「SUUMO住みたい街ランキング2025」立川が過去最高位にランクイン! 遊び・買い物環境が進化、子育て世代サポートも充実

リクルートが、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)在住の20歳~49歳の男女1万人を対象に実施した「SUUMO住みたい街ランキング2025」を発表。今回は、過去最高位にランクインした「立川」に注目します。近年、住みたい街ランキングの20位台をキープしていた立川、2025年のランキングでついに過去最高順位の15位を記録しました。秘密はここ10年ほどで大きく変化した北口エリアの賑わいにありそうです。
買い物、レジャーと暮らし充実! 多摩屈指のスポット
過去最高位である15位にランクインした立川。吉祥寺を除くと東京・多摩地区のランキング最上位です。特に評価されているポイントは、買い物やレジャー施設の充実ぶり。「街の魅力(住みたい理由)」として、多くのポイントを集めたのも「公園が充実している」(78.8%)「魅力的な大規模商業施設がある」(75.7%)「魅力的な文化・娯楽施設が充実している(映画館、劇場、美術館、博物館など)」(73.7%)などで、高い評価がされていました。これらの項目はランキングの対象となった全231駅中、5位以内にランクインしており、都内でも屈指の商業・レジャースポットといえるのではないでしょうか。

「2025年順位」は今回のランキング対象となった全231駅の中での偏差値順位
立川といえば都内最大の公園「国営昭和記念公園」が知られています。米軍の立川飛行場跡地につくられた公園は、なんと総面積180ha。立川駅から徒歩圏内にあり休日にはイベントが充実。豊富な花々やイルミネーションなど、四季折々の景色を楽しめるだけではなく、バーベキューなどアウトドアもOK。遠方からのレジャー客が絶えません。

春になると多数のお花見客があつまる(画像提供/PIXTA)
駅構内・駅周辺には「ルミネ」「グランデュオ」「エキュート立川」といった商業施設のほか、「立川高島屋S.C.」「伊勢丹」など百貨店系施設も揃うほか、少し離れたエリアには「IKEA立川」「ららぽーと立川立飛」も。1日かけても回り尽くせないほどの充実ぶりです。
これまで立川は段階的に発展を遂げてきました。大きな転換期となったのが1998年の多摩都市モノレール、上北台駅から立川北駅間の開業です(立川北駅から多摩センター駅間については2000年に延伸開業)。南口周辺はモノレールの開業に合わせて整備され、駅ビル「グランデュオ」の開業、北口では「伊勢丹」と「高島屋(現立川高島屋S.C.)」の移転があり、一気に駅周辺エリアが整備されました。「立川」駅の乗降客数が「吉祥寺」駅の乗降客数を上回ったのもこの頃のこと。

高島屋S.C.と伊勢丹が並ぶ横を多摩都市モノレールが走る姿は近未来的(画像提供/PIXTA)
その後、立川は再び転換期を迎えました。それが2010年以降の北口エリア再開発です。2014年4月「IKEA立川」の開業、2015年「ららぽーと立川立飛」の開業、2016年7月には、かつて駅前にあった「第一デパート」の跡地に「立川タクロス」とタワーマンションが竣工するなど、屈指のレジャースポットとなりました。ここ10年かけて街がパワーアップしていく様が、住みやすい街の評価を押し上げているのです。

北口エリア遊休地がまだ開発される前の姿(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)

2015年から2018年まで、遊休地ではヤギたちが除草。子どもが触れ合う姿も見られた(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)
進化が止まらない!北口エリア。2020年の「GREEN SPRINGS」がその人気を決定づけた!
実は、ここ10年立川駅エリアが進化した背景には、地元企業「立飛ホールディングス」の貢献があります。 同グループが所有する敷地は約98万平米。なんと東京ドーム約21個分もあります。これは立川市全体の広さの約25分の1にあたります。さらにそのほとんどが立川市の中心部、立川駅から約2km圏内にあるのです。遊休地も一部ある中で、2012年から徐々に開発を始めました。
2015年には前述のとおり、多摩都市モノレール「立飛」駅直結の「ららぽーと立川立飛」が開業。遊具や医療施設、シネマコンプレックスも併設されており、近隣住民の暮らしを支える存在になりました。
2020年にはモノレール沿道で遊休地となっていたエリアに複合施設「GREEN SPRINGS」がオープン。ショップやレストラン・カフェの他、美術館「PLAY!MUSEUM」、2,500 席規模の多機能ホール「TACHIKAWA STAGE GARDEN」、インフィニティプールがアイコンの「SORANO HOTEL」、保育園、オフィスなどが、空高く緑豊かな中央広場を囲むように連なります。散歩だけでも楽しめる、まさに「ウェルビーイング」な施設が誕生しました。
都会の駅前というとどこも高い建物の商業・オフィス施設やタワマンで床面積を広げていき、似た様子になってしまう傾向がありますが、本来建てることができる高さや床面積、容積を目一杯使うことなく、あえて抑えることでゆとりある緑の空間や広い空が楽しめる施設となっているのは、立川にしかない個性といえるでしょう。

