮮で驚くようなアイデアを提案してくれました。長いプロセスになりましたが、スコアが作品に見事に結合し編集にもいい影響を与えるようになり、ブライスの音楽のおかげで物語全体が一つにまとまり始めたのです」とコメント。本作は3つの時間軸がシャッフルしながら展開していく特殊な物語構造となっており、それらを繋げるために音楽が重要だったそうだ。

 ちなみにクローリー監督によると、本作のテーマはそもそもルー・リードの楽曲「Magic and Loss (Summation)」の“There’s a bit of magic in everything and then some loss to even things out(すべての物事には少しの魔法があり、そのバランスをとるために少しの喪失がある)」という歌詞からインスピレーションを得ているという。

 なお、本作はブライス・デスナーが手掛けたメロディアスな楽曲に加え、劇中で使用される既存曲の選曲も個性的だ。

 ジェス・グリンによる2015年の全英チャートNo.1ソング「Hold My Hand」を始め、スウェーデン出身の世界的DJ アヴィーチーによる「Levels」(2011年)、MVではファッションデザイナーのラフ・シモンズがディレクションに関わり、パリス・ジャクソンやミリー・ボビー・ブラウンが出演したザ・エックス・エックスの「I Dare You」、ロンドン出身のオルタナティブ・ロック・バンド、ウルフ・アリスの「How Can I Make It OK?」、ザ・エックス・エックスのロミー・マドリー・クロフトと英ミュージシャン、サンファのコラボ曲「I’m on your team」などを使用。SpotifyではA24による本作のオフィシャルプレイリストが公開されている。

 映画『We Live in Time この時を生きて』は6月6日より公開。

◎映画情報
『We Live in Time この時を生きて』
公開日:6月6日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
配給会社:キノフィルムズ

(c)2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

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