「GREEN SPRINGS」にはビオトープや豊かな庭や東屋などが随所にある(写真撮影/片山貴博)

中央広場ではイベントも多数開催される(画像提供/株式会社立飛ホールディングス)

アリーナ立川立飛では大型興行の実施も(画像提供/株式会社立飛ホールディングス)
エリアでは、買い物やエンターテインメントだけではなくスポーツ拠点も充実しています。Bリーグチーム「立川ダイス」の拠点「アリーナ立川立飛」や、関東最大級のアーバンスポーツ施設「ムラサキパーク立川立飛」などがオープン。さらに2024年11月には、プロフィギュアスケーターの浅田真央さんと共に「未来の子どもたちにスケートを通じて夢と希望を届けたい」と、国際規格リンクを備えた「MAO RINK TACHIKAWA TACHIHI」をオープンしました。
このように北口エリア、主にモノレール沿道の開発が発展することで、駅周辺から一歩離れたエリアも賑わいを増しています。

立川駅北口から続く多摩都市モノレール沿道は年々賑わいが増している(写真撮影/片山貴博)

緑あふれる北口沿道「サンサンロード」ではイベントの実施も(写真撮影/片山貴博)
立飛ホールディングスの試みはまだまだ途絶えることはありません。
2025年夏には国産の木材や地元多摩産の木材を使った商業施設がオープンを控える他、惜しまれながら2023年末に閉館した「パレスホテル立川」の改修計画が控えています。
買い物だけではなく、アミューズメントやカルチャーなどの文化形成にも力が入る昨今。ますます豊かな体験施設が増えていく気がします。2025年以降も目が離せません。
家賃の気軽さゆえ、ファミリー世代に人気

こうした街の変化を評価しているのは、主に女性とファミリー世代。性別、年代別、ライフステージ別の内訳では、特に女性の評価が、全体の評価を押し上げています。子育て世代の支持も高く11位にランクイン。昨年より7位もアップしています。年代別では40代が11位、30代が16位となり、ファミリー層からの評価が年々高まっていることがわかります。
ファミリー世帯が評価しているのはレジャーや買い物だけにあらず。家賃の手頃感もあり、住みやすさの評価につながっています。中央線沿線の駅から徒歩15分以内にある賃貸マンションや中古マンションの価格を比較してみると、立川は比較的手頃な価格帯で購入・賃貸ができることも魅力。さらに通勤特快停車駅であり、新宿まで最短30分(※)で到着することから、アクセスメリットもあります。
※有料特急を使わず朝8時台に立川を出る中央線を利用した場合

街の変化に合わせて新築マンションの供給もあり、2025年から27年までの間に竣工予定のマンションは9件です(SUUMOに掲載のある物件について編集部調べ。25年2月末調査時点)。
さらに嬉しいのは、今年3 月15 日、中央線のグリーン車が正式開始。運賃にプラス750 円で新宿まで座って通勤可能(紙のきっぷは1,010 円)。郊外型ライフを後押ししてくれます。こうやって聞くと、引っ越したいなという気持ちがわいてきそうです。
暮らしやすさを支えている 子育て施策
住民の増加とともに子育てにも力を入れています。続々とできる新しいマンションや住宅を目がけて、ファミリー世帯を中心に立川に暮らす人たちが増加。近年それに伴い保育園の入園を待つ待機児童数の解消が課題でした。
しかし、2024年度は待機児童数9名まで減少。最もピークだった2016年度の待機児童数196人を考えると、6年間で180人超の待機解消は大きな成果ですね。

(出典:立川市HP 待機児童数の推移(各年度4月1日現在))
また学齢期の子どものサポートもしています。市は2021年度より、学童保育所の待機児童解消に向け、定員拡大や新設を強化し始めました。さらに、地域の運営委員会により行われている放課後子ども教室「くるプレ」の増設にも励んでいます。

地域の運営委員会により行われている放課後子ども教室「くるプレ」(出典:立川市HP)
生まれてくる子ども、働くパパママへの支援ももちろん欠かせません。2023年には出産子育てを支援する「たちかわくるりん出産応援ギフト・子育て応援ギフト」の提供や、2024年にはベビーシッター利用支援サービスの開始(1 時間150 円 諸条件有)、2024年度には市立小中学校の給食費無償化を開始しました。
ますます子育て世帯にとって、暮らしやすさが増していく気がしますね。市の施策は今後も要注目点です。
どんどん発展していく立川エリア。 駅北の“青空空間”は中核都市で唯一無二。遠出をしなくても自然を満喫できます。おまけに買い物もレジャーも暮らしも「立川で完結」。住民曰く、「もう、休日に都心に行く理由がありません」とのこと。以前の立川駅しか知らないという方、ぜひ情報アップデートを。休日に街へ出かけて、暮らす場所としてイメージしながら歩いてみてください。
●取材協力
立飛ホールディングス
●関連サイト
「SUUMO住みたい街ランキング2025 首都圏版」
「横浜」が8年連続で1位を獲得 /「大宮」は得点アップして横浜に迫る /「船橋」「立川」「柏」「藤沢」などの郊外駅が過去最高位に

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